オノ・ヨーコさんの ただの私 (講談社文庫)
という本を読みました。
先日読んだ 今あなたに知ってもらいたいこと
が良かったので、その印象がフレッシュなうちに、
続けてなにか読んでみたくて、図書館にふらっと立ち寄って手に取ったもの。
内容は、オノ・ヨーコさんによるウーマンリブに関するエッセイや発言をまとめた本です。
本書の編者である飯村隆彦氏が、彼女のアート活動に関する本を出版した際に、
フェミニストとしての側面が
アーティストとしての側面と同様に重要でありながらも
見落とされている、と感じたことから編集された本です。
初版は1986年発行。
男女雇用機会均等法の施行の翌年です。
実際には、1970年代に書かれたエッセイが多く、
当時の女性の社会の中での地位がどのようなものだったかを
実際に経験していない私には、かなりカゲキに聞こえる文章も。
通読した後、疲れました。
そりゃそうですよね。
巻頭エッセイの題名に「わが愛、わが闘争」とあるように、
当時の女性は「闘って」いたのだから。
そして...
彼女の活動拠点はN.Y.
人種差別、女性差別、ジョン・レノンの妻ということで浴びる羨望、そして嫉妬。
その中で「自分らしく」あることを追求しようとしていたのだから。
そんな時代、この本は、社会で、そして、家庭で、真の自分であることを模索していた
当時の女性の精神的な支えになったのでしょう。
読んでいる最中は、そういったタイムギャップを忘れてしまった私ですが、
巻末、同社から発行されている他の著者による
本の紹介ページに目がとまりました。
以下、タイトルだけ紹介すると....
「女性の生き方を考えるベスト・エッセイ」
・24歳の心もよう
・女29歳は生き方微妙どき
・出ようかニッポン、女31歳
・女四十代からの生き方にはコツがある
・女五十才からの生き方...云々
どんだけ大変だったん?ってちょっとビックリしちゃったんだけど、
一瞬後、クスって笑わせてもらいました。
なんだか、いたずらっぽいオノ・ヨーコさんの笑顔が見えるようでした。
「オンナは大変なのよ!」ってウィンクしてそう。
そして、現在でも本屋さんに行けば、同じようなタイトルの本を
目にします。
女性達はいつでも、「今が崖っぷち!」と感じながら、
「どうやって生きるか」を模索してます。
24年たった今でも!
本文中、オノ・ヨーコさんらしくチャーミングで、
気に入った箇所があったので紹介します。
人間は皆宇宙とつながっている、とした上で、
次のように続きます。
(未曾有のスピリチュアルブーム、と言われている現在なら
テレビでもこうゆうこと言う人いるけど、
1970年代にはかなりブットンでたでしょう!)
「『宇宙とつながってるだけならいいけど、
社会とつながってるから、それで苦労するんだよ』、
人間っていうのは、みんな本当に可哀そうで、可愛いものだと思う。
男も可愛い、女も可愛い。
どんなに苦労して、したいだけのことをしても、
明日死んじゃうんだから、あっけないものだと思う。
そしてお互いに愛し合ったりして苦しんでる。
-どんなにつらくても、そのために社会から中傷されようとも
自分のしたいことをする勇気を、いつまでも失わないようにしてください-
それがジョンに対する今の私のメッセージだ」
自分を大事にしながら、表現したいことを表現して生きていくためには、
いかに社会をうまく渡っていくか?っていうのはあまり必要ない。
難しいけど、社会と自分をいかにセパレーションしていくか?
社会とつながっていながらも、「個」としての自分を忘れない、
組織やグループに所属していても、それが自分の全てではない、
と考えること、が自由になる秘訣だ、
というメッセージのように感じました。
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先日読んだ 今あなたに知ってもらいたいこと
が良かったので、その印象がフレッシュなうちに、
続けてなにか読んでみたくて、図書館にふらっと立ち寄って手に取ったもの。
内容は、オノ・ヨーコさんによるウーマンリブに関するエッセイや発言をまとめた本です。
本書の編者である飯村隆彦氏が、彼女のアート活動に関する本を出版した際に、
フェミニストとしての側面が
アーティストとしての側面と同様に重要でありながらも
見落とされている、と感じたことから編集された本です。
初版は1986年発行。
男女雇用機会均等法の施行の翌年です。
実際には、1970年代に書かれたエッセイが多く、
当時の女性の社会の中での地位がどのようなものだったかを
実際に経験していない私には、かなりカゲキに聞こえる文章も。
通読した後、疲れました。
そりゃそうですよね。
巻頭エッセイの題名に「わが愛、わが闘争」とあるように、
当時の女性は「闘って」いたのだから。
そして...
彼女の活動拠点はN.Y.
人種差別、女性差別、ジョン・レノンの妻ということで浴びる羨望、そして嫉妬。
その中で「自分らしく」あることを追求しようとしていたのだから。
そんな時代、この本は、社会で、そして、家庭で、真の自分であることを模索していた
当時の女性の精神的な支えになったのでしょう。
読んでいる最中は、そういったタイムギャップを忘れてしまった私ですが、
巻末、同社から発行されている他の著者による
本の紹介ページに目がとまりました。
以下、タイトルだけ紹介すると....
「女性の生き方を考えるベスト・エッセイ」
・24歳の心もよう
・女29歳は生き方微妙どき
・出ようかニッポン、女31歳
・女四十代からの生き方にはコツがある
・女五十才からの生き方...云々
どんだけ大変だったん?ってちょっとビックリしちゃったんだけど、
一瞬後、クスって笑わせてもらいました。
なんだか、いたずらっぽいオノ・ヨーコさんの笑顔が見えるようでした。
「オンナは大変なのよ!」ってウィンクしてそう。
そして、現在でも本屋さんに行けば、同じようなタイトルの本を
目にします。
女性達はいつでも、「今が崖っぷち!」と感じながら、
「どうやって生きるか」を模索してます。
24年たった今でも!
本文中、オノ・ヨーコさんらしくチャーミングで、
気に入った箇所があったので紹介します。
人間は皆宇宙とつながっている、とした上で、
次のように続きます。
(未曾有のスピリチュアルブーム、と言われている現在なら
テレビでもこうゆうこと言う人いるけど、
1970年代にはかなりブットンでたでしょう!)
「『宇宙とつながってるだけならいいけど、
社会とつながってるから、それで苦労するんだよ』、
人間っていうのは、みんな本当に可哀そうで、可愛いものだと思う。
男も可愛い、女も可愛い。
どんなに苦労して、したいだけのことをしても、
明日死んじゃうんだから、あっけないものだと思う。
そしてお互いに愛し合ったりして苦しんでる。
-どんなにつらくても、そのために社会から中傷されようとも
自分のしたいことをする勇気を、いつまでも失わないようにしてください-
それがジョンに対する今の私のメッセージだ」
自分を大事にしながら、表現したいことを表現して生きていくためには、
いかに社会をうまく渡っていくか?っていうのはあまり必要ない。
難しいけど、社会と自分をいかにセパレーションしていくか?
社会とつながっていながらも、「個」としての自分を忘れない、
組織やグループに所属していても、それが自分の全てではない、
と考えること、が自由になる秘訣だ、
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