
20180512
底面吸水 ;通常土の上からやる水を底皿に入れ、自然に水を吸い上げさせる水やり栽培方法
今回の育苗では基本的に水やりは上からではなく、ポットの底面にある穴から水を吸い上げる形で水やりを行ってきた。例えば今の時期、小さめのポットで栽培しているナスの苗は、1日置き位でポット苗を入れている底皿に水を入れる形で給水していった。
定植した苗が地面の下の方から上がってくる湿り気から水分を確保している形を中心に考えていくのです。
この日の朝、9時前のナスの苗の様子です。
2日前に同じ方法で水を与えてから、水はやっていませんでした。2日目の朝が上の苗のような状態です。下の葉はダラリと下に垂れ下がってしまっています。
この状態の苗に水を与えます。水は画像のストッカー(苗6ポットが入った箱容器)に注水します。いま与える水の量は200ccです。ストッカーの底にある水はポットの穴からポットの中の土に浸み込んでいきます。
苗の根は水不足状態なので一生懸命水分を探している状態です。そこに2日ぶりに水分が上がってきます。するとストッカーの底に入れた200ccの水は6つの苗ポット底穴から水分が吸い上げられますのでストッカーの中の水はほとんどなくなる状態です。根は精一杯水分を吸い上げて苗の様々な場所に水分が行き渡ることになります。
約1時間後・・・(見出し画像と同じ画像)
苗全体がシャキッとします。午前10時頃が最も光合成が盛んになると農業研修の際に聞いた覚えがあります。光合成は空気中の二酸化炭素に水の水素を結び付けて糖を作ります。しかし水素(水を分解)が充分にないと光合成は原料不足で思うように進みません。水から水素が取られると酸素が残り、酸素は空気中に放出されます。午前中の植物に囲まれた状態の場所では新鮮な酸素が発生しており、爽やかな森林浴などの貢献することになります。
このため水は底の穴から朝9時前に吸い上げられると、10時頃の光合成に間に合うという事になります。
いつもポットの中がジメジメして過湿状態だと水分を探すことをしなくなるので、乾燥に弱い苗になってしまいます。植物のある畑には水捌けと保水性が求められる事になるのはこのためですね。
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