泡姫の本音。 ~イイ男になる為の講座~

【イイ男】になりたい、そこの男性諸君っ!!
ここにある女の本音を、はいっ熟読熟読!!!

泡姫の本音 ~その11~

2006年01月28日 01時35分27秒 | 独り言。





今日、弟は帰ります。

いつもの(?)泡姫ネタが全く書けていませんが、それも今日で終わりです。
すいませんでした。ついつい、弟の可愛さ余ってしまって…。(なんせ久々の再会なんで…アハハ)


さて、3日目。
今日の昼には、弟は関西の奥地行きの列車に乗ってしまいます。

故に、今日は姉弟水入らずで部屋でゆっくりお喋りしよう、と言う雰囲気でした。
(あるいは単純に出歩く体力が無かっただけか)




『姉ちゃん、あのさぁ…』

『何?』

『1日目に泊まった時から気になっとったんやけどさ。』

『うん?』

あのバーベルは何?

弟の指先には、50㎏バーベルがありました。

『あぁ、うん。ちょっと体鍛えようと思っててん』

『いや!その前に"50㎏"って、女の持つもんちゃうやん?!』

『うん。姉ちゃんの現体重より重いで。ウハハ』

『ってか何で体鍛えんねん?』

『ん~…ほら。姉ちゃん、今まではサブミッション系(関節技or寝技 etc...)が得手やったやん?』

知るかっ!!

『けど、最近やっぱ打撃系(殴るor蹴る etc...)にしとこうかなと思って。今は瞬殺力が欲しいんよ』

『…何?何かあったん?』

『いやぁ…。姉ちゃん実はストーカーがおってなぁ…

『マジで?!嘘ぉっ!!』

『うん。お母さんに言うたあかんで?あのな……』


流れで、以前付き纏っていたストーカーの事を聞かせました。
このお話は、後日詳しく書きたい残したいです。怖いかったけど、大事だと思うので。


『…と言う訳で、こんな姉ちゃんでもストーカーおったんよ。
 身近な人間が被害に遭ってるとリアルやろ?今思い出しても自分自身怖いわぁ、ホント』


『うん…。でも今その男はどうしとん?』

『そりゃムショ暮らしやろ。軽症とは言え、人刺したんやし

『へぇ…。ってか何でそもそも、その男と知り合うたん?』

『へ?えっと、ね。バイト先でね、お客様としてよく来ててんよ

『ふぅん。それで気に入られたんか。姉ちゃんみたいなモンでも』

『うん。まぁ、そんな感じ?

『はぁ。東京は怖いんやなぁ、やっぱり』

『そやね。あ、お母さんには絶対ナイショやからな!』

『分かっとるって!』


実は私達は、母子家庭育ちなんですよね。
ありがちなんですが、弟がまだ母のお腹の中にいる時に、父は愛人と消えて…って、
このお話もまた後日。

まぁ兎に角、母にはあまり心配を掛けたくないので、弟にしっかり釘を打っておきました。




そうこうしている内に、あっという間にお昼になりまして。
駅近くで東京そばを食い収め(またかよっ!)、ホームまで弟を見送ります。





『あ、そうそう。お袋から頼まれとってんけどさ。はい、これ』


手渡されたのは、少し厚みのある長系の白い封筒でした。


『あー…、こういうのは要らんって言っとったから。有難うって返しといて』

『うん。俺も、姉ちゃんそう言う思ったけど、姉ちゃん学費も自腹やろ?
 家賃とかも自分で賄ってんねやし、こっち仕送りもしてへんし、それくらいは…って言うとったで』





その瞬間、頭の中で何かが切れる音が聞こえ、涙が溢れ出しました。

封筒の厚みから、中身は端した枚数だと伝わりました。
でも、これは紛れも無く、決して楽では無い暮らしの中で母が私の為に作ってくれたもの。
そう思うと、私が上京する際に『経済的支援は要んから!』と体言壮語した言葉が、
不思議と許された気がして、この上無く胸が詰まり、
気が付くと嗚咽を漏らしながら、泣いている自分が居ました。



『まぁお袋も、俺がニートじゃなかったらもっと金入れられたのにってボヤいとったけどな』






ホンマにな。(殺)

涙が一瞬で乾きました。






発車のベルが鳴り響き、弟は入り口際に乗り込みます。


『ほなな。また来るわぁ』

『次回はもっと体力付けてから来いよ?』

『う~…一応頑張るわ。あ、も1個、渡すもんあったんやった!』

『なんや?』

『はい、お袋の肉じゃが







1日目に渡せゴルァァアア!!!!





呆然と入れ物を受け取った瞬間ドアは閉まり、弟は帰っていきました。









どうしよう…、これ。