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はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

ジバチの巣、襲われる

2016年02月10日 | 昆虫類+αのお話

 昨年(2015年)の11月。

 山を歩いていたら、ジバチ(クロスズメバチ)の巣の上を気づくことなく、歩いてしまった

 羽音に反応して、振り向くと、穴からウジャウジャと・・・

 そんなヒヤリな体験をした場所に、再び、訪問

 一応、巣の印として、植栽ネットの足元周辺に倒木を置いといたので、簡単に再開することが出来ました

 日当たりの良い場所やし、今年は暖かいから、もしかしたら、「今もいるかも~」なんて、淡い期待を抱きながら、現場へ向かうと、何か様子がおかしい

 巣のあった場所が、何者かに掘られている

 

 

 中を覗くと、微かにスズメバチの巣の特有模様が残っています。

 クロスズメバチの巣が、何者かに襲撃され、食べられてしまったようです。

 犯人は・・・

 アナグマ・・かな。

 器用に、巣だけをピンポイントで掘り起こしてます。

 あぁ・・・カメラを仕掛けておけばよかった・・・


クガビル シーボルトミミズに喰らい付く!

2015年11月23日 | 昆虫類+αのお話

 雨の日に現場に出るからこそ、出会える生き物「クガビル」

 ミミズを丸呑みするグロい姿で有名な環形動物です。

 名前にヒルって付きますが、吸血はしません。

 ただただ、ミミズを丸呑みします

 この日は、でっかいミミズ「シーボルトミミズ」に喰らい付いているクガビルに出会いました

 

 

 最後まで丸呑みする様子を見ていたかったのですが、仕事中だったので・・・

 ヘビもミミズを丸呑みしますが、クガビルの丸呑みは、さらにグロい

 

 目がない生き物が目がない生き物を丸呑みする。

 グロイわ~・・・

 

 ちなみに、以前のクガビルに関する記事はこちら → http://blog.goo.ne.jp/yamaikora/e/13a9034a1d24c642ddc7ea51698ef1f6


ツチハンミョウ②

2015年11月21日 | 昆虫類+αのお話

 先日、シカの調査で植栽地の周辺を徘徊していたら・・・

 

 ツチハンミョウを発見

 ず~と前にもツチハンミョウネタを紹介したので、重複してしまいますが、野外では気を付けたい昆虫の1つです。

 ”カンタリジン”という成分を含む毒液をもち、うっかり触ってしまうと、水膨れがおこり、ただれてしまいます(ヒェ~

 ツチハンミョウをツンツンすると脚の関節部分から黄色い毒液を出します。

 しかし、毒だけではありません。

 悪性腫瘍や皮膚病の治療に使う漢方薬にもなるそうです。

 あと、ウソかホントか分かりませんが、ツチハンミョウを粉末にし、それをご飯粒を混ぜて、頭に塗ると発毛するそうです・・・

 そう。

 ツチハンミョウは、漢方薬と発毛剤になる昆虫なのです。

 

 もう1つ、恐ろしいお話

 江戸時代では吹き矢の毒にも使われていたらしい・・・
 
 よく図鑑などにも「吹き矢の毒はハンミョウの毒を使用した」と書かれていますが、このハンミョウとは、通常のハンミョウではなく、このツチハンミョウのことを言います。

(←普通のハンミョウ。毒はありません。)


 この毒液が体内に入ると、ヤバイとのこと。
 致死量は30mg

(この黄色い毒液が危険・・・)

 
 あと、ツチハンミョウは、種類にもよりますが、産卵数が5千個~1万個、1万7千個というデータもあります。

 幼虫の死亡率が非常に高いので、卵をたくさん産みます。

 簡単に生態を説明すると・・・・

 ・成虫は、早春に大量の卵を地中に産卵。

 ・幼虫は、約3週間ほどで孵化。

 ・孵化した幼虫は、タンポポなどの花の上に登り、ハナバチが来るのを待つ。

 ・やってきたハナバチの脚に幼虫がしがみつき、そのままハナバチの巣へ向かう。

 ・巣に運ばれた幼虫は、ハナバチの卵を食べ、巣にある蜜や花粉も食べて、成虫になる。

 ・しかし、ツチハンミョウの幼虫は、花にやってきた虫なら何にでもとりつく。
  ミツバチが来たらミツバチに、ハナアブが来たらハナアブにとりつく。

 ・ハナバチ以外にとりついた時点で、その幼虫はOUT
  ハナバチが一生来ないことも・・・

 というわけで、幼虫は絶対にハナバチの巣に辿り着かないと、生き残れないというミラクルな生活スタイルをもっています。
 ハナバチが減少すると、ツチハンミョウが絶滅する危機に陥るとということですね

 個人的には、このミラクルな生活スタイルに惹かれ、ツチハンミョウが好きです。

 見つけたら、とりあえず毒液を絞り出す。

 でも、見つけても、絶対に素手で捕まえたり、触ったりしないでくださいね
 危険ですよ 

 

 あっ、毒液は絞り出すだけで、集めたりしていませんよ・・・・


オオキンカメムシ

2015年10月17日 | 昆虫類+αのお話

 先日、串本町に行ったら、初めて「オオキンカメムシ」を見つけました

 

 思わず、お持ち帰り・・・・

 特にカメムシが好きというわけではありませんが、結構、珍しいカメムシなので、つい・・・

 ただのミーハーですね

 オオキンカメムシは、体長19~26mmと大型のカメムシで、日本だけでなく、熱帯アジアにも分布するカメムシです。

 ちなみに生息地の北限が日本だそうです。

 11月~5月までは、房総半島以西の海岸に生えるツバキなどの常緑広葉樹の葉裏で集団越冬しているそうです。

 そして、6月~10月は北海道を含む内陸部にいるそうです。

 繁殖期は7月~8月で、アブラギリで行われ、幼虫はそのアブラギリの実の汁を吸って成長するそうです。 

 アブラギリって、シナアブラギリでもOKなのかな?

 純国産アブラギリって、あまり見かけないけど・・・。

 だから珍しいのかな

 

 ちなみに、オオキンカメムシの調査で、こんな報告があります。

 和歌山県すさみ町の江須崎で採取したオオキンカメムシにマーキングをして、放したところ、130日後に高知県の室戸岬で発見されたそうです。

 直接距離にして約130kmという距離を移動したそうです。

 すごいね


コウモリガ

2015年09月20日 | 昆虫類+αのお話

 山に行ったら、下の写真のように何かの膜に覆われた木を見たことないですか?

 これはコウモリガの幼虫が木の中に穿孔すると、このような膜を張ります。

 加害する樹種は色々で、スギ、ヒノキ、アラカシなどカシ類、コナラ、クヌギ、クリ、プラタナス、ヤナギ類、キリ、ハンノキ、ヤシャブシ、ウツギ、アジサイ、カンキツ類などなど。

 写真はクロバイに穿孔したコウモリガ。

 あと、多年生の草本類にも穿孔します。

 軟らかい木、堅い木と様々な樹種に穿孔するので、この上ない雑食性の虫ですね

 膜を取り除くと、穴があって、その中に幼虫がいます。

 

 コウモリガは、2年1回の発生で、成虫は、空を飛びながら、爆弾を落とすように卵をまき散らします。

 卵のまま越冬し、翌春に孵化した幼虫が、近くの木や草に穿孔します。

 2年目の冬は、幼虫で越冬し、翌年の夏頃に蛹になって羽化します。

 

 コウモリガに穿孔された木や草は、穿孔部より上の部分から折れるなど、幹の強度が低下します。

 防除方法としては、地表面にいる幼虫に薬剤散布か、樹幹に穿孔される前に薬剤を樹幹に散布する方法があります(一般的な薬剤は「スミチオン乳剤」かな。)。

 ※農薬を使用する場合は、農薬取締法に基づき使用してください。昔使っていた農薬でも、農薬登録から除外されている場合があるので、使用する場合は農薬登録の確認をしてください。(農薬の箱などに書かれています。)

 

 とりあえず、虫ごと被害材をお持ち帰り

 割ってみると、中に幼虫が

 アップにするとこんな感じ

 ほじほじ・・してみた

 幼虫を取り出した。

 さぁ、どうしようかな~

 


ツクツクボウシ

2015年09月11日 | 昆虫類+αのお話

 ミンミンゼミ続いて、今回はツクツクボウシ。

 ツクツクボウシの鳴き声にも気に入らないところがあります

 「ツクツクボ~シ、ツクツクボ~シ、ツクツクボシ、ツクツクボシ・・・・」ときて、最後に「ナニヨ~、ナニヨ~、ナニヨ~、イ"~」(イ"=イの濁音)と、まるで怒っているように聞こえるから。

 女性にプロポーズをするも、相手にされず、最後に「何よ何よ何よイ"--」と怒る。

 自分に原因があるんちゃうん?

 グッとくるようなプロポーズをしなさいよ

 と、思ってしまいますね。

 

 ちなみに、図鑑では、鳴き声を「ジュクリヨ~、ジュクリヨ~、ジュクリヨ~、ギ~」などと書かれていました。

 でも、僕には「ナニヨ~、ナニヨ~、ナニヨ~、イ"~」って聞こえるわ・・・


ミンミンゼミ

2015年09月09日 | 昆虫類+αのお話

 今、ミンミンゼミが鳴いてます

 まぁ、他にもヒグラシやツクツクボウシも鳴いてますが、今回はミンミンゼミのお話を・・・

 「ミーン、ミーン」と鳴くからミンミンゼミ。

 「セミの鳴き声」と言われたら、一番最初に「ミ~ン、ミ~ン、ミン、ミン、ミン、ミ~~・・」を思い浮かべる方が多いかと思います。

 鳴くセミはオス。

 鳴く理由は、メスを誘うため。

 人間でたとえるなら、男性が女性にプロポーズをしているようなもの。

 な・の・に

 ミンミンゼミの鳴き声は、真剣にプロポーズをしているとは思えない

 「ミ~ン、ミ~ン、ミン、ミン、ミン、ミ~~・・・」の最後の「ミ~~・・・」が下がるところが気に入らない

 1~2週間という短い寿命の中で、天敵にも襲われないように気を付けないといけない人生なのだから、そこは、「ミ~~」ではなく、「ミ~~」やろ

 もっと、やる気を出しなさい

 もっと、真剣に女性にプロポーズをしなさい

 そんな生半可な気持ちで、女性にプロポーズしてはいけない

 と、思ってしまうので、ミンミンゼミの鳴き声を聞くと、少しイラッとしちゃいます

 

 でも、ミンミンゼミの鳴き声が聞こえるのも、あとほんのわずかですね・・・・


ツマグロヒョウモン

2015年09月08日 | 昆虫類+αのお話

 山をウロウロしていたら・・・・

 ツマグロヒョウモンの幼虫を発見

 イラガのような棘を持っていますが、触っても大丈夫

 というか、”なでなで”したくなる程、気持ち良い

 成虫はこんな感じ。

 これはオス。

 メスは翅の両端が黒色・白色・灰青色の模様が入ってます。

 

 ツマグロヒョウモンは、本州(関東以南)・九州・四国に分布する比較的よく見かける蝶です。

 幼虫の食草はスミレなので、スミレを観察しているとよく見かけます。

 そして、近くの枯草や枯れ枝で蛹化します。

 人家の壁とか植木鉢でも、蛹を見かけたりしますね。

 調べてみると、暖かい地方だと年4~5回の発生で、成虫も3~11月とほぼ年中見かけることができるそうです。

 

 うちの次男がツマグロヒョウモンの幼虫が大好きで、庭に生えているスミレを調べては、幼虫をかき集めています。

 そして、この時期のイベント「運動会」をツマグロヒョウモンで再現し、幼虫を一斉に並べて、「徒競走」をさせて、遊んでいますね・・・・

 

 見た目から想像できない気持ちいい毛並(?)をあの子たちは持っているんです

 皆さんも、ツマグロヒョウモンを見かけたら、優しく撫でてみてください

 (でも、触り過ぎると、幼虫が弱るので、ほんの少しに留めてくださいね


ミミズ 捕食される

2015年09月03日 | 昆虫類+αのお話

 山で、青くてでかいミミズを見かけると思います。

 

 一瞬、ヘビかと思うほどの大きなミミズ。

 名前は「シーボルトミミズ」。

 別名、「カンタロウミミズ」とか「カンタロウ」などと呼ばれているかと思います。

 

 まぁ、山をウロウロしたり、歩いていると、よく見かけるミミズ。

 

 中には、捕食されているミミズなんかにも、よく出会うので、今回は、捕食シーンを集めたお話です

 以前でも紹介しましたが、クガビルに捕食されるミミズ

 (その時の記事はこちら→ http://blog.goo.ne.jp/yamaikora/e/13a9034a1d24c642ddc7ea51698ef1f6

 

 分かりづらいのですが、地面の下にいるムカデ(?)に襲われているミミズ。

 がっちりと、首?体?が大きな牙で咬まれています。

 

 トカゲに捕食されるミミズ。

 このトカゲ、明らかに自分の体長よりも長いミミズを食べています。

 この後、どうなったのかな・・・・

 

 コウガイビルに捕食されるミミズ。

 ↓ これがコウガイビル。

 で、コウガイビルに捕食されているミミズ。

 何コレ?っと思いになるかと思います。

 コウガイビルの口?は、体の真ん中あたりにあって、そこから消化液を出して、ミミズをドロドロにしながら食べます。

 

 土を肥やし、豊かな環境を育んでくれるミミズ。

 実は、陰で、たくさんの生き物が生きていく糧としての役割も担っているのですね。

 ミミズを追っかけてみると、自然って、厳しい世界だなと、改めて痛感いたしました・・・・


ビロードスズメ 幼虫

2015年08月28日 | 昆虫類+αのお話

 以前、更新し忘れた記事があったので・・・

 1カ月くらい前の話ですが、ビロードスズメという蛾の幼虫に出会いました。

 ブドウ、ノブドウ、ヤブカラシ、ツタなどの葉を食べます。

 この幼虫の特徴は、体の模様がマムシに似ているところです。

 突っつくと、頭を引っ込めます。

 

 マムシに似てる~

 この姿を見て、鳥などの外敵は、「ギョッ」とするんでしょうね。

 

 マムシに「ギョッ」とした鳥を見たビロードスズメは、

 「なるほどマムシに似せた子を産めば、鳥に食べられないわ

 と、考えたのかもしれませんね。