河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑――山笑う

2023年04月11日 | 菜園日誌

金曜日に大阪にも雨が降ったのか、岡山の旅から帰って畑へ行くと湿ったまま。日・月と農作業は無し。
五日間たった今日、久々に作業再開。
 世の中は三日見ぬ間の桜かな
 ※  江戸中期の俳人。以下の俳句も蓼太

毎日見ていると気づかないが、五日たって見ると大きく変化している。
豌豆は20㎝ほど伸び、スナップ豌豆が実をならしている。
気の早い早生タマネギの中には、まだ大きくなっていないのに倒れているものもある。
 むつとしてもどれば庭に柳かな

畑の隅に、こぼれ種のネモフィラの青い花にまざって黄色い花。
写真を撮ってすぐに引き抜く。
カタバミ。花を見ているぶんには綺麗なのだが、あちこちに種をばらまく厄介者。
 菜の花に長閑(のどけ)き大和河内かな


イチゴに雨除けのビニールをかけ、里芋の土寄せ。
セルトレイの苗をポットに植替え、夏菊を露地に定植する。
気になっていたことを一つ一つやり終えて休憩。
山々の新緑が目にしみこむ。
 筆取りて向かへば山の笑ひけり

「山笑ふ」は春の季語。北宋の山水画家、郭煕(かくき)の「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如く」による季語。
「淡治(たんや)」はうっすらと艶(なま)めくこと。
豪華絢爛の桜から山笑う季節へ。


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