散歩と俳句。ときどき料理と映画。

誘蛾灯

先日南大沢の夕焼けを撮影にいったことは書いた、
帰りはもうすっかり陽も落ち、意外と深い雑木林の夜道を歩いた。
街灯の周りにカブトムシやクワガタムシがいないかと
街灯に出くわすと周りを探すのだが、
虫一匹いやしない。
蛾や蚊、甲虫類もいっさいいない。

昔はこんな光景はいつでもみることができた。

光があると必ず虫が寄ってきたものだが。

むかし幼かった息子たちを連れて、
山間のキャンプ場やバンガローに泊まった時、
近くの街灯に行けばたくさんの虫がいた。
運が良ければカブトムシやクワガタムシを見つけることができた。
そこに集まる虫を食べるためにやってきたタヌキに出会ったこともある。

最近の街灯はほとんどLEDに切り替えられている。
このLEDの光には虫たちは反応しないらしい。

ウチの住まいの通路のライトもLED。一匹の虫もいない。

調べてみると

多くの虫は明るさに集まるのではなく紫外線に集まってくる。
水銀灯、白熱電球などの電球は紫外線を含んでいるが、
LEDには紫外線が含まれていない。

とのことである。つまらん光である。

病む母の見て誘蛾燈の青地獄  齋藤愼爾
祖母よりも父遠かりし誘蛾燈  加藤楸邨
翼あるもの先んじて誘蛾燈   西東三鬼
誘蛾燈の暗さに立ちて父老いし 萩原麦草

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