就職戦線：新卒学生「売り手」市場？『NHKクローズアップ現代

今日の「NHKクローズアップ現代」で、団塊の世代の定年をまえに、企業が軒並み採用を増やしていると報じていた。これで、就職戦線の「氷河期」は終了なのか？

本当だろうか？

これだけ大量の、「フリーター」がいて、正社員になることを目指しているのに・・・。

一部の高偏差値大学の卒業生の就職が改善しているのは事実なのだろう。しかし問題は、就職・採用の全体がどうなっているのかを見ることなのではないか？

新卒だけではなく、中途採用や高齢者の再就職など、雇用を巡る構造が変わってきているのではないだろうか。今日の「クローズアップ現代」はその辺の掘り下げが弱かったと思う。

ちなみに、「就職率」が上がったからといって、就職戦線が改善したとはいいがたいということも念頭に置かなければならないと思う。就職率ってのは各高校・大学の「就職希望者」が実際に就職した割合であって、進学・進路未定者が「フリーター化」した数は含まれていないのではないかと思われるからである。また、「非正規社員」になっただけなのに「就職」扱いになっていたとしたら、「就職率の改善」はマユツバものでしかないことになろう。