YO's Blog♪ 天才ミュージシャン 加納洋の問わず語り 

全盲のジャズピアニスト加納洋の
音楽、NYの暮らし、仲間、旅、福祉活動…
~☆大切なものとの出会い☆~

すし屋は板さんで持つ店がいいねぇ

2010-12-01 | 問わず語り
すし屋と言えば、
僕が20代の頃、行きつけのすし屋があって、
そこの板さんはとても面白い人だった。

手巻きのネタが少ないと言うと、
太巻きみたいなネギトロ巻きを作る。
その店は、寿司がうまくて行くというより
板さんが面白くて、
楽しい食事と楽しい酒が飲める店だった。

ある時、僕が
「板さん、僕のはサビをきかせてよって言ってるじゃない、
これぜんぜんからくないよ」
と言った。

板さんが「ごめんね、作り直すからね」
と別な手巻きを作って僕に手渡した。
食べたら、なんとそれはワサビの手巻きだった。
僕は泣きながら
「これは今までで最高にうまい寿司だ」
と言って全部食べた。
またあの板さんに会いたいな。

オレは好きな物を好きなように食うのだ

2010-12-01 | 問わず語り
グルメブームはずいぶん長く続いているものだ。
僕も食べるのが好きなので、
情報を得るためにテレビや雑誌をよく見るが、
レストラン紹介で、
うちは客を選ぶとでも言っているような
威張ったオヤジがいるような店が紹介されているが、
僕はこういう店がいちばん嫌いで、
たとえ旨くても行きたくもない。

以前、まだ僕がタバコを吸っていた頃、
日本である寿司屋に行った。
カウンターに座って
僕の友人がその店のオヤジに
「おまかせでお願い」と言った。

だいたい僕は”おまかせ”というのが嫌いで、
自分の食べたいものを食べたい。
”今日は○○がうまいですよ”とか、
”○○なんていかがですか?”
ぐらいのことを言ったらどうだ
と思う。

とりあえず出てくるものを食べ始めた。
まずくはないが、僕の大好きなものでもないので
別に感動もしない。

何だったかはもう忘れたが、
魚のフライのようなものが出た。
そのまま食べようとすると、
オヤジが
「お客さん、それはこのたれをつけて食べてください」
と言った。

食べてみると、酸っぱくてとても食えない。
「これは何もつけないほうがうまいよ」
と言うと、オヤジはムッとした感じ。

20分ぐらいして、
僕がタバコに火をつけると、オヤジが
「お客さん、タバコを吸ったら味がわからなくなるよ」
と言った。
僕は
「じゃ、灰皿なんか置くなよ、禁煙にしたらどう?」
と言うと、またオヤジはムッとした感じ。

他人にあーだ、こーだ言われて食事をするぐらい楽しくないことはない。
こんな店、二度と来るか!

違法滞在者の息子カルロス

2010-12-01 | 問わず語り
僕がライトハウスミュージックスクールで
コンピュータミュージックを教えていたカルロスが
9月に国外追放になって母国のチリに戻った。

彼の父親が10年前にカナダからアメリカに入り、
母親とカルロスが、その後観光ビザでアメリカに来た。
なぜ父親が永住権や市民権を取らなかったかはわからないが、
10年以上彼らは違法滞在していた。

その間、父親は電機工事や住宅修理などの仕事をして家族を支えた。
アメリカでは公立の小学校や高校に行く場合、
パスポートが調べられることがないため、
カルロスも小学校に通い、
高校はラグアリヤハイスクールという
音楽やダンスなどに才能のある子どもたちが行く学校に入り
成績もよかった。

今年7月に移民局が父親の違法滞在を見つけ、
国外追放となった。
犯罪歴もないので父親は身のまわりの整理のため
11月までの滞在を許された。
しかし、父と母は向こう10年間、アメリカには入れない。

カルロスは11月に18歳になるので、
18歳になる前に国外に出れば違法滞在にならないということで
9月にニューヨークを去った。

彼の話はテレビや新聞でも取り上げられ、
我々もなんとかニューヨークに残る方法がないかと努力はしたが、
一度チリに戻ったほうがいいということになった。
カルロスがまたニューヨークに戻って
音楽の勉強ができるようになることを祈る。