おもしろニュース拾遺

 BC級ニュースが織り成す可笑しくも愛しい『人間喜劇』。おもしろうてやがて悲しき・・・

金持ち女性宅を「嗅ぎ分けた」空き巣

2006-02-21 21:17:30 | 変人
 冬季オリンピックで、人数だけは世界7位の選手団を派遣しながらまだ一つのメダルも取れない日本。日本は雪が降らない赤道直下の国だと勘違いしている外国報道陣はまだいい。イタリアでは、日本選手に群がる日本の報道陣の多さを笑い物にした番組まで作っているという。

 これだけ不成績だと日本人が自分たちの身体能力にコンプレックスを抱く心配があったが、それを払拭する、日本人にもこんな超人的な人物がいるという「明るい」ニュースだ。警察犬ならぬ警察「人」の嗅覚五輪があるなら間違いなく金メダルだ。

 神奈川県警は10ヶ月の間に200件もの空き巣を重ねていた46歳の男を逮捕したが、なぜかくも”効率的”であったかというと、自分の嗅覚を最大限に活用していたから。
 「ブランド品や貴金属があるので女性宅を狙った。玄関ドアのすき間などから化粧品や香水のにおいで探り当てていた」と、供述しているという(共同2月21日)から驚きだ。つまりマンションなどの廊下で鼻をクンクンさせながら、「おっとシャネルの5番。金持ちだな」と判断してから侵入するので、1件あたりの「実入り」は平均30万円と、”打率”は高い。200回連続で逮捕されなかったということは、鼻だけで留守かどうかまで判別できたのでないか。少なくとも住人が男か女か、一人暮らしか複数かは「鼻」だけで完璧に判定していたに違いない。

 よく犬の嗅覚は人間の数千倍から1億倍(臭いの種類による)と言われるが、犬の場合には臭い源についての価値判断が出来ない。この男の場合、化粧品や香水などの銘柄、つまり持ち主の経済力を正確に嗅ぎ分けられたようだ。恐るべき能力である。こういう人がマンションに一人居ると、ガス漏れなどはいち早く関知してくれて便利であるが、臭いだけで自分の生活水準を丸裸にされるのもイヤだ。

 どうしてこの”警察犬男”が逮捕されたのか記事は何も触れていない。空き巣が香水の臭いの強い部屋ばかりを荒らすのに気付いた警察が、警察犬を投入したのでないか。臭いを手がかりに犯罪を成功させていた男が、その臭いによって足がついたのだ。

 男は当然無職であったが、この能力活かして更生して欲しい。今は、臭気判定士(Olfactory Measurement Operators)という国家資格がある。全国で24,000件以上も発生している悪臭苦情を解決するために、工場・事業所からのにおいを測定するのが主な仕事である。悪臭苦情というのは、機械で測定するだけではダメなので、必ず人間が客観的に判定しないといけない。
 もっともこの先生の場合敏感すぎて、例えば満員電車など「とても人間の呼吸できる環境でない」と判定してしまうだろうが。そうだねー、この男も昔会社勤めをしていたけど、夏の満員電車が我慢できずに辞めたのかもしれないね。腋臭よりも、安物の香水の方が恐ろしい。我々の平凡な鼻にも拷問なのだから、この「臭気判定士」は電車の中で卒倒していたに違いない。

バットマン遂にアルカイダと「直接対決」

2006-02-20 15:14:11 | 変人
 それは本当に痛ましい事件だった。大金持ちの両親の愛情を受けて何不自由なく暮らしていた少年ブルース・ウェインは、観劇の帰りに自分の目の前で両親を強盗に殺害されてしまう。六歳の時のことだ。その事件が少年の心に与えたトラウマの大きさは計り知れない。と言うか、少年は「悪」に対して生涯を賭けて復讐することを誓ったのである。あらゆる格闘術や犯罪学を学んでいるうちに、現実と幻想の区別がつかなくなったのであろう。学芸会衣装の余り物のような奇妙なコウモリ?を真似たコスチュームを纏い、「秘密基地」バットケイブという陰気な地下の隠れ家を造り、どんな暴走族も尻込みするような奇怪な改造車バットモービルに乗って「悪」を懲らしめる秘密の探偵業を始めたのである・・・そう”正義オタク”バットマンの誕生である。

 『バットマン・ビギンズ』(2005年)の描くブルース・ウェインの過去は辛い話だが、日本人の感覚からするとバットマンのオタクぶり、そして50を過ぎてもあのコスチュームで走り回る姿を見せられるのは、もう辛いというより痛々しいとしか表現のしようがないのだ。
 そのバットマンが定年退職どころか、新たな敵、それもこれまでのジョーカーとかキャットウーマンのような学芸会的なキャラクターでなく、現実の敵、世界最強のアメリカ軍さえ苦戦しているあのアル・カイダと戦うことになったと、イギリスの高級紙「ガーディアン」などが伝えている。
 「なんでアルカイダのような悪党がいるのに、(架空のキャラクターの)リドラーなどをバットマンが追いかける必要があるんだ」というのが、バットマンの劇画作者のフランク・ミラー氏の言い分である。来年完成予定のこの"Holy Terror, Batman"という200ページの劇画製作の意図は、「大衆は今我々は誰と戦っているのか忘れている。それを思い出させるため」と言うから、もう「ぶっちゃけた話し、純粋なプロパガンダ作品」(ミラー氏)。「対テロ戦争」で手にしたバブル人気がしぼみがちなブッシュ大統領に対する最大の援軍になるに違いない。
 ちなみにバットマンもアルカイダの”首領”ビン・ラディンも大金持ちの息子だ。奇遇だが、「金持ち喧嘩せず」の日本のことわざに反する夢の富豪対決になるわけなのか。

 それにしても劇画とは言え、純粋な娯楽作品に「現実の敵」が登場しても構わないのだろうか。実は誰でも知っているあのスーパーマンは、第2次大戦中にヒトラーを「懲らしめていた」というのだ。アメリカ人にとってはアル・カイダと言うかつまりビン・ラディンはバットマンに登場するジョーカーとかペンギンなどと同じ”純粋な”悪人だということだ。いや、バットマンの中では登場する悪人たちはなぜ悪の道に入ったか説明がある(例えばキャット・ウーマンは元娼婦とか)が、もうアル・カイダ達は同情の余地はないただただ殲滅の対象としての「悪」なのである。

◆「バットマン」国家アメリカ

 漫画家の里中満智子氏によると、1970年代に日本のマンガはアメリカ人に「悪と正義の区別がハッキリしていない」と批判されたそうである!お伽話的な米国のコミックスに対して、日本のマンガはいわばドストエフスキー的な世界、つまりキャラが複雑すぎると文句を付けられたのだ。そう、「鉄腕アトム」が時に自分のしていることに悩んだり、敵役のロボットがふと子供を助けたりすることがアメリカ人には我慢できない。「正義」が悩んだり、「悪」が善を行うのを見るともう脳味噌が引き裂かれたような感じがするのだ。これを理解しないとアメリカ人の国際社会での行動にはついていけない。

 そう、それは「庶民」だけでなく、知識人層でもそうなのだ。インテリと呼ぶのはちょっと憚られるが、現在のブッシュ大統領でも、その演説、例えば1月31日のいわゆる「一般教書演説」では彼はこう言っている。「これらの邪悪な攻撃者を放っておいたとしても、彼らの方は我が領土に戦場を移してくるだけです。退却に平和はありません。我々は決して悪に屈服することはないのです(拍手)」。これで大統領があの黒い耳付きの頭巾をかぶれば完全にバットマンの世界である。アメリカ自身が”正義オタク”そのものなのである。
 「いや、テロにも原因があって、今の国際社会の矛盾が・・」と言い出すと、「貴様はアル・カイダか」と命まで危なくなる。バットマンは原則「悪人」達を殺すことはないのだが、米軍の場合は、単に「アルカイダの集まっている」と噂のある建物の近くにいただけで「精密誘導」爆弾で、子供や女性まで吹き飛ばしてしまうのだから、物騒極まりない「オタク」だ。

 アメリカを「バットマン国家」と呼ぶことにブッシュ氏も異議を唱えることはあるまい。しかしバットマンとアメリカ政府の決定的な違いだけを最後に指摘しておきたい。
 サダム・フセイン、ビン・ラディン、オマル師、と言えばアメリカの不倶戴天の敵であることは言うまでもない。しかしいずれのキャラクターも一時期はアメリカの友人で、支援を惜しまなかった時代があった。サダム・フセインをイラン・イラク戦争でアメリカが応援していた時代、ラムズフェルド(現国防長官)が1983年には特使としてサダムと握手をしている映像は何度も日本でも放映された。ソ連のアフガン侵攻と戦っていたイスラム戦士たちを応援する中で、ビン・ラディンやオマルが台頭してきた。つまり「敵の敵は味方」という論理で、これらの「悪人」達と手を結んできたのがアメリカ外交である。

 バットマンにはその様なことは皆無である。バットマンは純粋な正義オタクなので、一時的にせよ「悪」と同盟を結ぶことはない。キャットウーマンは?と問う人があるかもしれない。彼女は、バットマンと知り合って更生?して義賊になったが、バットマンと「男と女」の関係になったわけではない。
 
 だから彼女を、「枢軸の悪」から「一の子分」に変身した日本になぞらえて理解することは間違いと言えよう。第一彼女はその後バットマンシリーズから飛び出して、2004年には独立した「キヤットウーマン」という映画として登場した(と言うか笑い物になった←2005年ラジー賞つまり最悪映画の最多7部門受賞)。まだ「独立」を果たしていない日本に例えるのは失礼というものである。

アイスマンは「はみ出しもの」?

2006-02-06 12:02:11 | 変人
 死者のプライバシーや個人情報はいつまで保護し続けなければならないものだろう。

 昨年「ミイラの呪い」騒動を引き起こした(と言っても本人の責任ではない)5300年間凍土の中で「死生活」を続けいてたエッツィ氏の「私生活」がまた暴かれた。(上の写真は氏の顔を復元した模型)
 ミラノ発2月4日のロイター通信が伝えるところでは、
<アイスマン「エッツィー」の愛称で知られるこのミイラのDNAを、イタリアの人類学者フランコ・ロロ氏が調べたところ、精子の量が少ない男性に見られる典型的な特徴を2点発見したという。このような男性のほとんどが、無精子病と考えられている。サウスチロル考古学博物館は声明で、「これまでの調査により、アイスマンが父親になれなかった可能性を否定できないことが分かった。そう仮定すると、当時の社会において彼がどのくらいの立場にいたのかという疑問が発生した。検討の結果、アイスマンは『はみ出し者』だったとの見解に至った」と発表した。>

 しかし単にエッツィ氏が子供が作れなかったことだけから、社会の『はみ出し者』、ひねくれ者、嫌われ者と断定するのはタイムカプセルに乗って現代にワープしてきた古代人に対して失礼ではないのか。
 ただ、エッツィ氏はイタリア領のアルプス凍土で1991年に発見された当時から、「ポケットに入っていた薬や、所持していた精巧な武器から」ちょっと普通の人よりも「身分」の高い人物でないかとみられていた。そして後に発見された傷跡から明らかに事件性のある死に方であったことが判明、その人物像に興味が持たれていた。つまり妬まれて殺害されたという見方だ。
 一方、氏の着衣には少なくとも異なる4人の血液が付着していたことから、氏はもめ事の中で殺された。つまり現代で言えば、凶悪犯にあたる反社会的人物でなかったかという不名誉な指摘もあった。今回は後者の傍証として、氏は無精子症であったという「事実」を公表したわけである。

 いずれにしてもこの時期に公表したのはトリノオリンピックを盛り上げるために違いない。本人の了承を得ずして公式キャラクターはまずいから、このようなやや不名誉な「広報」役を与えたというわけだ。
 いくら5300年前の人物とは言え、その名誉と尊厳は守られねばならない。氏の名誉回復のために蛇足ながら小生の憶測を書いておきたい。
 エッツィ氏は一族の建物の強度が偽装されていることに気付いた。当時は氏族の長が建築許可権限を持っていた。告発は当然死を意味する。「かまうものか。オレにはどうせ子供もいないし」。明日村の集会でエッツィ氏が告発しようとしていることを知った刺客達は、氏を山の上に呼び出した。氏はよく闘って4人を負傷させたが、背中にとどめの一撃をくらいその場に捨てられた。そして5300年後にハイカーが変わり果てていない氏の遺骸を発見したことから、第2幕が始まったのである。エッツィ氏の闘いはまだ続いている。強度偽装は5300年後も続いているのだから。

【お願い-あの人は今?】
 このブログで取り上げた時の人もすぐに忘れられてその消息すら知れない人が多いのです。ここではそんな中から気になる人達(エッツィ氏や大ちゃんは除く)をピックアップしてみました。消息をご存じの方はコメント欄に書いていただくと有り難いのです。

ネパールの「断食」少年
 政情不安のネパールで暢気に「瞑想」を続けていられるのだろうか。そもそも気温が下がった今も、半裸で「断食」を続けているのだろうか。

那珂川のナカちゃん

大西洋を往復した猫エミリー
 またしても「家出」をしているのではないでしょうか。

おばあさんの足指を「食いちぎった」猫
 薬殺を免れて引き取り手が現れたのですが、無罪は証明されたのでしょうか。

少年がDNAバンクで実の父親発見をしたのですが、その父親の対応
 報道された当時は、父はノーコメントでしたが、その後「息子」と話をしたのでしょうか。

自分の経歴が全部ウソであった「山崎えり子」
 今でも「節約生活」を続けておられるのでしょうか。新たな著作の計画はあるのでしょうか。


71歳女スリを逮捕:高齢化社会への視点

2006-01-17 18:43:08 | 変人
 高齢化社会では「生涯現役」でなければならない。そのために何をすべきなのか。犯罪報道ではあるが、一つの示唆を与えている。

 「高齢者狙った71歳女すり 窃盗容疑で逮捕」(北海道新聞1月17日)と言う記事によると、札幌・ススキノなどで高齢者を狙ったスリが相次いでいたため張り込んでいた署員が現行犯で逮捕した。逮捕された71歳の女性はベンチで休んでいる89歳の女性のバッグを奪った。事件二日前にも近くで七十六歳と六十七歳の女性が同様の手口のすりに遭ったため張り込んでいたという。

 我々の貧しい常識からすると71歳の「現役」スリはかなり高齢と言える。ただ、掏摸(スリ)は常習性があり、なかなか足を洗えないようで、最近でも次のような高齢者スリが捕まっている。

◆91歳女スリ師現行犯逮捕 過去10年で10回逮捕

 2004年に東京北区で捕まった『おそらく最高齢の現役常習スリ』(王子署)は捕まる度に『私は悪い人間。大変申し訳ありませんでした』と、土下座して犯行を認め、『これまで数多くのものを盗みました。治らないんです』と、それを10年で10回ということは、80を超えて、毎年捕まっているという”元気さ”だった。しかし逮捕されるたびに高齢等を理由に釈放されるなど、寛大な処分を受けていたという。

 男性スリも負けてはいない。男女の平均寿命差を考えれば上のおばあさんスリと双璧をなす。

◆82歳男性スリ 24回目検挙で懲役3年

 昨年名古屋地裁で「高齢で、同情の余地はあるが、常習性は非難されるべきだ」と実刑。4年ごとに逮捕されており、出所したらすぐにまたスリをやっていた。警察庁の「スリ紳士録」にも掲載されているほどの”著名人”という。

 「自然と指が動いてしまう」常習性とは別に、スリには自分の技術に対する「自負」があり、「職人」意識が強いことも再犯を繰り返し高齢になっても足を洗えない原因だろう。強盗のように”体力勝負”というより手先の技術なので体が衰えても続けていけるのかもしれない。

 スリの年齢分布の資料というのは見たことがないが、他の犯罪者よりも「定年」はだいぶ高いはずだ。小生の見るところその秘密は「手先」とりわけ「指」の訓練にある。

 池波正太郎の「鬼平犯科帳」シリーズに『女掏摸お富』という腕利きのスリの「特訓」の話が出てくる。「砂の中へ人差しゆびと中ゆびを突きこみ、その砂の中で二本のゆびをしめたり放したり」、まるでフォークボールに磨きをかける村田兆治氏の苦労話を彷彿とさせる。この2本指の使いこなしこそ掏摸の生命線なのである。

 上記の高齢者スリの方々が「犯科帳」にあるような特訓をしていたかは定かではないが、それぞれの方法で指の訓練に励んでいたであろうことは容易に想像される。そして実はそのことが、巧まずして彼らの大脳を刺激し、恰好の老化防止となっていたのである。

 昔は老化防止と言えば運動physical exerciseだったが、今では脳を「鍛える」ことが優先だ。脳の活動の低下は身体能力や意欲の低下に直結する。そして脳を鍛えると言えば昔は難しい本を読むことだったが、今は大脳に刺激を与えることが重要だと考えられている。そのためには指先を動かすことだ。
 指先を使っているときの大脳の活性化状態は最近はMRIや脳波計でリアルタイムに分かるが、いわゆる「考えている」時よりもはるかに活動が活発になっている。指を使う人の方が従って老化しにくいのである。実際画家や書家や陶芸家は90歳を過ぎて現役の方は珍しくない(漫画家は比較的短命だがこれは締切のストレスが大きいからだ)。男性よりも女性の方がボケ難いのは家事で指先を活発に使うからだ。
 
 1933年と大昔に刊行された本だが、「賭博と掏摸の研究」という奇書がある。著者は大審院判事も勤めた法学博士の尾佐竹 猛という人。名著として復刻出版されているらしいが、高価で入手困難なので以下の紹介は遺憾ながら間接的な引用である。
 尾佐竹先生によると、日本は”スリ文化”の精華を極めた国らしい。それは子供の頃から箸を使うことになれていて、器用だからというのだが、同じ箸文化の「支那」などは足元にも及ばないほどそのテクニックが優れている(と、この日本犯罪史の草分けは”自慢”している)。「犯科帳」の話しもまんざらウソでないのかもしれない。現在の大脳生理学的な観点からは、「スリ道」は指先を制御する際に脳に適切な負荷をかける点で、書道と並んで脳を活性化する最適な訓練なのだろう。91歳の現役スリの脳を調べてみたい。

 以前かつての空き巣常習者がテレビで「防犯講座」に出演していた。「プロ」ならではの鋭い視点で盲点を指摘していた。どうしてもスリから足を洗えないこれら高齢者も、自らの日頃の訓練を伝授することで、老化防止という点(「スリ文化」保存でなく)で社会に貢献してもらえたらと思う。

 もちろん何もいつでも元スリの方を先生にしなければならないというわけではない。脳の刺激という点では、朗読でも、暗算でも、書道でも、編み物でも、ピアノでもいいわけだ。要はスリたちが指先の訓練を続けることで、老化と戦い生涯現役を続けている事実の重みから学ぶことではないか。もちろんスリの技術そのものを学んではならない。

ネパールの「断食」少年7ヶ月目に

2005-12-30 12:27:59 | 変人
 11月頃全世界で話題になったネパールの断食瞑想少年バムジョン君のニュースの続報があった(ロイター12月29日)。
 もちろんバムジョン君は今も写真のように菩提樹の下で瞑想を続けており、「断食」は7ヶ月目に入った。あと6年(正確には5年と半年)座り続ける予定は変わらないという。依然としてラタナプリ村にやってくる見物客は引きも切らないという。

 日本語の記事だけでは十分な情報が得られないので、海外の報道機関などの伝えることを総合して経緯を整理してみよう。

 今年15歳になるバムジョン君は、5人兄弟。もともと無口で瞑想癖があったが、変わったのは仏陀生誕の地ルンビニを訪れてから。突然7か月前に断食して瞑想に入り、母親を卒倒させた。何とこれから6年間飲まず食わずで菩提樹の下で瞑想に耽って「悟り」を開くのだという。

 ここで老婆心ながらお釈迦様の悟りについて事実関係を整理すると(と言うのもどうもバムジョン君自身、事実関係の把握に混同があるのでないかと思うからだ)、俗名ガウタマ・シッダールタは王子として何不自由のない恵まれた生活を送っていたが、29歳の時突如出家した。最初の修行では悟りを開けなかったので、6年間に及ぶ断食苦行の道に入った。文字通り骨皮筋衛門になり死線をさまよったが悟りは開けない。王子は断食を止め、ナイランジャナーという美しい川の流れで身を清め、付近に住む一人の少女がさしだす乳粥で体力を回復した。そしてブッダガヤーの一本の菩提樹の下に正座し、静かに瞑想しやがて悟りを得る。というのが今日に伝わる標準的な伝承である。
 つまり釈迦の「6年間の断食」は「悟り」につながらない失敗だったのだ。そうでなくて少女の差し出すヨーグルトの栄養を得て(あの琴欧州を見よ)正常な体で瞑想することで悟りを得られたというのが教訓なのだが、どうもバムジョン君は「6年間の断食」で「悟り」が得られたと短絡させているのでないか。

 しかしバムジョン君とその点で論争は不可能だ。そもそもバムジョン君は瞑想に入ったまま喋らないのだから。「私が話しかけても答えてくれません」と母親が語っているほどだ。ほとんど唯一声を発したのが、バムジョン君が瞑想中に蛇にかまれた(ちょうど釈迦の断食中に悪魔の軍団が襲いかかってきたように)ときのことだ。「これは私が超えねばならぬ試練の一つ。すまぬが私の周りにカーテンを張ってくれるか」と、やはりすでに釈迦になりきっている。
 ただ、世間でバムジョン君のことを「釈尊の再来」と騒いでいることに対しては少し迷惑のようで、「私はまだ悟りの第一段階に過ぎぬ」と15歳とは思えぬ成熟したコメントをしているという。

 言うまでもなく俗世間の下世話な興味は、果たして人間が半年も飲まず食わずで生きられるのかということだ。そしてついに「ネパール科学技術アカデミー」までが調査に乗り出すことになったのだが、バムジョン君の「瞑想」の妨げになるからと未だ着手できていない。見物人の中には、バムジョン君が差し出されるヨーグルト(釈迦の故事を思い出して欲しい)を飲んでいたと証言するものもいる。そして今は「夜になると信者によりカーテンの中に隠されることから、この間に飲み食いをしている可能性があると」当局は見ている(ロイター)などとつまらぬ詮索をしている。いいじゃないですか「断食」して太っても。基礎代謝と「瞑想」に脳が消費するカロリーがすべてだから、「カーテンの裏」で補給するカロリーは余って当然だ。

「求道のニート」は「究極のニート」だ

 バムジョン君は24時間「瞑想」中だからもちろん生産的な仕事はしていないわけだ。日本で言う「ニート」であることは間違いない。しかし「働かざるもの食うべからず」ではないが、バムジョン君は「飲み食いをしていない」のでそこが日本の甘えニートは違うところだ。

 しかしもっと決定的な違いはバムジョン君が地元に大きな経済的波及効果を与えていることだ。バムジョン君はまだ「悟り」に達していないにも関わらず圧倒的な信仰を得て、すでに11月末段階で7000$の寄進があったという。CIA The World Fact Bookのデータ(ネパールに関する数字はみなここから)によると、日本人とネパール人の購買力は20倍の差があるから、結局日本なら1700万円の寄付が集まったということだ(たぶん近くの仏教寺院にだろう。ちなみにネパールの仏教人口は全体の1割)。バムジョン君の瞑想の場は文字通り門前市をなしているので、その見物客目当ての屋台も次々と登場している。バムジョン君は仏教を再興する前にすでに村興しを実践しているのだ。

 30日付の各紙には<ニート現象「日本に衝撃」 勤勉が財産なのに、と米紙>という見出しで日本のニート問題が注目を集めていることを伝えているが、バムジョン君のように「ニート道」も究めれば大きな経済的効果をもたらすということだ。
 もっともネパールの失業率は47%にもなるというから、もともと2人に1人は「ニート」にしかなりようがない。しかも貧困線よりも下のレベルの人が42%と世界の最貧国の一つである。これでは「修行」でなしに「断食」せざるを得ない人が続出する。

 日本は今多くの「ニート」を抱えられるほどに「豊か」ではある。少なくともネパール人の何十倍の「現金収入」を得ている。しかし残念ながら「幸せ」の度合いはその数字に合わない。
 バムジョン君は日本でなら「引き籠り」として学校や児童福祉相談所が乗り出してくる。バムジョン君のお母さんは今では「息子が神かどうか確かめるためにあと6年(「断食」を終える)待ちます」と語っている。このキャパシティーは日本のお母さんでは手に入れられない。

 バムジョン君の「断食」は年を越しそうである。最新の写真(冒頭)を見ても、ふくよかで健康には問題はなさそうだから。「六年後」バムジョン君が「悟り」を開いた瞬間の言葉は世界に配信されるだろうか。釈迦が悟りを開いたのは35歳。一方バムジョン君(むしろバムジョン師と呼ぶべきか)は”その時”でも21歳だ。「タイゾー」先生よりもはるかに若い「ニート」の救世主の誕生があるのだろうか。

【上の記述はBBCの報道「デイリー・テレグラフ」の記事を基にしています】

無銭ボーリング:11時間48ゲーム休みなしで

2005-12-28 16:52:45 | 変人
There are more things in heaven and earth, Horatio,
Than are dreamt of in your philosophy.
(Hamlet: Act I, Scene v)
 「この天と地には、ねえホレーシオ、我々の哲学では夢にも想像出来ないことが山ほどあるねぇ」
 不可解な事件に遭遇する度にこのハムレットの名台詞を思い出す。知識や推理や学問の無力さを感じる瞬間である。
 建築設計大量偽装や国際紛争のようなA級ニュースだけでない。まったくつまらないC級ニュースにさえ、「我々の哲学」は全く歯が立たないことが往々にしてある。
 無銭飲食ならぬ無銭ボーリング。ボウリング場で約十一時間にわたり四十八ゲームをひたすら一人で投げ続けた末に料金を支払わなかったとして、60歳の男が埼玉県警狭山署に二十七日、詐欺の現行犯として逮捕された。踏み倒した金額は約二万四千五百円というが、ボーリング場の経営者以外はそんなことはどうでもいい。
 普通の人が知りたいのは「なぜ」だ。別に隠すほどのこともなかろう。男の供述は・・・しかし各紙の報道を読み比べて行き詰まった。各紙まちまちな上にいずれも説得力に欠けるのだ。以下、名前をつけて比べてみた。

情熱系朝日新聞:「ボウリングがどうしてもやりたかった。もっと投げ続けたかった」
投げやり系毎日新聞:「やりたいからやっただけだ」
憂さ晴らし系読売新聞:「むしゃくしゃしていたので、思いきりボウリングをやりたかった」
沈黙系共同通信:(動機についての記述なし)

 とまあ動機についても大手の報道機関でこれだけ違いがある。「情熱系」と「投げやり系」では180度違う。警察の記者会見発表だけならこれだけ違わない。事実この男の当日のスコアーについては報道が一致している。記者たちも動機が知りたくて知り合いの刑事にそれぞれ尋ねたのだろう。それぞれが違う答えをしたのでこういう結果になった。
教訓:たった一本だけの記事で判断するなかれ。特に「動機」という人間的な要素が絡んでいる問題は、真相の把握は困難である。

 余計なことながら小生の推理はこうである。この無職のお父さん、何とか職に就きたいと焦っていたが、そこで自分の好きなボーリングが活かせないかと思いついた。昔長時間プレーしたことのあるあのボーリング場にはプロのスカウトが来ているはず。そこでオレの「才能」を見出してくれれば・・・
 この日のお父さんのスコアーは「48ゲームのアベレージは133点、最高点が187」。「年齢を考えると、ボウリングの腕前はうまい方に入る」(同ボウリング場)が、とてもプロで通用するチカラではない。「就職活動」が失敗したことが照れくさくて、刑事には色々な言い方で動機を供述したに違いない。・・・しかし論証は不可能である。こんなC級ニュース、まさかこのお父さんに改めてインタビューなんて報道機関は現れないだろう。かくしてこのC級ニュースも「帝銀事件・下山事件」などの戦後未解決大事件同様、永遠に謎に包まれたままに終わってしまうのだ。

 それにしても還暦で11時間連続48ゲームという体力はスゴい。機械的なストップ(自動的に48ゲームで止まってしまう)がかからなければギネスが狙えたかもしれない。このお父さん、まずテレビのバラエティーに自分を売り込んだらよかったのに。「我々の哲学」でもそれくらいは提案できるのだ。

児童買春で東大先端科学技術研助教授逮捕

2005-12-08 15:18:29 | 変人
 
「どんな子が出会い系サイトを利用しているのか興味があった。返事が来たら、面白いなと思った」 と供述しているのは、逮捕された東大先端科学技術研究センター助教授。

 まあ身分はどうあれただの性犯罪人なんだけど、もう少ししっかりしたコメントをしてくれないか。日本の誇る(はずの)「先端科学技術研究」のメッカに勤めているんだから。

 この38歳の助教授、「昨年4月から6月にかけ、神奈川県内の当時中学3年の女子生徒(16)と横浜市内のホテルなどで3回にわたり、計5万円を支払ってわいせつな行為をした疑い。」(東京新聞12月8日)で渋谷署に逮捕された。

 確かに「出会い系サイト」とかのいわゆるネットの「スケベ系」はある意味「最先端技術」の実験場みたいになっている。ウイルスとかスパイウエアに感染するのは、こういう「スケベ系」に接続した報いであることが多い。最新のスパイ技術によって、裸の画像を楽しむあなたのプライバシーが丸裸にされる恐れが生じるのだ。

 この助教授しかし専門は「電気電子工学で光ファイバーを使った通信技術を研究」というから、研究の延長として「出会い系」というわけではなさそうだ。ただのスケベ心か。彼の心の闇には光ファイバーで光が届くことはなかったわけだ。

国交省元幹部、「アイコラ」で逮捕

2005-11-28 14:49:36 | 変人
 お間抜けなニュースに突っ込みを入れる。別に一文にもならないが、権威の虚構やお偉方の裏地をチラリとでも見せることができれば、それはそれで世のため人のために全然ならん訳でもない。

 と言うのが当Blogのでっち上げ「設立趣意」であるが、登場人物が間が抜けすぎていて、突っ込みを入れる気分も失せるニュースがある。
 その"脱力系"ニュースの一つがこれだ。国交省の元幹部がいわゆる「アイコラ」(ご存じない方はここで)をやって、名誉棄損で逮捕された。(読売毎日

 この58歳の元国交省幹部は現在”財団法人「航空保安施設信頼性センター」東京空港無線保全事務所長”といういかめしい肩書き。詳しくは同「センター」のWebを見ていただきたいが、簡単に言えば国交省の外郭団体、つまり国交省のお役人の天下り先ポストを提供するのが主たる任務である。

 天下り先ということは、給料は出るが仕事はしなくてもいいということだ。暇でしょうがないから、趣味のアイドル写真収集とそのエッチな画像への加工を楽しんでいた。この楽しみを「ほかのファンにも見せてあげたかった」と、猥褻写真管理サイトにせっせと送信していたのである。
 驚くべし。この所長の「自宅のパソコンには、女性タレントやアイドルの合成写真などが約12万枚も保存されていた」。本職の「航空保安施設の信頼性向上に関する調査研究」を行い「航空交通の安全性の向上に寄与する」(「設立趣意」)というのはいったいどうなっておるのですか。「信頼性センター」の信頼性は地に落ちたのですが、この所長の古巣の国交省の品位と責任は?

 「優子リンのお顔をここに貼り付けて・・・イイね、イイね、ムヒヒヒ」。「所長!お取り込み中ですが書類の点検をお願いします」。「イイよ。イイよ。それでいいよムヒヒヒ・・」(所長!、現実世界に戻ってください!)というやり取りが毎日交わされていたのだろうか。

 国交省はマンションだけでなく、空港の安全性も早急に点検する必要がある。

盗み先で裸の夫婦を盗撮

2005-11-24 12:00:49 | 変人
 盗人が盗みに入った先で盗窃(とうせつ)だけでなく盗撮までしていたという話。韓国で。
 朝鮮日報日本語版によると、この20代の男は「深夜盗みに入る家を物色していたら、性行為をしている夫婦の声が聞こえたので、好奇心で窓の外からこっそり携帯電話に動画録画した」と話しているという。男は携帯電話のカメラで3分間盗撮するなど、2度にわたり裸の夫婦の姿を撮影したという。
 盗みの最中に盗み聞きして盗み笑いを浮かべながら盗み撮りをしたわけだ。まさしく「」人

 しかしまだ驚くのは早い。警察が男のアパートの部屋に入ると、「容疑者の家にある家財道具は、スーツ1着を除きすべての生活用品と家電製品が盗んだ物だった」。盗品だけで暮らしていた。大盗の域をうかがう勢いだ。
 男はマンションのガス配管を登って盗み足で侵入して盗犯を繰り返していた。盗品は液晶モニター、ビデオカメラ、時計100個余り、金のネックレスなど46の貴金属におよび、盗難被害者も18人にのぼるという。「仕事がなかった」というが、ここまで来ればもう立派な特殊技能と言っていい。夜盗を雇うという人はいないので、盗人根性を改め、この能力を真人間になって活用して欲しい。

 本日のお題は__でした。



仕事中にせっせと猥褻メール:熊本判事

2005-11-21 18:56:35 | 変人
 坊さん、先生、官僚、まあ次々と下半身の醜聞が続くと思っていたらこんどは裁判官。
 熊本地裁(大坪丘所長)は二十一日、同地・家裁人吉支部長の男性判事(42)が勤務中、出会い系サイトで知り合った女性にみだらな内容の携帯電話メールを送信したことなどを理由に辞表を提出していたことを明らかにした。判事は昨年十一月から先月まで勤務中、出会い系サイトで知り合った女性とメールを交換。みだらな内容の文章のほか、下着姿や法服姿の写真を送信した。同判事は平日のほぼ毎日、執務室で一日一~十回メールをやりとりしていた。(熊本日日)

 これは今週発売の「週刊ポスト」で最初報じられたもので、ポスト誌には新聞で書けないような内容の判事のメールが引用されています。要するにSM志向の判事のようです。

 「判決を言い渡す。被告は○○を××している写真をメールで裁判官に送りなさい。ムヒヒヒヒ」というような本職を活かしたSMメールもあったのでしょうね。

 これで思い出したのですが、大蔵省のエリート官僚は綺麗どころを揃えた宴席では、やたらと裸になって幼児プレイをしたがるというのです。この判事も、赤ちゃん言葉メールを女性に送っている。
 法服、袈裟、紺のスーツ、これらは権威の象徴ではありますが、これを着ている人たちは日頃大きなプレッシャーを感じていて、いつもこれを脱ぎたい、幼児に帰りたいという衝動を持っているのでしょう。転落への衝動を抱えた人たちが日本を動かしている。
 そして一日中SMのことを考えている裁判官に、むち打ちの刑どころか死刑の判決を下されてしまうこともあるということだ。

坊さん、女子シャワー室に侵入

2005-11-10 11:01:39 | 変人
 俗界の我らよりも煩悩に浸りきった坊さんだ。
 <埼玉県越谷市北越谷の県営運動施設「ときめき元気館」の女子シャワー室に男が隠れているのを、女性従業員(27)が発見した。男性従業員(29)が取り押さえ、通報で駆けつけた県警越谷署員が建造物侵入容疑で現行犯逮捕した。>毎日新聞
 発見された理由が面白い。この副住職、シャワー室の個室に隠れていたが、「不審者がいる」と利用者から連絡があり、女性従業員が、扉と床の間からすね毛の生えた足が見えているのに気付いたという。坊さんは短パンだった。
 頭はキレイに剃っていたが、すね毛のお手入れを忘れたために発覚したのだ。
 「耳なし芳一」の話を思い出す。亡霊から見えなくするために、有り難いお経を芳一の体のアソコにまで書いてくれたお坊さんだが、耳には書き忘れた。そのため芳一は耳を平家の亡霊にちぎり取られてしまった。

感染症検査と偽り「裸の画像、携帯に送れ」

2005-11-10 09:13:40 | 変人
 直接の逮捕の容疑は、都内の高校三年の女子生徒(17)宅に、アルバイト先のファストフード店の本部社員を装って電話。「店のアルバイト女性が感染症で入院した。至急診断しなければならない。指示する体の部位を携帯で撮影し送ってくれ」と、わいせつな画像を送信させた疑い。
 どうしてこの男が電話番号を入手したかというと、「本部の総務だ。未成年のアルバイト全員に健康診断を実施することになった。連絡先を教えてほしい」とファストフード店などに電話して聞き出していたという。「未成年」とあらかじめフィルタリングしているところが実に憎らしい。
 「女性に直接手を出すと捕まるので、画像で欲求を満たしていた」と供述しているというが、一回の電話で、約二時間かけて詳細に撮影部位を指示するという念の入れようだった。
 しかもこの偽電話は「千人くらいに声をかけ、三十人ほどが画像を送信してきた。」という。
 みんなが携帯で簡単に写真を送れるようになったから可能になった新しい犯罪だ。新技術「活用」の才能と情熱はある男だ。「直接はまずいから写真で満足」というバーチャルが好きなタイプでもある。もう少し別の分野に活用すれば「IT社長」となって六本木ヒルズにオフィスを構え女性タレントと・・・・となっていたかもしれないのに、こういう御仁は正業になるとピタリと頭脳の回転が止まってしまうタイプが多い。
(元の記事)

セーラー服女装男、中学に侵入

2005-11-05 11:31:17 | 変人
女装して世間をお騒がせは珍しいことではない。この男のコメントが秀逸だったので、「珍事件遺産」登録します。
 読売記事
 中学にセーラー服を着て女装して侵入した47歳のこの男、男子生徒に「見破られて」逃走した。
 「昨年、学校の業者から制服を買って1人で着ていたが、同じ服を着た生徒の中に入ればもっと興奮すると思った。女子生徒に見えると思い、ばれるとは考えなかった」と供述しているという。

 しかし共同電は以下のように平凡なコメントになっている。
「女装が趣味で、制服を着るだけで満足だったが、せっかく制服を手に入れたので学校に入ってみようと思った。夕闇に紛れて見つからないと思った」と供述しているという。

 読売の記述が記者の創作とは思えない。
 この事件、他のもっと詳しい報道があれば、コメントにしてください。

【追記】
 神戸新聞の報道によると、
「制服を着るだけで満足だったが、せっかく手に入れたので学校に入ってみようと思った。生徒らにも見てほしくなった」と語っている。三者三様の報道。いかに新聞記事を鵜呑みするのが危険かよく分かる。