goo blog サービス終了のお知らせ 

この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

未知の谷

2010年06月17日 | 日記・エッセイ・コラム

2010061713010001 大橋から外ヶ谷を見る。

自宅の近くから西穂高山荘方面へ続いている外ヶ谷という谷がある。(そとがだにと言う人もいるが正しくはそでがだに)

この谷はとても奥が深く険しい。過去に数々の災害や遭難事故の舞台となっている。明治22年には右岸が、昭和28年には左岸が崩壊し3名が犠牲となった。

また春先の残雪が多い頃、西穂山荘付近で道に迷い外ヶ谷に迷い込んだ遭難が何件も起こり何名も亡くなっている。

そんな中でも昭和43年に発生した遭難事故はチョコレート事件と呼ばれ今でも語り告がれる有名な事故である。

西穂山荘付近で道に迷い外ヶ谷に迷い込んでしまった女性がチョコレートだけを少しずつ食べ続け12日間生き延び発見救出されたのである。もちろん僕は生まれていなかったが、僕の所属する山岳救助隊がこの事案で活躍し当事は有名になったようである。

この外ヶ谷、好んで遡る人は居なく未知の部分が多い。なんでも滝が5つもあり人を寄せ付けない険しさがる。しかし遭難事故も発生しやすいので警備隊や救助隊が知らない訳にはいかない。僕の祖父など昔はこの谷を知っている人もいたが今では踏破した人はほとんどいなくなってしまったので、いつかは行かなければならない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。