パイロット・カスタム・74 を購入した

久しぶりに神戸に出かけた．子供の頃から神戸には毎月遊びに来ており，センター街を中心にいろいろな店を覗くのが楽しかった．大きな書店，輸入レコード店，モデルガンのメーカー直営店．そして文具店．

なかでも生田筋の鳥居の脇にあったナガサワ文具店にはよく行った．ビルの下から上まで順に回り，さまざまな文房具を見て回るのが好きだった．そのナガサワも今は生田筋のビルから撤退し，センター街の 1F にあった店も撤退して，今はセンター街に面したジュンク堂書店 3F のコーナーに集約されている．店舗面積は格段に小さくなっており品揃えも往事の面影はないが，神戸インクなど神戸らしさを生かした高級路線を模索している．

このところまた万年筆の使用率が高まっている私としては，ちょっと覗いてみたくなって 3F まで上がってきた．まずは手帳のコーナーで来年の手帳を発見．いま使っているクオ・ヴァディスのビジネス・プレステージの使い心地がよいので，来年もビジネス・プレステージにしてみよう．カバーは朱のレザー．

さらにショーケースの万年筆を見て回る．海外メーカーのラグジュアリーな高級万年筆も悪くはないのだが，今は実用的な普段使いのものが気になる．と，ショーケースの上には試し書き用の万年筆が並んでいる．パイロットのカスタム 74 が，すべてのペン先を揃えて用意されているのだ．

M から始めて，太さ・硬さを試していく．日頃，システム設計や仕様書作成など小さめの文字を長時間書くことを想定し，また集中することで筆圧が高めになることも考慮に入れる．F, MF, SMF．行きつ戻りついくつものペン先を試し，ようやくこれは MF だろうと結論を出して購入．

さっそくインクを入れて使ってみる．うむ？これは少し硬いか？細いか？試し書きに用意されていたペンはすでに多くの人に使われてペン先がこなれてしまっているのかもしれない．これではむしろ SMF のほうがよかったかもしれない．今回購入した FM をもとに，別のペン先がまた試したくなっている私である．