夜になると、家の明かりに色々な虫が集まってきます。
その中に「アオカミキリモドキ」という虫がいます。
なんか、今年は多いな・・・
アオカミキリモドキは、触ったりすると、足の関節から毒液を出します。
その毒液が肌につくと、水膨れを起こします
そう、アオカミキリモドキは、とっても危険な虫なのです
カミキリに似ているので、カミキリモドキ。
エサは、花の花粉を食べているので、この時期だと、クリの花などで見かけますね。
見た目は、カミキリですが、触るととっても痛い目にあうので、このような虫を見つけても、絶対に触らないでください
ちなみに、カミキリモドキに似た姿を持つ、カミキリムシやカミキリモドキもいます。
いわゆる「擬態」ですね。
カミキリモドキの毒には、鳥とかも警戒しているのかも・・・。
長男と次男と甥っ子を連れて、護摩壇山へ行ってきました
スカイタワー横からの入り口と龍神岳を往復するだけのシンプルなコースを歩いただけですが、我が家のエース、次男坊がやってくれました
なんと、ブナ林に棲息するコルリクワガタを発見!(ベンチの上でしたが・・・。)
行く前に、「護摩壇山にはコルリクワガタっていうクワガタがいるんやで!」と教えたら、きちんと見つけてくれました
実物を初めて見たので、全員で喜び合いました
あと、今日(5月6日)観察できた樹木の花
それと、ところどころでシカの剥皮も見られました。
芽生えたブナの稚樹も発見。
このくらいのサイズはよく見かけますが、これ以上に大きく成長したブナは、周囲にはあまりありません。
シカの食害が原因だと考えられますが、周りにはシカの足跡もちょくちょく見られたので、芽生えたブナの稚樹の今後が心配です・・・。
ブナ林が衰退すると、ブナ林に棲息するコルリクワガタなどの生きものも少なくなるので、シカの食害は色々な所に影響を与えてしまうと改めて実感しました。
でも、コルリクワガタとの出逢いには、みんな大興奮

間違って殺してしまったようです・・・・。残念・・・


でも、下手したら、水膨れになってたかも・・・なんですけどね

ツチハンミョウ類は、関節部分からカンタリジンという成分を含む毒液を分泌します。

これに触れると、水膨れを起こします

野外では気を付けたい昆虫の1つですが、悪性腫瘍や皮膚病の治療に使う漢方薬にもなるそうです。
ほかにも、ツチハンミョウの粉末とご飯粒を混ぜて、禿げ頭に塗ると発毛するそうです・・・

漢方薬と発毛剤になる(?)ツチハンミョウですが、江戸時代では吹き矢の毒にも使われていたそうです。
図鑑などにも書かれていますが、「吹き矢の毒はハンミョウの毒を使用した」のハンミョウは通常のハンミョウではなく、このツチハンミョウのことを言います。

毒液は皮膚につくと、水膨れを起こしますが、この毒液が体内に入ると、命が危険だそうです。
その致死量はわずか30mg

もう1つ、ツチハンミョウの面白いところは、数千個もの卵を産卵することです。
ツチハンミョウの種類にもよりますが、産卵数が5千個~1万個、1万7千個というデータもあります。
なぜ、そんなに産卵するかというと、幼虫の死亡率が非常に高いからです。
ざっと、その生態を説明すると、
成虫は、早春に大量の卵を地中に産卵します。
幼虫は、約3週間ほどで孵化します。
孵化した幼虫は、タンポポなどの花の上に登り、ハナバチが来るのを待ちます。
やってきたハナバチの脚に幼虫がしがみつき、そのままハナバチの巣へ向かいます。
巣に運ばれた幼虫は、ハナバチの卵を食べ、巣にある蜜や花粉も食べて、成虫になります。
しかし、ツチハンミョウの幼虫は、花にやってきた虫ならなんでもひっつきます。
なので、ミツバチが来たらミツバチに、ハナアブが来たらハナアブにひっつくため、その時点で生き残れません。
また、ハナバチが一生来ない場合もあります。
幼虫は絶対にハナバチの巣に辿り着かないと、生き残れないという非常に変わったスタイルをもっています。
ということは、ハナバチが減少すると、ツチハンミョウが絶滅する危機に陥るとということです

僕がツチハンミョウに興味というか、好きになったきっかけは、ファーブル昆虫記。
ファーブル昆虫記を読んだとき、その生態が面白く、それ以来、実物に憧れました。
初めて見つけたときは、感動しましたが、タンポポなどよ~く観察しているとよく見かけます。
でも、見つけても、絶対に素手で捕まえたり、触ったりしないでくださいね

危険ですよ

先日、広葉樹の伐採地をウロウロしていると、3種類のカミキリムシに出会いました
まずは、ツブラジイ(別名「コジイ」)の伐採木に集まっていたカミキリ。
シラケトラカミキリ(体長8~12mm)
2種類とも広葉樹の枯れ木や伐採木に産卵するので、そのために集まっていたと思います。
数匹はウロウロしていました。
もう1種類は萌芽(ひこばえ)したアラカシに。
モンクロベニカミキリ(体長17~23mm)
コナラやクヌギなどの若葉を食べるカミキリなので、伐採跡地で萌芽しているコナラやクヌギで見かけます。
アラカシにいた・・・ということは、アラカシも食べるんですかね?
ゆ~っくりと、正面に回り込んで撮影する。
虫が逃げ出さないように配慮しながら、回り込み、撮影
この達成感が楽しい
「クサギ」という臭い香りの木があります。
人によっては、「ピーナッツ」の香りみたいに感じるそうですが・・・。
ときには、「ポテトチップスのコンソメ味」の香りみたいという人も・・・。
僕は、クサギの匂いダメ派なんですが、ある日、葉が萎凋(いちょう)しているクサギを発見しました。
観察してみると、アブラムシが原因でした。
葉の裏でアブラムシが吸汁(きゅうじゅう)していたため、葉がくしゃくしゃになって、萎れたんですね。
葉が萎凋していたり、葉の表がシャーペンの芯くらいのちいさな白い斑点模様が出ていたりした場合、吸汁性害虫(アブラムシ、アザミウマ、ハダニ、カメムシなど)による場合が多いです。
ちなみに、アブラムシの排泄物をいただこうと、その周辺をアリがよくウロウロしています。
なので、葉が萎凋して、アリがウロウロしていたら、アブラムシによる被害を疑ってみてください。
アリが葉でウロウロしている場合は、アブラムシの排泄物や花外蜜腺の蜜が目的です。
アブラムシを食べるテントウムシなどがやってくると、アリはそれを撃退します。
アブラムシにとって、アリはボディーガードみたいなもの。
しかも報酬は排泄物
不要なものが報酬って、めちゃめちゃお得ですよね
ちなみに、アカメガシワやサクラ、イタドリなどにある花外蜜腺は、葉を食害する虫から守るため、アリを集めている・・・のだと思います
アリへの報酬は蜜
もし、アカメガシワやサクラなどにアブラムシが吸汁したら、アリはどちら側につくんでしょうね・・・
山に行くと、よくクモの巣に引っかかります
山でなくても、そこら辺りでよくクモの巣を見かけます。
クモの種類によって、巣の張り方や巣の模様が異なります。
また、巣を張らずに素早い動きで虫を捕食するクモや、ジッと潜んで、一瞬の隙をついて捕食するクモもいます。
ハンタータイプのクモといえば、手のように大きなアシダカグモ。
アリに擬態しているアリグモ。
花に近づく虫を襲うハナグモ。
そんなある日。
かわいそうなクモの巣を見つけました
ガやチョウの幼虫の糞まみれになっているんですね
クモが拵えた一軒家に糞をまき散らすとは・・・。
当然、クモは怒りの頂点に達していることでしょう
クモ「ちょっと!私の家に糞をするとは、どういうこと!別のところでしてちょうだい」
幼虫「はぁ?僕の真下に家を造るおばさんが悪いんでしょ?」
クモ「おば・・・っ。あなたのお父さんやお母さんはどこ
!」
幼虫「知らないよ。僕を生んでからその辺りを飛び回っているんじゃない?僕も早く成虫になって、お空を飛びたいんだ。糞くらい我慢しなよ。嫌なら別の所に家を造れば?」
クモ「なんて勝手な!!!あなたね。幼虫だからって、なんでも許されるもんじゃないのよ!わかってるの!」
幼虫「(うるさいな)ムシャムシャ
」。プリプリ。
クモ「キィーーー。覚えてらっしゃい!大きくなったら、食べてやる
!!」
クモ「おほほほほ。」
こうして、クモは、ガやチョウが大嫌いになって、捕食するようになりました。
かもしれない・・・。
そんなことを考えながら、山を歩いていると、結構、糞まみれのクモの巣を見かけますね。
クモが怒るのも無理はないかも・・・。
トンボはそのとばっちりかな・・。
はっ!
だから、トンボもチョウやガを襲うのか
トンボ「やい!おまえ達のおかげで、俺等まで捕食対象になっただろう!」
チョウ「ヒェ~。ごめんなさ~い」
トンボ「おい!待てぇー。」
※あくまで、「 」でやりとりしているお話は、僕の空想と妄想です。