先輩の送別会

私が大学を卒業し社会に出た時、秋葉原にあるエンジニアリング会社に入社しました。
右も左も分からぬままに上司や先輩の言うことを聞き、お客様の所に営業マンとして通っていました。
お客様は幸い私立の大学や高校で、私のような若造が訳も分からずに営業をしても、温かくお話を聞いて下さる方が多いのに感動したのを覚えています。

学校の教職員というのは、社会一般と離れたところにいるというのも事実ですが、人を育てるという意識は、自分の学校の学生でなくても、若造に対しても持って下さっていたように感じました。
おかげで私ものびのびと営業の仕事をさせていただきました。

そんな頃、近い年頃のメンバーが集まり、しょっちゅう海に行ったりスキーに行ったりして遊んでいました。男女混在でしたが、なぜかその中で恋愛関係の意識は芽生えず、本当に子供のころのように純粋に遊んでいる感覚がありました。
今回その中の一人の先輩が会社を辞めるということで、送別会に参加してきました。

参加者の半分は当時一緒に遊んだ人たちです。送別会だというのに最初から最後まで昔話で笑いっぱなしでした。
皆さんすでに部課長クラスなのでしょうか。社内ではそれなりの顔をして仕事をしているのでしょうが、昔のバカ話が次から次へと登場し、参加した若い社員が驚いていました。
挙げ句、５０歳台半ばが近い先輩に２０年前の芸をやらせて、みんな大喜び。いやぁ、本当に久しぶりに大笑いをした夜でした。

私も５０歳を過ぎてから急激に人生が変わりましたが、まだまだ人生は長い。新しいことにもどんどん挑戦しようと改めて思った夜でもありました。