ロスジェネの発言

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レイザーラモンHG“黒ひゲイ危機一髪”について

2005-12-24 16:49:07 | 時事問題
「黒ひゲイ危機一発」、同性愛団体が発売中止求める (朝日新聞) - goo ニュース

ロングセラーを続ける玩具「黒ひげ危機一発ゲーム」のキャラクターに「ハードゲイキャラ」で人気急上昇中のタレント、レイザーラモンHGさんを採用した「爆笑問題のバク天! 黒ひゲイ危機一発」の発売を中止するよう、同性愛や性同一性障害の教職員たちがつくる団体が発売元のトミー(東京都葛飾区)に求めている。

 この玩具は、キャラクターが入った樽(たる)にプレーヤーが順番に剣を刺していき、樽からキャラクターを飛び出させた人が負けというゲーム。元々のキャラクターは黒ひげ姿の海賊だが、TBS系テレビ番組「爆笑問題のバク天!」との企画で、黒いコスチュームにびょう打ちの帽子、サングラス姿のHGさんを新キャラクターにした商品を12月30日から発売することになった。

 これに対して「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」(事務局・京都府宇治市)は17日、同社に「同性愛者やそれを連想させる人物を樽に入れ、剣で突き刺して『楽しむ』玩具の発売は同性愛者に対する差別で、子どもに偏見を植え込む恐れがある」とする文書を郵送した。

 これに対して、トミーは「剣で縄を切って、樽の中のキャラクターを救出するというのが当初からの商品のコンセプトですが、ご意見はしっかり受け止めて、私どもの見解をお伝えしていく方向です」といっている。asahi.com 2005年12月22日(木) 07:25

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僕の大切な人に関わりのあることだから、一応コメントしといた方がいいかなと思って今回はこの問題について考えてみる。なんて事を書くと、その人にこのブログのことがバレるかもしれないけど、「まあいいや」っていうような気にも最近なってきたので、ついに・・・という感じ。なにせ、ここまで読んでくださる方が増えると当然僕のことを知っているヤツも読んでいることが予想されるし、今日はクリスマスだし・・・なんて事も考えつつ・・・。

結論から言うと、レイザーラモン・ハードゲイのゲイ(芸)風は不愉快。ヤツがホンモノの“ゲイ”ならまだ分かるけど、芸の上での“ゲイ”でそれを笑いのネタにしかしていないという点でちょっと問題がある、と僕は思う。

今の僕にとって、大切なヒト(女性)、そのヒトも一応“ゲイ”なんだけど、“ゲイ”にもいろいろあって、正式には「セクシャル・マイノリティー」って呼ぶべきものらしい。“ゲイ”の定義は曖昧なんだけど、一応は男性同性愛者のことを“ゲイ”というのが普通らしい。女性の同性愛者は“レズビアン”というが、やや差別的な印象を与える言葉なので、彼女たちが自分たちを表現するときには“ビアン”といったりしている。だけど最近では、一般的に同性愛者をさして”ゲイ”と呼称することもあるということだ。だから、“ゲイ”とか“レズ”っていう表現はやや慎重にすべきものということになる。それゆえに、これらの問題を考えるときに、“ゲイ”など、曖昧であったり差別的印象を与えたりしかねない表現を使うよりも、もっと包括的な表現である「セクシャル・マイノリティー」を使う方が適切なようだ。しかも、「セクシャル・マイノリティー」という言葉は、性的に「中間」の人達や性的な嗜好を全く持ち合わせていない人達なども包含されるから、単に「同性愛」の問題を考えるだけでなく、もっと幅が広い「セクシャリティー」の問題についても目を向けさせてくれる言葉であるという点で、優れているのだ。

まあ、彼女に言わせれば「ゲイの問題が認知されるきっかけになれば良いんじゃない?」程度の話しらしいんだけど、どうも最近のテレビでのレイザーラモンHGの取り扱われ方をみると、単に「笑い」のネタになっているだけとしか思えない。「黒ひゲイ危機一髪」についても、そう目くじらをたてる程の問題ではない、のかもしれないけど、この玩具の制作者が「セクシャル・マイノリティー問題」についてそれなりの認識を持って発売に踏み切ったとも思えないので、「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」がアクションを起すのも頷ける話だ。

この問題を報じる『朝日』自体が、「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」の事を単に“同性愛者団体”としか説明していないという点で、いかにこの問題が社会的に認知されていないかが分かる。彼らも「報道」機関なんだからもう少しこれらの問題について勉強すべきだろう。なんて言うオレ自身が、彼女と話すようになって初めてこの問題についてかんがえるようになったワケで、「あまり目くじらをたてる事ではない」かもしれないけど、でもこの問題について社会にもっとアピールするためには、このような抗議はすべきだと思う。

だから、トミー社は一時、「黒ひゲイ危機一髪」の販売を見合わせるべきだろう。そして、「セクシャル・マイノリティー問題」を考える諸団体とのコンセンサスを築いた上で、「これはゲイを差別するような商品ではないですよ」ってな声明を出した上で販売すれば全く問題はないと思う。そうすれば、トミーも損しないし同時に“ゲイ”についての認識も社会に広まることにもなるだろうから、一石二鳥だ。

(追記)
ちなみに、「レイザーラモン・ハードゲイ」をテレビでは「レイザーラモンHG」と表現しているのは、「ゲイ」についての抗議や論争をテレビ局が回避しているからだと思う。そういった状況の中で、わざわざ「黒ひゲイ危機一髪」という名称の玩具を発売するということは、トミー社にそれ相応の認識があったかどうか問われることになるのは当然の事とも言える、と思う。


P.S.僕の大切な君へ。もし、なんか変なこと書いてたらケータイにメールしてちょ。酔っぱらって夜中に突然電話したりしないよーに(爆。

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