つれづれ小平

忙中閑あり。
徒然のひとときに、自分探しの旅へ。

ヨウ素、セシウムは危険か?

2011年03月20日 07時31分18秒 | Weblog
テレビで、「ヨウ素が検出された」「セシウムが検出された」と言っている。

一般の方々の誤解を招きかねない表現だ。

賢明なる読者の皆様は、ご存じのように、
ヨウ素もセシウムも自然界にある状態では通常は安全だ。

ヨウ素は、昔、小学校で習った「ヨウ素―でんぷん反応」に出てきたし、
身の周りでは海藻に多く含まれ、商品としてはヨウチン(ヨードチンキ)やヨード卵にも含まれる。

セシウムの方は馴染みがないかもしれないが、自然界に他の元素との安定な化合物として存在する。
(人間が還元して生成した金属セシウムは化学的には危険(消防法)だが、自然界には無い。)

このブログで放射性同位体の話までするつもりはないが、
ヨウ素やセシウムを、水銀やカドミウム、六価クロムのように報道するのは好ましくない。

活字での報道では「放射性ヨウ素」「放射性セシウム」と表記されるようになってきた。
少しはマシであるが、多くの一般の方々に理解していただく上では、やはり誤解を生じやすい。

要は「放射性」の部分が大事なので、報道は単に「放射性物質」とか「放射性元素」といえばいい。
そのうえで、より詳しく知りたい人に対して、欄外や「きょうのことば」で、
ヨウ素131とか、セシウム137と記して、ちゃんと説明を加えればいいのだ。

文字数が限られているとはいえ、
大見出し、見出し、ヘッドラインの表記には気をつけてほしいものだ。
それしか見ない人もいるのだから。