ヲラトニク(旧 ココカラ Blog)

有限会社アサヒ技研コミュニケーションメディア研究所からお届けします.

「よろん」と「せろん」

2008-07-14 10:26:59 | よしなしごと
聞くところによると,「よろん」と「せろん」は違うらしい.世論と書いて,どちらとも読ませるようになったのはいつの頃からだろう.小学校の漢字テストで読みを習ったときにはどちらか正解があった記憶があるのだが,いずれにしても読み方が違うだけで概念としてはひとつしかないと理解していた.

それが「よろん」は「輿論」と書き,Public Opinion に相当する概念を表しているらしい.一方,「せろん」は「世論」と書き,Opinions of the time と訳して,その時代の世の中の人々があげつらうことを意味しているという.あるいは世論は popular sentiments とも訳されるとのこと.

つまり輿論は公的な意見のことであり,世論は一般的な市民感情のようなものにあたるのだろう.いま街頭で行われているインタビューなどをみると,どこかで聞いたことがあるような意見を述べている人がほとんどなのだが,これはメディアによって流布した輿論が世論化していることの現れのように見受けられる.
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