泡姫の本音。 ~イイ男になる為の講座~

【イイ男】になりたい、そこの男性諸君っ!!
ここにある女の本音を、はいっ熟読熟読!!!

ストーカー・私の場合 ~その1~

2006年01月30日 23時45分30秒 | ストーカー。

その男の名前を、仮に"F"とする。


Fに感謝している事は、2つだけ。

1つは、奥様と離婚し子供の親権も受けなかった事。
もう1つは、20歳を越えていた事。


そうで無かったら、無益な逮捕しか出来なかったでしょ?





"地獄"と言う場所があるなら、
Fと言う男は間違いなく、私をそこに突き落とした1人目である。

今までこんなに、自分が女である事を後悔した日々は無い。







その"地獄"への道の始まりは、
何故か通常より本数が取れていた、秋の19時頃。

写真指名80分待ち。ありふれた若いサラリーマンだった。







君が一番、可愛いね


これが、Fの最初の言葉だった。


『有難う!ごめんね、随分待っててくれたみたいで』

『うんん、全然。愛ちゃん今、一番の人気嬢なんでしょ?店長さん、言ってたから。
 待つくらい、当然だって!』


『そっか…もぉ照れるなぁ!でも有難うね、凄く嬉しい♪』

『しかし本当に可愛いなぁ、愛ちゃんは』

『やだっもぉ…本当に照れるってば!』

『だって可愛いんだもん、愛ちゃん。俺の人生初めてだよ?こんなに可愛い女の子は』


Fは間が空けば、"可愛い"と呟いた。。

それを除けば、風俗嬢にとって特に害の無い男だった。
待ち時間の文句を言わない。あらゆる乱暴な行為をしない。プライベートを詮索しない。
良く出来ていた、と思う。









Fが帰った後、何本かこなし、ぶり返した風邪を訴え、
早々に家路に着いたのが確か日付が変わる頃。



誰も居ない真っ暗な部屋に入って、明かりを付ける。靴を脱ぐ。
その最中に、バッグの中の携帯電話が振動している事に気付く。
このバイブは…、メール。



部屋に上がり、ソファに倒れ込む。
だらしない体勢でバッグから携帯を取り出し、メールを見る。



「…誰や?」
初めて見るアドレスが、画面に浮かぶ。送り主不明。



もう一度決定ボタンを押し、肝心の本文を開く。






"おかえり。"






風邪では無い、身震いが襲った。