所在地 山梨県韮崎市(鳳凰三山登山道)
カーナビ検索 青木鉱泉(山梨県韮崎市清哲町青木3350)
はじめに言っておきますが、この四滝を日帰りで観るには、かなりの体力・知力・根性が必要です。もっとも山慣れた健脚人からは、「たいしたことないわっ」と罵倒されるかもしれませんが、わたしのような、都会の垢に染まった俗人には、まさしく"修行" ポテチをむさぼりながら、好きなDVDを見るのが至福…なんてアナタ もし行かれることがあるなら、即刻、ポテチ禁止ですぞ
さぁ青木鉱泉に着きました。思いのほか立派な建物、なにしろ地蔵岳2764m,観音岳2840m、薬師岳2780mからなる、日本百名山のひとつ鳳凰山への登山道の起点、儲かってるんでしょう
もろもろチェック指標されたドンドコ沢登山道へ進みます。
山シダに被われ、湿気ムンムンの道を抜け、沢沿いへ、そして再度ムンムン街道へと、しっかと登っていきます 山道は上がるほどに、幅が狭くなります。疲れた~、さぁ、そろそろ休憩しよっ と思っても、休憩できそうな場所には、すでに団塊世代の登山パーティ-が
「若いのはさすがやな~」
「どうぞ、どうぞお先に~」
しかたありません、ひきつった笑顔で登り続けます。
ひたすら登り続けて2時間弱、"南精進ヶ滝”に到着です。
ううおおぉぉぅ~~~
とりあえず叫んでみたものの、滝の全貌が見えません。画面下の大岩を乗り越えなければいけないのです。岩には、とっかかりがあり、登るのは簡単、でも降りるのが、とっても危険 なぜなら、岩の中央から左が、断崖絶壁・奈落の底 落ちたら、まず助かりません・・・
で…結局、這いつくばりながら乗り越えましたよ。約50m程の二段曝で、とにかく水飛沫が凄いスゴイ これは滝好きなら、見なきゃソンソン、おすすめ
なんかむしょうに駆回りたい気持ちをぐっとこらえ、例の大岩に向かいます。
「キケンです キケンです…」
車載するGPレーダ-が、取締りが近づくと発せられる音声が、この場面で、わたしの脳内を駈巡ります。第一歩がなかなかでません。なんとか三点確保を心掛け、意を決しなければ… はたから見れば、宴会のツイスターゲームに熱中するオッサンですが、そこに見えるは、柔肌ではなく、岩肌と奈落
ありがとう 山の神様 なんとか降りられました。
でも、あとから来た団塊パーティー まさにヒョイヒョイと昇降していきました。
はいっ、わたし小心者です
素晴らしき南精進ヶ滝をあとにし、さらに山を登ります。
変わりばえのしない坂道をひたすらと…
「おまえは山が好きなのか?」
「なぜ山頂までのぼらないんだ?」
「もっと楽しい顔をせんかいっ!」
山の神が容赦なく問い掛けます・・・
時折りのぞく空に、ガスがたち込めてきた頃(1時間弱)、鳳凰の滝の看板が現れました。
でも、ここはスルーします。事前の情報収集により、鳳凰と、最後の五色ヶ滝は2番めの看板に従った方が、なにかと都合が良い(疲労?)とのこと。しばらくすると、ほんとに"鳳凰の滝”の標識
さぁ、どんな滝だ
ガスで見えましぇ~ん
実際、Vの字になった左の部分が幽かに判別できる程度。そのうち見えるだろうと、右側の藪道をはいっていくものの、ガスの気配は強まるばかり・・・
残念 予定では、川を渡渉し、本来観ることのできない向って右の箇所も、この目に焼付けておこうと思ったのだが、それもかなわぬ・・・
撤退じゃ~ いざ、次なる"白糸の滝"へ
目に入るは、延々と続く登り坂。あるときは岩をたよりに、かたや木の根に命を託し・・・ ああっ 山登り キツイよ…でも戻れない
1時間強の登り荒行を終え、辿り着いた"白糸の滝" が、依然ガス地獄
今回は"修行"と悟った今、ガスなどへっちゃらです。あわてず、騒がず、買ったばかりのキャンプ用バーナーで茶を沸かします。ここは見晴らし(霧中だけど)もよく、なによりスペースが広く茶室?に最適です。ちょっと一服、あわてない あわてないっ すると・・・
霧が晴れてくるじゃありませんか
200m程先の遠望になりますが、幅広の滝口から迸る水飛翔は、豪快そのもの。どこが白糸なんだか 命名者の見識を疑わずにはいられません。
30分ほど休憩して、いざ出陣です。
キツイ登山が続きます。持参した水は底を突き、沢水をすすります。
だいじょうぶなのか俺 自問自答の1時間後、"五色ヶ滝"の看板が…
覚えてますか はいっ、スルーですよ~ そしてすぐ、2つめの看板
おおおおおおお~ これがっ・・・
ドンドコ沢滝巡りのクライマックス"五色ヶ滝"です。ちなみに最初の標識からのルートの場合、滝を見上げるようにしての初景、わたしのように2度目の標識に従うと、このように見下ろす形で、全景を目の当りにできます。さぁ、あなたはどちらを選ぶ
標高2000mを越えているのに、この水量 驚愕せざるをえない、独特の雄々しい滝姿。
美しすぎる・・・ OHジョセフィーヌ
おまけに特筆すべきは、この広々とした滝前広場 あっちいったり、こっち行ったり、寝ころんだり…滝下直下もいけるんだ 最高だ、おすすめ名瀑
僕は忘れない・・・
滝を観ながら食した、骨付きポーク入りチキンラーメン&焼きおにぎり
ああぁ、帰らねば・・・、時刻はとうにお昼を過ぎている。
なお、日帰りの場合、五色ヶ滝は2時前には出発しないと危険 私の場合、1時半に下山しはじめて、青木鉱泉に着いたのが、ほぼ5時。道中、木々に覆われて真っ暗なんてとこもありますし、なんといっても、くだりはヒザにくるくる、最後の方はカクカクでしたよ。
なにはともあれ、この"日帰りドンドコ沢" わたしの独断で "滝者(タキモノ)の踏絵"とさせていただきます。
あとちょっとの山頂も見ないで、引き返すなんて、"タキモノ"以外、できることじゃ、あ~りませんよね~