河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

ちょっといっぷく56 / 雨

2023年06月12日 | よもやま話

昨日の6/11日が暦(雑節)の上での「入梅」だが、今年は十日前から梅雨入り。
おまけに梅雨前線の近くを台風が続けて通過していき今日も雨。
うっとうしい日が続いている。
雨には涙・別れ・災いというマイナスのイメージがつきまとう。
ならば、せめてこの場だけでも心晴れ晴れとプラス思考でいきたいものだ!

まるくまるく形のよいものになろうとする
やさしい心のあじさいの花
きのうよりもきょうと新しい色になろうとする
雨の日のあじさいの花
(『あじさい』坂村真民の詩)

なるほど、雨を紫陽花という明るい花に転化すればいい!

I'm singing in the rain
Just singing in the rain
What a glorious feelin'
I'm happy again
僕は歌う 雨の中で
ただ歌う 雨の中で
なんて素敵な気分
幸せがこみあげる
(『雨に唄えば』の冒頭)

なるほど、雨を恋の喜びに転化すればいい! するとプラス思考になることができる。

しかし、梅雨という季節を運命として向き合っている日本に住んでいる者は、そう簡単にはいくまい。
やはり、これでなければならない!

潸々と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね
それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

散々と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失くしたりして
人はかよわい かよわいものですね
それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね

燦々と この身に降って
心秘そかな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね
ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
(『愛燦々』美空ひばり 作詞作曲:小椋佳)

梅雨は、我々に課せられた運命だと素直に受け入れれば、「人生は嬉しい」ものになる。
運命を変える力強さを、かよわくとも、我々は持っているのだ!
だが、これがなかなか出来ないのである!
だから、生きている。だから、人生は不思議なものなのだ!

※潸々=ハラハラと。散々=ものすごく。燦々=明るく光り輝いて
※浮世絵は『楳嶺花鳥画譜 紫陽花 鶤鶏』 楳嶺 国立国会図書館デジタル


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 畑――節約栽培 | トップ | ちょっといっぷく57 / 五月雨 »

コメントを投稿

よもやま話」カテゴリの最新記事