参道を下っていくと先ほど堀之内沖ノ谷戸公園に入った入口がある。
そうか、まっすぐ進めばいいものをフラフラと公園に迷い込んだか。
参道から南の眺め。中央に京王線堀内駅。
もしかするとこのあたりの地主の家族の墓所かもしれない。
右手前方のフェンス越しに石仏らしきものが見える。
石塔もあるようだ。
フェンスの入口はしっかり施錠されている。
ほかに入口はないかとフェンス沿いに歩くが見つからない。
狭い道は登りの勾配で、ブルーシートが敷いてある。
その上に落ち葉が重なる。
登るのはいいが降ろうとすると滑りやすく、年寄りには危険だ。
石塔や石仏は諦めて戻ることにした。
ゆっくりと今来た道を引き返す。
涼しい風が吹き抜けてゆく。
このあたりには屋敷神の社が多い。
野猿街道を渡ると深い用水路がある。
安全対策なのかフェンスで囲まれている。
北の丘陵地隊からの湧く水が農業用水として使用され、
ここに流れこんで大栗川に注ぐのだろう。
生活用水も混じっていると思われる。
番場公園。
川沿いの遊歩道に出ると、向こう岸が番場公園。
川には飛び石があり、向こう岸に渡れるようになっている。
若い女性がピョンピョンとなにごともなく渡るのが目にはいる。
渡って見たくなるがムリだな。
イカン、1ヶ月ほど前にエラい目にあったではないか。
老人と若い女性では体力もとっさの判断力もまるで違う。
途中でバランスを崩しでもしたら川に転落するぞ。
またエラい目にあいたいのか。くわばらくわばら、である。
番場橋から西を望む。
橋を渡って公園に入ってみた。
広い芝生と植え込み、たくさんの樹木。
そして四阿。いい公園なのだが面白みに欠ける。
このあたりは本当に公園が多い。
多摩ニュータウンの開発にともなう副産物なのだろう。
案内板に〈番場〉の名称の由来が書いてあった。
〈番場は馬場とも書き、古くからある子字名による。この付近に「馬場」があった為、馬場が転じて「番場」になったという説がある。堀之内は、保延(1135〜40)の頃、西三郎宗定の館があったことに由来する。その館の周りに堀をめぐらしていたことから「堀之内」という地名が残ったといわれている〉
期せずして堀之内の名前の由来まで知ることができた。
この地は昔は〈由井牧〉と呼ばれる馬の飼育をしていた土地。
暑い中水分も取らずに1時間半ほど歩いたせいか、気分が悪くなってきた。
自販機で水を買って飲みながら帰宅。