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ECB総裁 ユーロ圏経済政策以外の面でもドイツの反発を買う

2010年07月11日 23時57分27秒 | 金融危機


フランクフルトにあるECB本部で行われた月例記者会見で、
トリシェ総裁は、サッカーW杯で1対0でスペインがドイツに勝った
準決勝を 「美しい」 と表現した。
スペイン人よりもドイツ人が多い記者団からは、うめき声がもれた。
そこで同総裁はすぐさま慌てて、「美しい試合」 であり、両チーム
とも 「美しいプレー」 をしたと言い直したという。

フランス出身のトリシェ総裁は、ECBの本拠地がどこかであるかを
一瞬忘れていたのだろう。
ちなみにEU(欧州連合:European Union)の本部は、ベルギーの
首都ブリュッセルである。

現在ドイツではギリシャの救済措置に対して、世論の反発が強い。
ドイツ中央銀行の総裁は、ECBが2カ月前に行ったギリシャ国債買
取りの決定を厳しく批判している。
紙切れ同然のジャンク級国債にもかかわらず、5兆円もの買い取り
を行っているのだ。
さらにドイツはギリシャに対して、一国で2兆円あまりの救済を決定
している。ドイツ国民の血税を使い、同通貨国であるとしても、他国
への救済は、すぐに国民の納得を得られるものではない。

欧州危機はギリシャに使う1100億ユーロでは到底済まない。
今後はW杯でドイツに勝利した、スペインへの救済が待ち受けてい
るのだ。
スペインに対する支援額だけを考えれば、当然のことギリシャの比で
はなくなるだろう。

もうすぐオランダとの決勝戦が行われる。
現在のFIFAランキングや世間からの評判、そして海の動物を使っ
た予想から、ほとんどの一般大衆がスペインの優勝を挙げている。
こういった点から考えて、悲しいことだが、間もなく政治的複雑な感
情が沸き起こるだろう。
トリシェ総裁の発言はあまりにも無神経だったといえる。


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