やなえのつぶやき~気になるものあれこれ~

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読書メモ7「テーマが重い本は自分がちょこっと消耗するんだぞ~」の巻@ひとりごと

2010-11-04 | ひとりごと
①『ヘヴン』川上未映子
「僕とコジマの友情は永遠に続くはずだった。もし彼らが僕たちを放っておいてくれたなら―」驚愕と衝撃、圧倒的感動。涙がとめどなく流れる―。善悪の根源を問う、著者初の長篇小説。苛められ暴力を受け、なぜ僕はそれに従うことしかできないのか」頬を濡らすあてのない涙。14歳の苛めを正面から描き、生の意味を問う、哀しくも美しい物語。」

川上さんの本は始めて読みました。芥川賞をとった作家さんというので
気になって手に取った本。
題材は「イジメ」。
重い・・・。痛い・・・。
一番ショックだったのは、いじめる側の言い分。
読んでいて声を大にして否定したくなった。
怖い。やりたいからやる。人間の欲求ってこわい。
イジメが題材の本は苦手・・・だけど、読まなくちゃいけないんだろうな。現実をみるために。


②『少女』湊かなえ
「〈ハヤカワ・ミステリワールド〉ベストセラー『告白』の著者が放つ、書き下ろし長篇。高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。その告白に魅せられた二人の胸にある思いが浮かぶ――「人が死ぬ瞬間を見たい」。由紀は病院へボランティアに行き、重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし、入居者の死を目撃しようとする。少女たちの無垢な好奇心から始まった夏が、複雑な因果の果てにむかえた衝撃の結末とは? 」

湊さんにはまってます。
告白→贖罪ときて3冊目です。
今までの2冊は「独白」の作品だったんですが、コレは会話で書かれてる作品。
他の二作と共通してテーマは「死」なので重いのですが、
ただ暗い・重いだけじゃなくて、友情とか明るい要素もあり。
何よりびっくりなのは、物語がいろんなところでつながってること。
あの「遺書」はこれだったのか!!最後の最後でもハッ!となりました。


③『横道世之助』吉田修一
「『パレード』『悪人』の吉田修一が描く1980年代の青春群像。平成の三四郎ともいえる、傑作青春小説。 」

悪人の映画化もあって、話題の吉田修一さん。
今まで何冊か作品を読みましたが、淡々とした「静」の中に「動」があるのにびっくりします。
パレードもびっくりした。
横道世之助は王様のブランチで特集されてたので、読んでみようと思ってました。
相変わらずの「静」。ほんとにどうしようもないけど憎めない「世之助」。
どこにでもいそうな、ちょっと抜けてる世之助なのに
大人になったときにも「あいつ、どうしてるかな」ってふと気になる存在に。
こういう風に終わるんだっていうのが、びっくりだけど、でもなんだか「やっぱりな」って思ってしまう。
静かなんだけど、普通じゃない、そんな作品でした。



④『ゼロ・ハチ・ゼロ・ナナ』辻村深月
「30歳という岐路の年齢に立つ、かつて幼馴染だった二人の女性。都会でフリーライターとして活躍しながら幸せな結婚生活をも手に入れたみずほと、地元企業で契約社員として勤め、両親と暮らす未婚のOLチエミ。少しずつ隔たってきた互いの人生が、重なることはもうないと思っていた。あの殺人事件が起こるまでは……。何かに突き動かされるように、警察の手を逃れ今なお失踪を続けるチエミと、彼女の居所をつきとめようと奔走するみずほ。行方を追う中、不可解な事件とその真相が明らかに……!! 」

っていう要旨は実は見ないで読みました。
辻村さんの本だからといって、よく知らないまま手に取った作品。
事件を起こして行方不明になった友人を追っていく「みずほ」
途中で失踪の理由はなんとなく察しはつくのだけど、察しがつくだけじゃ全然浅い(笑)
読み終えて、「はぁ・・・なるほど」ってなった。
そしてせつなくなった。タイトルも「なるほど」って感じ。途中で気づかなかった自分にびっくりした。
この作品のキーワードは明らかなんだけど、それをここに書いちゃうと、物語の結末に結びついちゃう気がして。
ただ、すごく個人的に考えてしまう作品でした。
物語としてはとてもおもしろいです。さすが辻村さん。



⑤『僕の明日を照らして』瀬尾まいこ
「やさしいことと、やさしくすることは、違う。優ちゃんは、ときどきキレて、僕を殴る。でも僕は優ちゃんを失いたくないんだ。隼太の闘いの日々が始まる。 」

瀬尾さんも大好きな作家さんなので、新作が出てるのを知ってあわてて手に取りました。
瀬尾さんの作品は
①心があったまるほんわか系
②社会問題を追及するリアル系
2種類あると思うんですが、これは後者のほうですかね。
温室デイズと同じにおい。
テーマは「虐待」です。
でも、この虐待のお話、今までのお話とは少し違うのです。
今まで読んだ虐待の話って「僕はこんなに虐待をうけて辛い。」みたいなそういう話。
このお話は「僕は虐待をうけてるけど、一緒にいたいからなんとか解決しよう」そういう話。
新しいパパがきて、とても優しくてかっこいいパパなのに時々きれてしまう。
でも、今まではずっとパパもいなくて孤独だったから、また一人の夜を過ごしたくはない。
だから、なんとかパパ=優ちゃんがきれないようにしてみよう。
っていう主人公の奮闘がかかれてます。何度も離れていこうとする優ちゃんを「逃げるな」と引き止める主人公。
普通とちょっと違いますよね。
主人公とパパ(優ちゃん)の絆が深まっていくのが感動てきです。
テーマは重いし、虐待の事実もある。
けど、これは暗いお話じゃなくて、希望がもてるお話です。


今回は、イジメだとか虐待だとか死だと流産とか、
やたらテーマが重いものが多かった。テーマが重いものを読むと自分がちょっと消耗する・・・んだけど、
いろんな意味でよんだほうがいいんだろうなとも思うし。
特に自分はイジメ系に弱い・・・。なさけなし。
でも、後味が悪い本ではなかったので、読んでよかったって思う。


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2 コメント

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そういえば・・・ (みぎまゆ)
2010-11-09 21:47:32
子供が生まれてから読書をしていないですが、
社会人になってからはミヒャエルエンデさんの「モモ」という作品が好きでした。
学生のころは トラウマを題材にしたものとか、心理学関係の本が多かったデス。
また落ち着いたら色々読みたいな♪
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知的!! (やなえ)
2010-12-04 23:55:51
みぎまゆさん!
すっごく知的!!
すばらしい!!!
モモ、ファンの方多いですよね。
私も子供の頃、父が読みなさいって渡してくれました!今も実家にあるかも。
久々に読んでみたくなりました☆

子育てが落ち着いたら・・・
ですかね♪
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