銀色のかけら

銀魂感想と徒然日記

WJ銀魂593『二人の虚』

2016-06-27 21:23:52 | WJ銀魂感想
「ありがとう」
松陽先生が銀時に向けた、最期の笑みを思い出しました。
腑に落ちなかったあの言葉が、あの笑みが、やっと掌に収まった気がします。

虚は、終わるはずだったのですね。
少なくとも、松陽先生は、そう信じていたのでしょうね。
そして、朧も…。
そうでなければ、弟弟子たちから松陽先生を取り戻したいという嫉妬だけでは、親も同然の松陽先生を手に掛けることはなかったはずですよね。

二人の虚。
ならば、今の虚は…
まだまだ、謎は尽きません。


鬼と呼ばれた虚。
同じように呼ばれた銀時に惹かれ出逢ったのは、運命だったのでしょう。
語られる松陽先生の生い立ちを波の無い顔でじっと聴き入る銀さんに、胸が潰れる想いでした。

そして、
アルタナ。
龍脈。
定春も何かカギを握っていないのか…ずっと気になってます。

WJ銀魂591『血と魂』

2016-06-13 22:22:24 | WJ銀魂感想
師を慕っていた朧が、なぜ追手となって松下村塾を襲い、なぜ師を殺め、その器を再生させたのか。

自分の身を投げ打つほど、命を捧げるほど、師の幸せを願っていた朧。
幸せそうに笑う師の横に、自分ではなく弟弟子たちの姿がある現実を目の当たりにした時、
献身が私欲に一変し、弟弟子たちだけでなく自分までも、求めてやまない陽を失くすことになってしまったなんて…

以前、感想でも書いたのですが、この闘いの中、虚が銀時たちを遠くから見る表情に、もしかしたらまだ松陽先生のかけらが…と思ってしまったことがありました。
そうであって欲しいと。
もう器しか残らない師、虚に忠誠を誓うと言った朧も、その闇で満たされた器の内奥に、かけらでも松陽先生の陽が残っていることを願っているのでは…

弟弟子、高杉との死闘の末。
一番弟子の朧は、松陽先生から貰った命を使い果たしてしまったのでしょうか。

WJ銀魂590『一番弟子』

2016-06-06 09:32:50 | WJ銀魂感想
虚の・・・
いえ、松陽先生の一番弟子は、朧だったのですね。

自分の業に苦しみ、人となりたいと願う松陽先生。
それは、虚の内奥に確かに存在する願いなのだと受け止めているのは、朧ただ一人なのかも知れません。
高杉も銀時も『あの時』松陽先生は死んだのだと、虚は仇なのだと解釈するしか、走り続ける理由が得られないでしょうから。
そのどちらも誤りとは言えず、かといって、どちらも正鵠を射ているとは言えないのでしょうね。

弟子たちを闇より救い、陽を与えた松陽先生。
弟子たちの腹に残った温みは硬く鋭利な悲哀のかけらとなり、彼らに痛みを与え続けていることが、つらくてなりません。

どうか、どうか・・・
皆が救われることを、願っています。