YO's Blog♪ 天才ミュージシャン 加納洋の問わず語り 

全盲のジャズピアニスト加納洋の
音楽、NYの暮らし、仲間、旅、福祉活動…
~☆大切なものとの出会い☆~

僕にはわかる、オスゴリラの気持ち

2008-10-17 | 問わず語り
もうひとつ、男の本音の話をしよう。

もう15年も前の話だが、
ニューヨークで日本向けのラジオ番組を制作していた時のことである。

番組の中で、僕の相手の女性がアメリカのニュースを紹介し、
僕がそれにコメントするというコーナーがあった。

ある時、彼女がこんなニュースを紹介した。

オハイオ州クリーブランドの動物園のゴリラのカップルになかなか子供ができないので、
ニューヨークのブロンクスにある動物園にオスのゴリラを移す話が持ち上がった。
ブロンクスの動物園には、メスのゴリラが5頭いるそうだ。


すると、このニュースを聞いた動物愛護団体からクレームがついた。

「なんてかわいそうなことをするのですか」
「長年連れ添ったカップルを離れ離れにするなんて。ゴリラの気持ちを考えてみなさい」
という言い分である。

それに対して僕は、こうコメントした。

「僕は男だからオスゴリラの気持ちがよくわかる。長年連れ添った相手より、
新しい、それも若いメスが5頭もいるんでしょう。
男だったらそちらに行きたいと思うよ」

当然、ニュースを読んでいた女性も、それを聞いて怒ってしまいました。
正直もよくない時もありますね。

僕はハンバーグも食べたい…たぶん…みんなも…?

2008-10-17 | 問わず語り
ポール・ニューマンがあるインタビューで、

「あなたのようにハンサムだと女性にもててしょうがないでしょう? 浮気をしたことはありますか?」

するとポールは、こう答えたそうだ。

「家にうまいステーキがあるのに、わざわざ外でハンバーグを食べることはないでしょう」

奥さんで女優のジョアン・ウッドワードとのオシドリ夫婦ぶりを表すエピソードだが、
これを聞いた多くの女性は、
「私も、こんなこと、一度でもいいから言ってもらいたいわ」
と思ったでしょうね。

では、ここで、わたくし加納洋が
多くの男性にとっての真実ををお話しして差し上げましょう。

多くの男性は、家にステーキがあっても、たまには外でハンバーグを食べたい、
肉なんかほとんどついていないリブもいいな……
などと思っているのですよ。

ナニ? そんなことを思っているのは加納洋だけだ、って? 
イエイエ、そんなことはないのですよ。

僕の友人のヨシキなんか、ゴミ箱からでも食べ物を漁る男です。

男ってしょうがない動物ですよね。

でも、きっとこのブログを読んでいるあなたのご主人や彼氏は違いますよ、たぶん?……、
きっとね……、そうだと思うが……、どうだろうか……、聞いてみてください……

ポール・ニューマン 

2008-10-17 | 問わず語り
先日、映画俳優のポール・ニューマン氏が亡くなった。
彼が熱心なチャリティ活動家であったことは有名な話である。

彼は実業家でもある。
アメリカのスーパーに行くと、
ポール・ニューマンブランドの食材がよく目につくが、
事業の純利益全額を恵まれない子供たちに寄付していたそうだ。


また、彼は二枚目俳優なので、
亡くなったあと、さまざまなエピソードがメディアで紹介されていた。

こんな話があった。
メイン州の田舎町で映画の撮影していた時のこと、
彼は町のコーヒーショップでランチを食べていた。
小さな町なので、町の人たちは
あのポール・ニューマンが自分たちの町にいることは、当然知っている。

ある女性がそのコーヒーショップにソフトクリームを買いに来た。
彼女はポール・ニューマンの前でミーハーぽく見せないように、
なるべくスマートにふるまうように努力した。

さて、ソフトクリームを買って表に出ると、
ソフトクリームを持っていないことに気づいた。
店に戻り、店員に
「ソフトクリームをもらっていくのを忘れたわ」
と言うと、
そばでサンドイッチを食べていたポール・ニューマンが
「お嬢さん、あなた、ソフトクリームをハンドバッグにしまっていましたよ」

やっぱりいい男の前では、女性もあがってしまうみたいですね。

やっぱり泣く子と女性には勝てない

2008-10-15 | 問わず語り
ライトハウスミュージックスクールで
81歳の弱視の生徒テッドにピアノのレッスンをしている時、
やはり弱視のピアノ教師ローズが僕のスタジオに
“Excuse me”
と言いながら、強引とも言える感じで入ってきた。

彼女は、
「私は電気スタンドがいるのよ!」
と言って、テッドが使っているスタンドのコンセントを抜き、
持って行ってしまった。

僕とテッドはあっけにとられて黙っていたが、
ローズが出て行ったあと、僕がテッドに
「スタンドがないと楽譜が見えないんじゃないの? ローズにちゃんと言えばいいのに」
と言うと、テッドは
「YO! 僕は年の功で言っておくけど、女性とは絶対に言い合いをしないほうがいいよ」
「特にローズは虫の居所が悪いみたいだから黙っていたほうが安全」

テッドはさすがに81歳のできた男性だ。
僕も見習おう。

泣く子と女性には勝てない

2008-10-15 | 問わず語り
歌手のリサから2週間ほど前に電話があった。
「新しいデモを作るから彼女のオリジナル曲のアレンジとレコーディングを手伝ってほしい」
というのだ。

仕事だから快く引き受けたが、返事をしてしまってから、
彼女のプロジェクトを3年ほど前にやった時のことを思い出して、
軽く返事をしなきゃよかったと思った。

3年前、彼女がオリジナル曲4曲を持って僕の家に来た。
ま、曲もいいし、歌もうまい。
2人で曲のアレンジの打ち合わせに入った。
僕も彼女のアイデアを尊重するように進めた。

すると、彼女が
「YO! あなたは私より音楽がわかっているからアイデアをもっと出してよ」
と言った。

僕も了解し、3日後にもう一度会い、打ち合わせをすることにした。
今度は僕もアイデアを出し、アレンジが固まってきはじめた。
その時、いきなり彼女が
「これは私のプロジェクトだから、YO! あなたちょっと口出しし過ぎじゃない?」


女性の相手をするのは難しい……
3日前にはもっと口出してと言い、今日は口出すな?
どっちかにしてくれ……

12月に日本に行きますよ~♪(加納洋ミュージックからのお知らせ)

2008-10-12 | 問わず語り
12月に日本に行きますよ~♪

今年は、国際連合で「世界人権宣言」が採択されて60周年だそうです。 そこで、千葉県では人権について考え、理解を深めるためのイベント「ちばハートフル・ヒューマンフェスタ2008」を開催するそうです。

わたくし加納洋は、光栄にも、このイベントのゲストの一人としてお招き頂きました。

みんな、ぜひ来てね~♪
ステキなクリスマスになること、請け合いです。


世界人権宣言60周年記念イベント  
ちばハートフル・ヒューマンフェスタ2008


日 時:2008年12月25日(木) 入場無料

場 所:千葉県文化会館大ホール  千葉市中央区市場町11-2

受 付:12時 開 演:13時

☆第1部  13時10分  記念コンサート
  感動を呼ぶ旋律のライブ
  ピアニスト加納洋 + 船橋市立咲が丘小学校合唱部

☆第2部  14時35分  特別講演
  元気・勇気・やる気「人生楽しくて当たり前」
  島田洋七さん(タレント・作家)
   
    
☆同時開催

・何でも相談(法律・人権・登記・戸籍・供託) 10:30~15:00(無料)
    千葉県文化会館 聖賢堂会議室
           
・千葉ロッテマリーンズ選手とマスコットによる人権啓発活動
      
・世界人権宣言啓発書画展示(財団法人人権擁護協力会)
    千葉県文化会館大ホールロビー
書:小木太法氏  画:オタビオ・ロス氏


●参加申し込み方法
往復はがきに郵便番号、住所、氏名、電話番号、入場希望人数(1通につき2名様まで)、
託児サービス・手話通訳・要約筆記希望の有無、返信用あて先を明記のうえ、
下記まで郵送してください。

〒260-0855 千葉県庁内郵便局留 
「ちばハートフル・ヒューマン・フェスタ事務局」

●お問い合わせ
千葉県健康福祉政策課
TEL 043-223-2348
FAX 043-222-9023

●応募期間
10月1日(水)~11月28日(金)の到着分まで有効
※希望者多数の場合は抽選とさせて頂きます。定員1400名。

    
☆詳しいご案内は こちらへどうぞ  

コーヒーを返せ!

2008-10-11 | 問わず語り
わたくし、加納洋が
ニューヨークの街でお金を恵んでもらった話が
もう1つあるのを思い出した。

ある日、コーヒーをテイクアウトした。
いい天気だったので、歩道に立ち、コーヒーを飲んでいた。

半分ぐらい飲んだ時、誰かが僕のことを乞食だと思ったのか、
25セントコインを僕のコーヒーカップに投げ入れて行った。

「せっかくのコーヒーを台無しにしやがって!」
コーヒーは1ドルなのに、75セントの大損だ」


ミュージシャンよりいい商売

2008-10-11 | 問わず語り
友達のチャールズは、
ロングアイランドのアイスリップという所からマンハッタンに
ロングアイランド鉄道を使って通勤している。

その電車の中に、よく歌を歌いながら車内を歩き回っては、

「私はホームレスです」

と言ってお金をもらっている盲人がいるそうだ。
チャールズも時どき
25セントコインや1ドル札を恵んでやることもあったそうだ。

障害者の70%が、仕事ができなかったり、なかったりという現実のアメリカだから、
まだへたな歌でも歌ってなんとか稼ごうとしている
この盲人の少しでも役に立てばと思ったそうだ。

ある日の夕方、チャールズは帰りの電車でまたこの盲人と乗り合わせ、
チャールズの駅でこの盲人も降りた。

そして、チャールズと同じ方向に歩いていたこの盲人が入った家は、
チャールズの家よりかなり立派な家だった。

「この盲人、ホームレスと思ったら、俺より立派な家に住んでやがる」

とチャールズはムッとするやら、おかしいやらと、
僕にこの話をしてくれた。

僕が1982年に初めてニューヨークに来た時、盲人施設で、
ある盲人がこんな話をしているのを耳にした。

「僕の友達は、盲導犬を連れてグランドセントラル駅に毎日行って、
カップを持って立っている。多い時は1日で100ドルになるときもあるそうだ」


当時1ドル240円の時代。立っているだけで2万4千円になるなんて、
“乞食と坊主は3日やったらやめられない”
とはまったくである。


実は、わたくし、加納洋にも
二度ほどニューヨークでお金を恵んでくれた人がいた。

一度目はマンハッタンを歩いていると、ある男性が近づいてきて

「1ドルあなたにあげたら怒りますか?」

と聞いてきた。
当然僕は「NO!」と答えて、1ドルもらった。
(お金をもらって怒る人はいないでしょう。)

二度目は、地下鉄の改札で友人を待っていると、女性が

「どうぞ」

と言って1ドルくれた。
僕は断っては失礼かと思い「サンキュー」と言い、有難く頂きました。
(100ドルだったらもっと嬉しかったな。)

これはミュージシャンよりいい商売かも。

「座りなさい」は小さな声で

2008-10-11 | 問わず語り
マンハッタンのあるコーヒーショップで友人とランチを食べていると、
日本人らしき女性が子供を連れて隣のテーブルに座った。

彼女は子供に大きな声で
“Shit here”
と言っている。

彼女は
“Sit here”
と言っているつもりなのだが。

“sit” と “shit” では大きな違いがある。

“Sit here” は「ここに座りなさい」という意味。
“Shit here” は「ここでウン○をしなさい」という意味だ。

日本人には、“sh”と “s” の発音ができない人がいるのは知っているが、
レストランで、それも大きな声で
“Shit here” と聞くと、こちらのほうが恥ずかしくなる。


どっちが本当にまともな人間?!

2008-10-04 | 問わず語り
イラクに出征したアメリカの女性兵士たちが、帰国したのち
PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいるというドキュメンタリー番組が
最近日本で放映されたそうだ。
その番組を見た友人が解説してくれたところをごくごく簡単に紹介すると……。

一人の女性は12歳くらいのイラク人少年に突然銃撃され、
とっさに自分を守るためにその少年を撃ち殺してしまった。
その後、帰国した彼女は結婚し、男の子の母親になったが、
普通の母親のようにわが子に接することができない。
息子の顔がイラク人少年の顔に重なってしまうのだという。
入院治療を続ける中で、母親としての自分を責め続けている。
子どものために今、夫と離婚の話し合いをしているという。

二人の女の子を置いて出征したもう一人の女性は、
帰国後、家から一歩も出られなくなり、
家族と近所の公園にすら行くことができなくなった。
町でスカーフをかぶったイスラム女性の姿を見ると極度に緊張し、花火の音に戦場での記憶が蘇る。
2人の娘は母親が変わってしまったことに深く傷つき、戦争が憎いと言う。


リー・アン・へスター(Leigh Ann Hester)軍曹は当時23歳。
彼女はイラクで物資輸送中に敵の待ち伏せに遭い、
仲間とともに応戦し敵を射殺した。
敵は全滅し、味方の損害は軽微だった。
彼女はその勇敢な行動によってアメリカ一名誉とされるシルバースター勲章に輝いた。そして、国民的英雄(ヒーロー)になった。

彼女は今、ケンタッキーの人里離れた山の中で、夫と幼い子供と暮らしている。
普通の社会生活も、家事も育児も、まともにできない。
夫が仕事をやめて育児をしている。生活は軍からの傷害年金が頼りだ。
番組では、今彼女が一番大切にしているという物を、彼女自身が見せてくれた。
それは、輝くシルバースター勲章ではなかった。
敵の攻撃で焼け溶け、金属の塊となったトラックの残骸の一部だ。
その残骸を指して「これこそ今の私だ」と彼女は言う。そして、
「戦争にヒーローはいない」と。

Leigh Ann Hester
http://en.wikipedia.org/wiki/Leigh_Ann_Hester

いずれもイラクでの経験によってPTSD(心的外傷後ストレス障害)となった母親たちである。

こういう話は、アメリカにいるとよく耳にする。
僕のまわりでもベトナム戦争に行き、
帰国したあと社会生活になかなか戻れず、麻薬中毒になったり、アル中になり、
まともな家庭生活や社会生活ができなくなった人たちに
何人も会ったこともある。


戦地で敵を殺すことは、あって当然のことである。
多くの敵を倒せばヒーローである。
しかし、考えてみると、敵とはいえ、人を殺してなんとも感じない、
それどころか、それをアメリカ人としての一生の誇りだと言い、
ヒーロー気取りで大統領にまでなろうとする。

こういう人間よりも、
戦地で人を殺したことを悩み、
精神的に苦しむ人たちのほうが、はるかにまともな人間だと思う。

朝のラッシュアワー劇場

2008-10-04 | 問わず語り
朝のラッシュアワーの地下鉄に乗っていた時のことである。

僕のすぐそばに立っていた女性が具合が悪くなり倒れそうになった。
すぐにまわりの人たちが支えてあげた。
ちょうど駅に停まるところだったので、そばに座っていた人たちが席を空け、
彼女を横にした。
誰かが車掌にも連絡し、救急車の手配もしたようである。


ニューヨーカーもなかなかやるなと感じ入っていると、
駅に10分ほど停車していることに腹を立てたバカな客のひとりが

「早く出発しろ。仕事に遅れるじゃないか」

と文句を言った。

それを聞いた数人の客が、

「お前のかみさんや娘だったらそんなこと言えないだろう」

「こういうことで会社に遅れて、会社が文句を言うならそんな会社、辞めちまえ」

「お前みたいなヤツは地下鉄に乗る資格もない」

「そんなだいじな仕事をしているのなら、地下鉄じゃなく、リムジンで通勤したらどうだ」

彼らのこんな発言に、居合わせたみんなが笑い始めた。
そのうち救急隊員が来て、彼女を担架で運んでいった。
どうも妊娠中で、満員電車で具合が悪くなったようである。

僕も約束には10分遅れたが、地下鉄でステキな人間ドラマを見たような、
なんかいい気分になった。

ライトハウスミュージックスクールの新学期

2008-10-04 | 問わず語り
9月7日からライトハウスミュージックスクールで教える仕事が始まった。

毎週土曜日は5歳から18歳までの子供たちがレッスンにやってくる。

今回もセメスタ(学期)は25人。それを7人の先生が教える。

僕はコンピュータミュージック、ピアノ(これは個人レッスン)、
それとアンサンブルのクラスを教えている。
朝9時から午後3時過ぎまで、
トイレに行く暇も、ランチを食べる暇もないほど忙しい。
ボランティアの人たちも5人ほどいて、一生懸命やってくれているが、
やはり子供たちの相手をするのは大変である。

しかし、仕事が終わると、残っている先生たちで
「今日はあの子がこうだった」「あの子はああだった」と、
疲れ切ってはいても、みんな楽しそうに話をする。
そして、いつも最後には「ここに来ている子たちはいい子ばかり」
と口をそろえて帰っていく。


今、ライトハウスのような障害者施設やミュージックスクールなども
なかなか経済的に運営が大変である。
ライトハウスミュージックスクールも
閉鎖されるという話は、もう15年前くらいから言われている。

でも土曜日に来る子供たちを見ていると、
この子たちのためになんとかミュージックスクールを
残さなければという気持ちが強くなる。


クビ自慢

2008-10-03 | 問わず語り
友人のリサが、仕事を2日でクビになったと落ち込んでいたので、
友人5人で励まし会をやってあげることにした。

まずは彼女の話をみんなで聞いた。
ま、クビになったのは、彼女が仕事ができないことが理由のようだ……ということが判明した。

……でも、落ち込んでいる彼女にそんなことは言えないから、
なんとかみんなで励まそうと、
集まった仲間が、自分が仕事をクビになった経験を話しだした。


みんななかなか面白い経験をしている。
ジョーは大学時代、ベーカリーのアルバイトを見つけた。
彼の仕事は、朝5時に店に行き、掃除をすることだった。
真面目な彼は、さっそく翌朝5時に店に行き、
鍵を開けて中に入ると、まだ誰も来ていない。

ボスが来る前に一人できれいに掃除を終え、気に入られようと
懸命に掃除を始めた。

すると、キッチンにパンを焼くベーキングパン(※)が、
パンを焼いたあとの焦げつきを残したまま置いてあった。
※日本人の友人に聞いたら、これは日本では「型(かた)」と呼ぶらしい。

彼は、焦げつきをゴシゴシと削り取り、ピッカピカにきれいにした。
そこへ、ボスがやってきた。
彼は自慢げに
「すっかりきれいになっているでしょう」
と言うと、
ボスがえらい剣幕で
「なんでベーキングパンの焦げを取ったんだ。こんなんじゃパンが焼けないじゃないか」

パンを焼くには、この焦げが非常に大事らしい。
彼はその場でクビになった(みんなで大笑い)。


今度は僕の番。僕は1分でクビになった話をした。

今から12年ほど前。ある音楽事務所のマネージャーから電話があり、
明日の夜、貿易センターの近くのレストランで
ハッピーアワー(夕方5時から8時まで)に演奏してほしいと言われた。

ピアノがないのでキーボードとマイク設備を持って行ってほしいとも言われ、
友人の車で運んでもらうことにした。

「どんな雰囲気の店? どんな曲を演奏すればいい?」と聞くと、
マネージャーが
「ま、適当にカクテルミュージックでもやっててくれればいいよ」と言われた。

翌日、店に行き、機材をセットし、5時から演奏を始めた。
最初の曲は、ビリー・ジョエルの「Just the way you are(素顔のままで)」。
ワンコーラス歌った時、店のマネージャーの女性が僕のところにやってきて、
「あなたの演奏はうちの店の雰囲気に合わないから、もうやめて帰っていいです」と言われた。

僕も10代から音楽の仕事をしているけど、こんなに早くクビになったことはない。

その店は若者が多く、ハッピーアワーからみんな踊りまくるようで、
カクテルミュージックじゃ雰囲気ぶち壊しだったらしい。

当然、これは事務所のミスだから、僕はその日のギャラはもらいました。

考え方によっては1分演奏しただけで、
一晩分のギャラがもらえたので僕は得をしたのかも。
人間、たまにはクビになる経験でもしたほうが謙虚になっていいかもよ。

秘伝のハム料理法

2008-10-03 | 問わず語り
友人のポールとジェニーの家にディナーに呼ばれた。
料理はジェニーの自慢のローストハムで、彼女のお母さんからの秘伝のレシピ。
食事をしている時、10年前の彼らの結婚披露パーティの話になった。
お金がなかった彼らは、彼らのアパートでパーティをやることになった。

僕ら仲間が食べ物や飲み物を持ち寄って、
ミュージシャンの友人が多いのでみんながかわるがわるに演奏した。
とても楽しいパーティだった。

その時もジェニーはローストハムを作ってくれた。
僕らが到着すると、ポールとジェニーがキッチンで料理をしていた。

ジェニーが、
「今日は5キロのハムをオーブンで焼いているのよ」
と言った。

その時ポールが
フライパンでハムの両はじを切ったようなものを焼いていた。

一人の友人がポールに
「なんでハムの両はじを切ってフライパンで焼いてるの?」
と尋ねると、
「この料理方法はジェニーのお母さんのやり方で、
彼女はこのやり方でずっとハムを料理してきたんだって」
とポールが答えた。

その友人が今度はジェニーにその理由を尋ねると、ジェニーも
「これがお母さんのやり方なの。あとでお母さんが来るから理由を聞いてみるわ」

お母さんが到着した時、ジェニーが
「お母さん、なんでハムの両はじを切ってフライパンで別に焼くの?」
と聞くと、お母さんが
「うちのオーブン用のベーキングパン(※)が小さくてハムが入りきらないからよ」

ジェニーはなにかハムの出来上がりに違いがあると思い、
ずっとこのやり方でハムを料理していたようだ。

ベーキングパン:日本では「天板」というらしい。

国民乖離的馬鹿役人

2008-10-03 | 問わず語り
この1、2週間、毎日毎日アメリカ経済の危機だというニュースばかり。
危機はもう1、2年前から言われていたかと思うが、
それをだいじょうぶと言い続けていたのは、ブッシュたちのバカ政治家どもや金融関係者たちだ。

今回も彼らのミスでこんな危機を迎えることになった。
(ま、金に貪欲になり過ぎた国民も多くいたもの事実だが。)
それなのに今度は国が援助金を7兆5千億ドルも出すかどうかで揉めている。
その金を出したとしても、出さなかったとしても
そのシワ寄せは全部国民にくる。

その後、経済が立ち直った時には、政治家や役人どもが
自分の手柄のような話をする。

今、ワタクシ加納洋は、言っておく。
今まで日本もアメリカも経済危機を乗り越え立ち直ったのは、
一生懸命働いた国民がいたからだ。

政治家、役人の方々よ、
それもわからず自分の手柄のような話をする君たちは
経済を語る資格もなければ能力もない。