散歩と俳句。ときどき料理と映画。

コンビニ

コンビニでレジの行列に並んでいたら、前に一人分のスペースが空いている。
後ろにも数人並んでいるので、床にある並び順の印の所まで詰めた。
そのとき近くにいた小学5、6年生の男子が、
〈そこはオレが並んでいるんだ〉と怒って言い出す。

〈そうかい、並んでいるんだったらふらふらしないでチャンと並びな〉と言うと、
険しい顔で〈そこはオレが並んでいるんだ、なんで詰めるんだよ〉。

このチビちゃんの仲間らしい小学生4、5人がヘラヘラ笑いながら、
それでも興味深そうになりゆきを眺めている。

この子は仲間のうちでいちばん背が低い。
たぶん仲間からバカにされたくないので虚勢を張っているんだろう。

〈わかったよ、じゃこっちに並びな、おチビさん〉と
ワタシは少し後ずさってスペースを空けた。

おチビさんは、〈オレが並んでいたのに!〉とまだ怒ってる。

〈並ぶんだったらちゃんと並べよ、
ふらふら歩き回って、オレの場所だなんて通用しないぜ〉
と言うと、このおチビさん〈オレの場所を取るな〉と威勢がいい。

はっ倒してやろうかと思ったが、
〈ぶち切れた老人、小学生を暴行〉などと報道されてもつまらん。
〈ほら、レジが空いたよ、チビくん。さっさと勘定済ませな〉とうながす。

不愉快と言えば不愉快だか、よくわからん世界になったな。

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