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藁をも掴む9! 小野寺力(ヤクルト)投手

2012-10-23 11:10:00 | 今日の更新
小野寺 力(32歳・ヤクルト)投手 (常磐大-03年西武4位)

蔵の入団前評価:

常磐大時代は、真上から投げ下ろす腕の振りの良さこそ魅せていたが、まだ投手として未完成であり、1,2年はファームでつけこまないといけないだろうと「玉石混淆」で書いた通り。特に地方リーグ出身の選手だったので、攻めの厳しさやボールを活かす術にも課題を残していた。

しかし2年目以降は、西武のリリーフ陣の一角として頭角を現す。キャリアハイは、入団4年目に、59試合 7勝3敗29S 防御率 2.82 の成績で、チームのクローザーとして活躍。しかし以後は、防御率3点台以上であり、クローザーとしては物足りなかった。2010年に防御率8点台と低迷し、2011年のシーズン中にヤクルトに移籍するも、すでに全盛期の勢いは取り戻せないでいた。

今年は、一軍で4試合登板するも、防御率 7.71 と回復せず。イースタンでは、40試合 0勝2敗0S 防御率 2.56 と思ったほど悪くない。もう少し詳しく見てみると、38回2/3イニングで、被安打は同数の38本は打たれすぎ(基準は80%以下)。四死球は15個で、四死球率は38.8 と基準である1/3以下はやや劣る。すなわち四死球で自滅するほどではなくても、あまり細かいコントロールまではないということなのだろう。奪三振も21個と、1イニングあたり0.54個(リリーフなら0.8個以上は欲しい)と、決め手に欠けていたことがわかる。

元々全盛期でも、イニングを上回るほどの奪三振を奪う投手ではなかったが、ボールの衰えが否めないのは、数字からも伺える。元々細かいコントロールや投球術ができる投手ではなかったので、ボールの威力がなくなると対応しきれない。実績のあるリリーバーではあるが、トライアウトなどでの再雇用は厳しいのではないのだろうか。

ただドラフト4位という順位を考えれば、期待以上の実績を残したし、 の評価以上のものは魅せてくれたプロ生活ではなかったのだろうか。大学生や社会人など、ある程度形が出来ている投手を、1,2年ファームに漬け込んで一軍戦力に仕立てる、西武らしい成功例だと評価できる指名だった。