品川区大井町愛D歯科&矯正歯科(抜かない、削らない、神経を残すや顔や口の健康美容を目指します。)

歯を抜かない子供の矯正治療や矯正歯科、むし歯や歯周病予防、歯科ドックなども行い、顔や口の健康美容を考え治療を行います。

SH療法の目的

2022-04-04 00:00:00 | SH療法
SH療法の目的



形態、機能を相互に改善して、それを維持する。


形態:歯並び、歯列弓、咬合関係、顎位、頭部や全身のバランスを整える。
   口腔、顔面、頭部を含む全身の審美性の改善

機能:口腔及び口腔周囲と生体の心身の機能を向上させる
   (呼吸、摂食、咀嚼、嚥下機能の改善による)



⇒生体を健康に導く(ヘルス・プロモーション)
































*イメージ画像です

SH療法と筋機能訓練(MFT)

2022-04-03 00:00:00 | SH療法

SH療法は、SH装置を使って行う顎拡大療法ですが、


装着時間が、1日24時間のうちの8時間から10時間という事で


一般的なワイヤーとブラケットを使った矯正装置のように一日中


装置を付けていません。というよりも装置を外している時間の方が


装置を着けている時間よりも長い治療法です。


それでも歯や顎の位置が変わってくるのですが、


それは、外している間にも装置の力だけでなく、唇や頬や舌といった口の周りの


筋肉や噛む力を利用して歯を動かしているからです。


そのため、装置を外している間に、それぞれの筋肉のトレーニングを


患者さんにしていただいています。


そのトレーニングの事を専門用語で、筋機能訓練(MFT)と


いっています。


その中には、内科医の今井一彰先生が考案されて有名な


「あいうべ体操」もあります。


他にも患者さん毎に、適切な方法をお教えしますので、


できる範囲で、お願いしています。








SH療法が注目されてきた理由 その①

2022-04-03 00:00:00 | SH療法
今や医学が進歩して、日本人の平均寿命も延びて、「人生100年時代」と言われるようになってきました。
その一方で、「少子高齢化」、がんや難病の増加や老人医療の担い手不足といった医学の進歩では、
追いつかない社会現象の変化が急速に進行しています。
医学の進歩は、人々を病気の不安や苦しみから遠ざけて、医者や病院いらず、病気知らずの世の中になると信じてきました。
ところが、実態は、病院には、患者さんがあふれて、診療科によっては、何時間待ち、
昔は、患者さんが少なかったアレルギー疾患や膠原病などの自己免疫疾患やがんなどの自己免疫の低下によって
発症する免疫関連の病気の増加が、あとを絶ちません。

病気とは、言えるか言えないかのギリギリの不定愁訴をかかえた人たちも増えて、その中に子供たちが含まれてきています。
(今では、子供の頭痛や肩こり、腰痛なども大人並みの不定愁訴を持った子供が増えています)

そこで、考えられて来たことは、日本人の食生活の急激な変化によって、人間の身体の機能や形態が変化(一種の退化?)して、
その変化が、真っ先に起きたところは、人が生きるために必要とされている空気と飲食物の通り道の最初の場所、
つまり、口と鼻の機能と形態が変化したという事です。

特に、口の中の歯並びの基盤になっている歯列弓の劣成長(狭窄歯列弓)が、鼻とも密接に関係して、
ひと本来の呼吸を鼻呼吸ではなく、口呼吸に変えて、捕食・咀嚼・嚥下といった口の機能や形態にも
影響を及ぼしていると考えられています。

そのような理由から呼吸や食べる事を是正して、人間本来持っている機能や形態をできるだけ、
一人一人の患者さんが、感じる自然で楽な方向に誘導しようとするSH療法が、求められつつあるのだと思います。





愛D歯科&矯正歯科
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SH療法のめざすこと

2022-04-03 00:00:00 | SH療法
SH療法を受ける患者さんの目的は、様々です。
もちろん、機能的な矯正法なので、単に見た目の歯並びを治したいという方もいらっしゃいますが、
多くは、歯を抜きたくない、見た目の
歯並びはもちろんですが、より健康になりたいという方が大半です。

それは、SH療法の理念の一つに、ヘルスプロモーションがあるからです。
これは、一般的な歯科矯正法にはない概念で、
1986年WHOによって、提唱された事で、
・人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセスである。
・言い換えると
  健康は、本人のQOL達成のために、本人自らがつくるもので、
  私たちはそのお手伝いをするだけ。

その
ヘルスプロモーションをいかに来院者と共有できるかが、
それがSH療法の成功の良否に、ある意味関係していると思っています。

医者や歯医者が、一歩的に治そうというわけでなく、患者さんの自然治癒力や
オートファジー、ホメオタシスを用いて、医療を行うという事が、
すごく大切だと思っています。

EBMとNBMとSH療法

2019-06-12 11:44:21 | SH療法

SH療法を毎月、一般歯科や矯正歯科などの専門家の先生に教えることは、ある意味大変です。

その先生が、東洋医学や整体、カイロプラクティック、アーユルベーダ、ヨガ、食養学(食育)などの

いわゆる代替医療に、ある程度の理解を示している方ならばいいのですが、

現代西洋医学(歯学)だけでこられた先生方に、SH装置の装着時間は8時間(~10時間)

外している16時間にも歯が動く、いやむしろ装置を外している間が重要とご説明しても中々最初はご理解いただけないことも多いです。

そこには、NBMとEBMの壁があります。


EBM(Evidence-based Medicine 、エビデンス・ベイスド・メディスン 根拠に基づいた医療)

N B M  (Narative-based Medicine   、ナラティブ・ベイスド・メディスン 物語に基づいた医療)

 

近年、医療はEBM(Evidence-based Medicine エビデンス・ベイスト・メディスン 根拠に基づいた医療)という新しい診療理念が重視されるようになってきました。これまで行われてきた診療は、医師が有する医学的知識と経験的技術に基づいたものであるが、医師個人の経験や勘にだけにたよる“独りよがりな医療”に陥る危険がありました。極端なことをいえば、同じ病院、同じ診療科であっても担当医によって診療パターンが異なることも珍しいことではありませんでした。
 EBMは、最新の臨床研究に基づいて統計学的に有効性が証明された治療を選択することにより、より効果的な質の高い医療を提供することを目的としています。実際、EBMの考え方に基づいて、疾患ごとに診断や治療について作成された診療指針(ガイドライン)は有効であることが実証されています。
 しかし、EBMは全ての患者に有効であるわけではありません。その有効率は60~90%とされ、有効でない患者が40~10%%存在することになっています。また、根拠になるデータが十分そろっていない疾患、治療が困難な疾患、高齢者のケア、死に至る病気、あるいは精神に関わる病気などEBMを適用できない場合もります。そのために、EBMで有効とされる医療技術を患者に応用するか否かは、患者の病状や副作用を考慮し、患者の価値観や意向を取り入れ、医師の経験を活かして決めることが望ましいのです。
 こうした考え方から、EBMを実践してきた英国の開業医から提唱されたのがNBM(Narrative-based Medicine ナラティブ・ベイスト・メディスン 物語に基づいた医療)です。「ナラティブ」は「物語」と訳され、患者が対話を通じて語る病気になった理由や経緯、病気についていまどのように考えているかなどの「物語」から,医師は病気の背景や人間関係を理解し、患者の抱えている問題に対して全人的(身体的、精神・心理的、社会的)にアプローチしていこうとする臨床手法です。NBMは患者との対話と信頼関係を重視し、サイエンスとしての医学と人間同士の触れあいのギャップを埋めることが期待されています。
 サイエンスとしての医学を支えるのは客観的なデータです。最近は医療機械や検査が次々と開発されて、医師も患者もそれに頼るあまり、両者の対話やスキンシップともなる診察が軽視されがちです。その結果、患者はいきなり検査を希望します。医師は検査に異常がなければ病気と考えません。そして患者の悩みや苦しみは癒されないことになります。NBMの立場からは、従来の問診と身体診察の重要性を再認識する必要があります。
 EBMとNBMは対立するものではありません。むしろ、互いに補完するものといえます。ちなみに、日野原重明先生は「医学というのは、知識とバイオテクノロジーを、固有の価値観を持った患者一人ひとりに如何に適切に適応するかということである。ピアノのタッチにも似た繊細なタッチが求められる。知と技をいかに患者にタッチするかという適応の技と態度がアートである。その意味で医師には人間性とか感性が求められる。」と述べておられます。まさにEBMとNBMはサイエンスとアートの両輪として、真に患者の満足度が高い“患者中心の医療”には不可欠のものといえるのです。

このように、SH療法は、矯正歯科治療として、一般的なワイヤーを使った矯正装置のように、150年以上の歴史を持つヨーローッパ伝来の

EBMもある顎拡大機能矯正装置という側面と装置を装着している時間よりも外している時間が長いという新しい概念の装置という

NBMの側面を持っています。

それを現代的な言い方をすると統合医療、ホリスティック医療ともいえるのかもしれません。

これからも一人一人の患者さんに、EBMとNBMの両方を用いて、診療にあたっていきたいと思っています。