あけましておめでとうございます.毎年,正月は実家で過ごします.年始にふさわしいお菓子をもって帰省するのもいつものことです.今年は寺町御池の角にある亀屋良永に寄ってみました.
丑年の絵馬や梅の形をした落雁や飴細工が入った「いろどり」が正月らしいので,これをまず求めました.包んでもらっている間にケースの中を見ていると,漉し餡が中に入った生落雁「月」もおいしそうです.桂離宮の襖の引き手を模した細長い落雁です.
これも一緒にとお願いしたところ,いますぐしますから少し時間をくださいとの返事.これが実は落雁をいま打ちますということだったようです.持ち帰ってさっそく食べてみると,口に含んだだけてほろほろと溶けるように口の中でほどけていくのです.打ってからの時間にしてみれば,ほんの 3 時間ほど.打ち立ての落雁はさほどに柔らかいものなのです.
一晩おいて今朝これをたべてみてまたびっくり.昨日の柔らかさが嘘のようにみっしり固くなっています.もちろん,かりかりに固くなってしまっているわけではなく,落雁としては柔らかめなのですが,昨日の柔らかさとは比べものになりません.生落雁.まさに生きています.