goo blog サービス終了のお知らせ 

白い彗星の艦長室のひとり言

ガンプラをはじめとして、各種トイ、話題のアニメについて盛り上がりましょう。

HGUC ヤクト・ドーガ ギュネイ用&クエス用 第1回

2007-10-24 10:08:03 | ガンダム・模型情報
ブレーレイディスクでの発売が決まって微妙に賑わしくなってきた『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ですが、バンダイのプラモデルHGUCシリーズでもついに『逆襲のシャア』に登場するモビルスーツ、ヤクト・ドーガがギュネイ・ガス用の青い機体と、クエス・エア用の赤い機体が同時発売されました。


話は少しそれますが、HGUCシリーズは正式にはハイグレード・ユニバーサルセンチュリーというシリーズであり、ユニバーサルセンチュリーつまりは1作目である機動戦士ガンダムから続く宇宙世紀を描いた作品に登場するメカを現在のハイグレードというフォーマットで復活させるという商品内容です。
このHGUCがどこまでの作品をカバーするものなのかは正式には明かされていませんが、現在発売されているラインナップでは『逆襲のシャア』が最後発の作品であり(OVA作品で一年戦争及びその直後を描いた作品はありますが)、ファイナルウエポンであるとも考えられます。
勿論、宇宙世紀を描いた作品はこの後も『機動戦士ガンダムF91』や『機動戦士Vガンダム』等がありますが、F91からはモビルスーツのサイズがダウンサイジングされていて、1/144スケールを基本とする同シリーズでの発売は困難に思えるからです。

現在、人気小説家である福井晴敏さんが執筆されている『機動戦士ガンダムUC』もその題名が語る通り、ユニコーンという意味の他に宇宙世紀物であるUCが掲げられていて、事実『逆襲のシャア』の3年後を描いた作品になっているので、このガンダムUCに登場するメカも人気次第ではHGUCで発売されるかも知れません。主人公メカであるユニコーンガンダムはHGUCよりも更に上のグレードであるマスターグレードでの発売が決まっていますし、カトキハジメ氏が描く同作品のモビルスーツは旧来のファンを痺れされるカッコ良さがありますからね。

もちろん、現在において宇宙世紀物のモビルスーツが全てHGUC化されている訳ではありませんが、主要どころは既に発売されていて、ついに『逆襲のシャア』に手を付けるとなると同シリーズの転機も近いのかなと思えてきます。


このヤクト・ドーガが登場する『逆襲のシャア』という作品ですが、1988年にサンライズにより制作された劇場用作品です。
『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』というTVシリーズの後に、今までガンダム世界を牽引してきたアムロ・レイとシャア・アズナブルという2大キャラクターの総決算という側面が強い作品です。

社会的なブームとなった1作目のガンダムから、富野監督は『伝説巨神イデオン』『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』と次々とオリジナルロボットアニメを手掛けてきましたが、いずれもガンダムを超えるヒットには至らず、市場というかスポンサーサイドの強い要望を受けて制作されたのが『機動戦士Zガンダム』でした。
しかしながら、富野監督自体はガンダムの続編の制作にあまり気乗りがしていなかったらしく、Zは徹底的な現実認知の作品として、また富野監督のスポンサー及び製作会社への意趣返しのような内容でもあり、新たなファン層を獲得した反面、1作目からのファンには殆どそっぽを向かれる結果となってしまいました。
現在ではガンダムという作品が一ジャンルとして確立されたことにより、Zもその一つとして認識されていますが、公式には初の続編だっただけに当時の空気は“認める”“認めない”の意見で真っ二つだったと記憶しています。
また、Zの結果を受けて軌道修正されたZZにおいては、1作目のガンダムからの人気キャラクターであったアムロとシャアは完全に画面から消え、ZZ終了後にはどうやらアムロとシャアを主役にした映画が制作されるらしい……
とアニメファンの中で噂されるようになりました。

当時の自分は、Zガンダムには多大な影響を受けたものの、その救いようの無い結末とZZの能天気な雰囲気とで徐々にガンダム離れをしていて、車やファッションの方へと興味のベクトルが向かっていました。
そんな中、出勤前に見ていたTVのコマーシャルで、頭部から薬莢を撒き散らしながらバルカンを打ちまくるνガンダムの姿や、画面の中を所狭しと動き回るνガンダム&サザビーの肉弾戦を見て、これは是非とも観に行かねばと映画館に足を運びましたが、その時の感想は正直あまりいいものではありませんでした。

Zの頃から引き続き、富野監督の当時の気分というか怨念のようなものがフィルムに込められているような感じがして、登場人物の台詞や行動がどうにも心地よい物ではなかったのです。
個人的には特にシャアとクエスにその傾向が強かったように思います。


今回、『逆襲のシャア』シリーズのキットを作るにあたって、イメージ作りの為に改めてDVDで観直したのですが、やはり印象はあまり変わりませんでした。
映像的には随分と前の作品にも関わらず、戦闘シーンはスピーディでビーム等のエフェクトも素晴らしく、2007年現在でも十分に鑑賞に堪える物だと思います。
当時は所謂3DCGは殆ど使われておらず(コロニーやサイコフレームのサンプル位?)、その殆どが手描きアニメなのですが、TVシリーズに顕著な作画の崩れもなく当時のアニメーターさんの渾身の作画が堪能できます。
余談ですが、作画や戦艦等のデザインで後にエヴァでブレイクする庵野氏やガイナックスの面々も参加していたそうです。

反面、映画という2時間程度の尺に収める必要性から、物語は前後の脈略無く唐突に始まり、その状況を説明する台詞が目立つのと、劇場版作成にあたって新しいイメージを重視した為かシャア、アムロ、ブライト等の一部主要キャラ以外は一新されていて、Zからの繋がりが薄くなっているのもやはり少し気になりました。
具体的にはベルトーチカやミネバ・ザビの存在が有耶無耶になっている所です。

富野監督のノベライズでは、ベルトーチカ・チルドレンという副題が付いた物と、ハイストリーマーという名前で連載されていた物(後に『逆襲のシャア』に改題、更にハイストリーマーに戻る)の2種類が発表されていて、その2作を脳内で合わせ読むと、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の前日談とベルトーチカが登場する場合のストーリーが楽しめます。
ミネバについては、逆襲のシャアで取り上げられなかったことが逆に幸いしてか、現在連載中の『機動戦士ガンダムUC』で主要キャラクターとしてとても魅力的に描かれています。

また、自分でも映画でのベルトーチカ及びミネバの扱いが不満で、数年前に逆襲のシャアのプレストーリー的な同人小説を書いてネット上に公開していたことがあったりします(笑)
現在でも、その拙い同人小説を厚意にしていただいていたムラセさんのサイトでひっそりと生き残っているので、このブログのどこかにあるリンクから見ることができると思います……


そんな映画としては個人的にあまり魅力を感じない逆襲のシャアですが、Z~ZZの頃に肥大しきったモビルスーツデザインをシンプルな形状に引き戻して、その後に続くガンダム作品でのモビルスーツデザインに可能性を繋げたことは素晴らしいと思っているので、今回のHGUCシリーズ化はとてもうれしく思っています。

前置きが長くなりすぎてしまったので、ここでキットについて少しだけ。
現在の進行状況はTOP写真の通り、組立説明書の1ページ分にも満たないところです(汗)
とは言え、頭部及び胸部は完成後も一番目を引く部分なので納得できるまで十分に形状だしをしたいと思っています。

具体的には、通常のモビルスーツより大柄ではありますが、やはり1/144スケールのキットなので、プラの肉厚がスケール感を損ねている部分が多いです。
ヘルメットとマスクとの段差や、角飾り等は納得できる範囲まで薄く削ってあります。
ギュネイ用の角飾りは更に薄く細くしたいところですが、安全性のためか原型がかなり肉厚なので削るのには少し苦労しています。

またこのキット、HGUCにしては成型色にもかなり拘っていて、メタリック粒子が混入されているパーツや、パール粒子が混入されているパーツ等、無塗装でもかなりの仕上がりになると思いますが、このブログの性格上塗装での仕上げになりますので、今まで行ってきたメタリック仕上げを生かせるようにどこまでメタリック比率を上げていくか検討中です。

2体同時進行で、また「バカ?」とか言われちゃいそうですが(笑)
なんとか完成させないと後ろに大物が控えていますからね、バイダイさんの波状攻撃にどこまで持ちこたえられるか……
「君は組み上げることができるか!?」

2007 プラモデル・ラジコンショー

2007-10-11 20:05:30 | ガンダム・模型情報
今年も行われたプラモデル・ラジコンショー。古い人は見本市なんて表現するおもちゃ業界のビッグイベントですね。

当然、自分はその会場に行った訳ではないのですが、既にいくつものサイトでその最新情報が確認できます。

このブログでもリンクさせてもらっているかめっチさんのガンプラ秘密工場(仮)では、会場入りしたホビーショップミドリさんと連動して、写真入の情報をいち早くUPされているので、興味のある方は直ぐにGO!です♪


色々、聞き知った情報の中で自分が一番興味が沸いたのが、リアルロボットレボリューション(以下R3)で、戦闘メカ ザブングルの後半主役機である“ウォーカーギャリア”の発売が告知されたことです。

以前にも開発中との告知はあったのですが、その後まったく音沙汰がなかったことから、R3シリーズそのものが消滅してしまったのでは?!という憶測が実しやかに囁かれていたのは先日のエルガイム・マークIIの記事中でも書きましたが、どうやら水面下で着々と進行していたようです♪

現在は『機動戦士ガンダムOO』の放送が真っ最中ですので、R3のような企画物は後回しになるのは仕方がないことなのですが、消滅していないという一報が欲しかったんですよね。発売は来春ということなので暫く先ですが気長に待つことにします。えぇ、もう25年以上も待っているのですから(笑)


その他のアイテムでは、主軸のマスターグレード(以下MG)で、現在ガンダムA(エース)紙上で連載中の『機動戦士ガンダムUC』より、主人公バナージ・リンクスが乗り込み、物語中最大の謎である“ラプラスの箱”へ繋がる鍵といわれているユニコーン・ガンダムの試作品が展示されているそうです。

今まではラピット原型での公開でしたが、テストショットと思われるプラ成形の試作品で、気になるフル・サイコフレームも集光性のクリアパーツで再現されています。また、劇中では未搭乗のバズーカが付属すること及び展開することでIフィールドバリアを展開する専用シールドも設定通りに再現されています。
『機動戦士ガンダムUC』は、個人的にも大注目の作品なので、今後の展開にも期待しています。

赤い彗星の再来といわれるフル・フロンタルの駆る赤い機体“シナンジュ”や4枚羽のニュータイプ用MS“クシャトリア”、Zガンダムの直系であるロンドベルの新型可変MS“リゼル”等々、魅力的なデザインがまだまだありますからね!


ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー(以下UGHC)では、今月発売の“ヤクト・ドーガ”に引き続き、『逆襲のシャア』からアムロ・レイが搭乗した“リ・ガズィ”の発売が発表されました。
Z系の特徴を色濃く残すバック・ウエポン・システムとの合体ももちろん再現されるとのことです。

HGUCでは、今後『逆襲のシャア』シリーズを集中的に発表するらしいので、本命であるνガンダムやサザビー、そして量産機であるジェガンやギラ・ドーガの発売も期待したいですね。


現在放送中の『機動戦士ガンダムOO』からは、主役のソレスタル・ビーイング製のガンダムが各スケールで順当に発売される他、敵にあたる“ユニオン・フラッグ”、そして“ティエレン地上型”等、ガンダム以外の機体も順次発売されるとのことです。
個人的には、第1話の見事なやられっぷりで鮮烈な印象を残してくれたAEUの新型MS“イナクト”の発売にも期待したいですね。


というわけで、今年の終盤から来春にかけてまだまだバンダイさんの勢いは止まりそうもありませんね。

いまさらですが……R3 L-GAIM Mark-II 最終回

2007-10-08 17:27:20 | ガンダム・模型情報
途中しばらく空きましたが、R3エルガイムMK-IIも今回で最終回です。

前回間に合わなかったバスターランチャーが完成したのを以って全工程が終了、ポーズを付けてお披露目といきたいところですが、このエルガイムMK-II……
なかなかカッコいいポーズというのが思いつきません

作品そのものはもうウン十年と見ていないですし、個人的にMK-IIで一番カッコいいのはそのまま突っ立ているところな気がするんですよね




専用のスタンドはストーリー序盤で活躍したワークスの天板を模したもので、接合部の角度を変えることでランドブースター形態“プローラ”にも対応します。
写真はとりあえずメイン武器のパワーランチャーを装備して構えてみましたが、イマイチしっくりきませんね……

このMk-IIは変形メカ特有のあちこちに可動部があり過ぎてポージングが逆に難しくなる典型のように感じます。

パワーランチャーのコード(シールド?)は、よくある中空のビニールパイプではなく、細いながらも中に芯の入ったリード線なので、重力に逆らって突っ張ることなく自然に垂れたようにクセ付けできます。
細かい部分ですが、スケール感の向上に役立っていると思います。

この有線式のランチャーを初めて見たときはとても新鮮でした。ガンダム等の武器そのものにエネルギーがチャージされている物やカートリッジ式に比べると機能的には古臭いのかも知れませんが、演出的に新鮮だったということです。
永野さんの経歴から考えると、まず間違いなくギターやベースのシールド(ギターとアンプを繋ぐコード)から発想されているんでしょうね。

余談ですが、永野さんといえばベース奏者としてもファンには有名で、デザイナーとしてサンライズに入社する前には米軍キャンプ等でもステージに立っていたそうです。

各ヘビーメタルや登場人物、そしてFSSのモータヘッドの名称にもその独自の音楽志向が垣間見えます。

有名なところでは“アシュラテンプル”“アモンデュール”“サイレン”そしてキャラクターでは、マフ・マクトミンさんやFSSのヤーボ・ビートさんにも明確なモデルが存在しています。他にも色々とあるので興味がある人は調べてみるといいかも。そうそう、あのダフラス・カイエンのモデルは往年のF1ファンにはお馴染みのアラン・プロストがモデルだそうです。



設定画にもある腰溜めでバスターランチャーを構えるポーズを狙ってみましたが、あっちを触ればこっちがとなかなかポーズ付けが難しくて中途半端になってしまいました。

説明書にはカッコよく設定画をトレースした写真があるので、頑張ればきっと可能だと思いますが……もうこれ以上無理です(笑)



そんな中途半端なポーズでも、パースを付けたりフレームを限定すればそれなりの写真に見えたりします(笑)




別角度から。
この角度だとバインダーのパネル模様がよく見えますね。




やっぱりエルガイムMK-IIはバスターランチャーを立てての素立ちが一番です。
もうこの姿に惚れ込んで何十年も経ちますが、やはり惚れ惚れするデザインです。
変形メカとして、人型を外している異様なプロポーションは、後のZ-PLUSにも通じるものがある……かな?!




バスターランチャーの全長を収めるとこんな引き画像になってしまいます。
さすが物干し竿(笑)

このポーズを取ることを前提とした穴がバスターランチャーに空いているので、可動式の方の手首にある突起を差し込むことでガッチリと保持できます。




大きさを比較するために、同スケールのMGザクVer.2.0と並べてみました。
これでエルガイムMK-IIの大きさがよく分かると思います。
更にバスターランチャーの全長を含めると、このキットのとんでもないボリュームです。


ということで、R3のエルガイムMk-IIでした。
このキット最初に手を付けたときは、あそこが違う、ここが違うと細かい差異が目に付きしばらく放置していましたが、完成させればそんな細かい部分はさほど気にならなくなるほどの圧倒的な存在感です。
放送から20年以上経って、このクオリティのMk-IIが誰でも作ることのできるプラキットとして発売されたことを改めて喜びたいと思います。

そんなMK-IIですが、やはり単体で飾るにはどうしても隣が寂しい気がするのは自分だけではないはずです。
同スケールで同クオリティのエルガイム(MK-I)が欲しくなりますね~

過去のサイライズ作品の主役メカを現在の技術で再現するというコンセプトで始まったこのR3(リアル・ロボット・レボリューション)シリーズですが、このエルガイムMK-II以降は、第1弾のレイズナーを部分改修したレイズナー強化型を最後に新製品のアナウンスを聞きません。

エルガイム以外にも過去にも1/100キットが発売されずにファンをガッカリさせたウォーカー・ギャリアやバイファム等、80年代のサイライズアニメにはまだまだ魅力的なメカがたくさんあるので、このシリーズがこのまま尻すぼみにならないことを切に願います

いまさらですが……R3 L-GAIM Mark-II その7

2007-10-04 11:46:39 | ガンダム・模型情報
体調不良&天候不良であまり作業が進まず、更新が滞っていました…スイマセン
決して武装神姫にうつつを抜かしていた訳ではありません……?!


え~と、以前の紹介から随分と時間が経ってしまいましたが、R3エルガイムMk-IIです。前回は頭部の紹介まででしたが、今回は完成直前の塗装済み状態です。



フレームは、模型としての可動フレームという側面だけでなく、設定画に描かれたキャラクターとしてのムーバブル・フレームを極力再現しようと努力の跡が見られ、フレーム状態のモデルとして、余計なダボを切り飛ばしてパイピング等を施して完成させるのもいいなと思わせる素晴らしいモノです。

今回、このフレームの色がどうしても決まらなくて数日を消費してしまいました。
茶系の色というのは普段あまり使うことが無く、どんな調合をすればいいのか全く分からずに泥水(笑)の入った紙コップが目の前にズラっと並んでしまうという状況に……

見切り発車で塗った色は、今よりももっと赤茶色な感じでどうしても気に入らなかったので塗膜が厚くなるのを承知でリペイントしました。
リペイントした色は黄土色方向にかなり振った色で、一応自分の中では及第点ですがもう少し明るめの色が良かったかなぁ??



茶色のフレームというのはエルガイムというかヘビーメタルの特徴ですが、その後あまり見かけませんね(永野さんのFSSでさえも)。
そんなところが非常に新鮮でもあるのですが、頭部だけはシルバーのギラギラです。

まぁ設定でも頭部はミラウー・キャオ君がどっかから掘り起こしてきたB・テンプルの頭部ということなのでツギハギ感があっていいのかもしれませんね。
ところで、このヘビーメタルの装甲はジーンプラというセラミックのようなプラスティックのような素材だと明言されているのですが、フレームについては何でできているのか不明です。
この茶色は何かしらの金属の色(銅とか?)を表しているのかと思いきや、Mk-IIに改修する前のアモンデュール“スタック”の時は紺色だったので劇中でも塗装なんでしょうかね?!
何かしらの金属の上からサビ止めを兼ねた塗料を塗ってあるといった感じでしょうか。




装甲を着せた状態です。
フレームがリペイントで太っていたのか、着せるのに苦労する部分がありました。まるで衣替えした冬の洋服に袖を通す自分のような……

MK-IIの場合は変形するのが前提なのでこの状態で登場することは無かったかと思いますが、長く尖った頭部、異様に腰高で長い脚、そして爪先立ちにハイヒールとMK-IIの特異なプロポーションが確認できます。

グレーの装甲部は、クレオスのエアクラフトグレーをベースにホワイトやパープルを加えて好みの色味に調整しましたが、成型色と殆ど変わらないような……
MK-IIの色は登場シーンによって全然違ったりしてましたので、各々のイメージに合わせて塗ってやればいいと思います。

オレンジ部はアクセントになるように少し明るめの色に調合しました。普通のオレンジにガンダムカラーのレッド2(ゲルググの胴体のようなワイン系レッド)を加え、更に蛍光オレンジも加えて地味目なエルガイムMk-IIのアクセントになればいいかなと派手目な方向に振ってみました。

また、フレームの説明で書き忘れましたが、股関節を隠す一次装甲?の部分は設定通りやキットの成型色である濃い目のブルーに塗ってしまうとパンツというかブルマみたいになってしまうのでフレームと同色の茶色にアレンジしてあります。
(かめっチさんのブログでは鉄腕アトムのようだと言われてましたね)



ランドブースターとバインダーを取り付けると一気にMK-IIぽくなります。
バインダーは左右2枚付属している豪華キットなのですが、このバインダー2つと中に収納するSマイン4個、セイバー12本、バスターランチャーのカートリッジ20個を成形&塗装するのは大変でした……
写真ではバインダーの上下が間違って取り付けてあるのですが見なかったことにしておいて下さい。現在は修正してあります。

バインダーの両付けは説明書では31話に登場とありますが、自分の印象では47話『ボーイズ・ボーイズ』でギャブレットギャブレーの駆るAトールじゃないアトールとクワサン・オリビーを賭けて対決するシーンが印象的です。
作画は子供の落書きレベルでしたが……



俯瞰から。
とても情報量が多くいかにも永野メカといった趣です。
画像では蛍光灯の光でディテールがすっかり飛んでますが、両肩ブロックの上方には永野さんのスーパーディテール稿にある凸凹のパネルラインも再現されています。
ヘビーメタルの装甲は太陽光を取り入れてエネルギー変換するソーラーパネルも兼ねているので、装甲にある数々の凸凹は表面積を増やしてより太陽光を多く取り入れる為という設定がとても新鮮でした。



背面です。
ランドブースターは大き過ぎず小さ過ぎずほど良い大きさと形状で文句なしです。
色味は白を加えて若干明度を上げたガンダムカラーのブルー14です。

バインダーはクリアパーツは無加工、無塗装ですが、バインダー側のソーラーパネルを模した面はオリジナルのガンメタリックで塗ってあります。
正面から撮ると、自分や部屋がもろに写ってしまうので(これもも若干写ってますが)、この角度が限界ギリギリショットです(笑)



ご尊顔。
前回紹介した通り、頭部にある3つのオレンジ色部分の上二つはクリアパーツで再現されているのですが、塗装(シールも付属)で再現した眉間の一番小さいオレンジパーツとの統一感が無くて、結局全部塗ってしまいました。
これによって内部のファティマリレーフが透けることはなくなってしまいました。

左肩のブロックには設定通りに“COMEN MYROAD PENTAGONA -KINGS-”と刻印されています。まさにバンダイ脅威のテクノロジー!!



キットには同スケールのスパイラルフロー“ビュイ”も付属しています。
簡単に筆塗り&スミ入れをするだけで結構見れるようになるのでオススメです。

他にもダバが跨った状態のパーツや、ダバ・マイロードとファンネリア・アムの立ち姿のフィギュアも付属していますが、自分は苦手なので塗装してません。



ということで、完成間際というか武器を除いて塗装とスミ入れが完了しました。
大変だったのがスミ入れで、全身の装甲及びフレームにこれでもかというディテールが刻まれていて、スミ入れ作業だけで基本塗装より時間が掛かっているかも知れません

コーションデカール等は付属していませんし、世界観からいっても似合わないので貼りません。まぁこの状態でも十分に見栄えがいいですからね~♪
組んでみての感想はとにかくデカイ!
バインダーやランドブースターの先端が上方に伸びているので、いつもの展示ラックに入らないのが悩みです(笑)

さぁ、後はバスターランチャーを含めた武器の仕上げが残っているのでもう一頑張りです

ガンダム00披露宴豪華芸能人大集合SP

2007-09-29 22:40:30 | ガンダム・模型情報
本日なんと3回目の更新です!

ついに来週から放映が開始される『機動戦士ガンダム00』ですが、その放送を記念した番組『ガンダム00披露宴豪華芸能人大集合SP』が本日放送されました。

内容は的には監督を始めとする製作陣やキャストなどが登場するわけでもなく、おなじみのガンダム芸人、土田とか若井おさむとか千原兄(敬称入れにくいので略)等がおしゃべりしているのが大半であまり見るところはなかったですが(笑)、こういう番組を見ると、あぁついに始まるんだなという実感が沸いてきます。
余談ですが、番組を見ていてちょうど『重戦機エルガイム』の開始の際にも同じような特別番組があったのを思い出しました。

そちらの方には富野監督や当時まだ無名の新人デザイナーだった永野護さんも出演していて、永野さんはどこぞの子供番組のお姉さん(古っ)のようにクリアボードにホワイトマーカーでエルガイムとかの絵を番組中に描いていたような気がします。
今見たらお宝映像なんだろうなぁ……
あ、そのエルガイムの絵は放送中に完成しなかったといったオチだったような(笑)



個人的にはファーストインプレッションを大事にしたくて、00についてはあまり積極的に事前情報を入れないでいましたので、来週の第1話は自然体で観てみたいと思ってます。

何故今また新しい世界観のガンダムが必要なのか、というか何故ファーストから続く宇宙世紀の物語以外に“ガンダム”の冠を掲げなくてはいけないのかは端的に言ってしまえばそこにビッグビジネスがあるからなんでしょうが……それを言っては身も蓋も無いので(笑)
既に“ガンダム”も“仮面ライダー”や“ウルトラマン”のような一つのジャンルなんだと思います。

ウルトラマンはあまり詳しくないのでライダーの方を例に取れば、初代の仮面ライダーを好きな方は最近の『カブト』や『電王』は許せないのかも知れませんが、『カブト』や『電王』そして『クウガ』から続く平成ライダーは、良い意味で初代の仮面ライダーの美味しいエキスだけ抽出して独自の面白い番組を展開しています。

ですので新しい“ガンダム”を見る我々も、あまり“ガンダム”という名前に囚われすぎないで面白いかどうかで見るか見ないかを判断すればいいのではないでしょうか?
とは言え“ガンダム”と付いているだけで自然にハードルが上がってしまうのが困ったところではあるのですが(笑)


個人的に00に一つだけ期待したいのは、是非ファーストガンダムの最終回を超える最終回を見せて欲しいということです。
ファーストを含めどのガンダムにもいい部分とイマイチな部分があると思うのですが、個人的には最終回だけは未だにファーストの大円談を超える作品は無いように感じます。
物語は作り出すよりも纏め上げるとこの方が難しいといいますが、是非とも00にはコレは!というラストを用意して欲しいものです。
って、始まる前からラストの話かよ……


同じ時期というか『ガンダム00』に少し先駆けて、宇宙世紀ガンダムの新作である『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』が小説で展開されていて、先程1、2巻が同時に発売されました。
こちらの方は個人的に大好きなクリエイターである小説家の福井晴敏さん、挿絵とキャラクターデザインに安彦良和さん、メカニックデザインにカトキハジメさんとこれ以上無い夢のドリームチームでの作品というだけあって、正直今のところは00よりこちらに傾いています(笑)

主役MSのユニコーンガンダムのMG化も決定してますし、何と言ってもUC<宇宙世紀>には歴史がありますので、あの人のその後(あの子かな)が軸として描かれるだけでもうヨダレとドーパミンが出まくりです。
今のところアニメ化は未定というか多分されないと思いますが、ガンダムEXPOで紹介されたパイロットフィルムを見る限りは、地上波夕方の王道で00、その他の媒体でユニコーンがアニメ展開されればどんなに嬉しいことか…

MG ザクVer.2.0 ボルジャーノン風味?!

2007-09-27 00:05:14 | ガンダム・模型情報
前回の塗装法紹介にも部分的に登場していたのでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、またザク作ってました。


名作キットMGザクVer.2.0も気が付けば4つ目の製作でしたので、説明書も殆ど見る事無く、ターンAやEVAの塗装乾燥待ちの間に息抜きも兼ねてちょこちょこ作っていました。
製作開始はターンAより早かったんですけどねぇ(汗)



作り始めたきっかけは、MGザクVer.2.0を濃い目の緑色に塗って、でかい目を付ければボルジャーノンに見えるんじゃね?
といった安直な理由でしたが、やはりそう簡単ではないですね(笑)

まぁ、ザクにも見ようによってはボルジャーノンにも見えたらいいな位の感じで製作しました。本格的にボルジャーノンにしようと思ったら、シールドの大型化やスカートのボリュームアップなど結構大掛かりな改造が必要でしょうね。



まぁ、ボルジャーノンといってもザクとまったく違うMSではなくて、たまたま設定画が安彦ザクのようなボンキュッボンのプロポーションに異様に大きなモノアイというバランスで描かれているだけで、実際にはナノマシンにより地中に保存されていたザクという設定ですので、まんまザクでもいいと思いますが、一応モノアイの大型化位はやってみました。

Hアイズの6㎜を薄型のフラットバーニアにはめ込んだ物を使っていますが、そのままでは大きすぎて入らないので、フレーム部のモノアイスリットをかなり削りこんであります。
ギリギリのクリアランスは確保できたので、Ver.2.0特有のモノアイ連動ギミックはそのまま生かしてあります。

また、ザクVer.2.0を特徴付けている各部のディテールは可能な限り埋めてしまいました。ツルツルになったザクを見るとHGUCのザクをそのまま1/100にしたようにも見えますね……



4mmタイプのモノアイも用意してあるので、差し替えれば通常?タイプのフェイスも再現できます。
ボルジャーノンも劇中のシーンによっては、まんまザクに描かれていたのでこんな顔もいいかなって感じです。



キットに付属しているジオン章をボロボロにして、その下にターンAガンダムに付属していたミリシャのエンブレムを貼ってみました。
何千年?も経っているので、ジオン章はもっとボロボロでも良かったんでしょうが、こういう作業は加減がとても難しくて苦手です



背面のランドセルは、バーニア部分をプラ板で塞いでアニメ版ザク風にしました。
ボルジャーノンの設定画もこうなっていますが、宇宙でも活躍していたのはファーストガンダムからの暗黙のお約束ですね。
ただ単にプラ板をテキトーに切って挟んであるだけなので、取り外せば元のJ型ランドセルも再現できます。




以前製作したJ型ザクと並べてみました。
ボルジャーノン風の色味を再現する為に使ったのは、ハイザック用のガンダムカラーです。
これがメーカー品切れになって随分と経つのでどこのショップでも見かけなくて入手には苦労しました。この色は、ファースト以降のザク系MSに色々使える色なので、見つけたらゲットしておくのも良いと思います。
ミリタリー系のグリーンからは、できそうでできない色味なんですよね~

こうやって比べてみると、以前作製したJ型は随分白いなぁ…




我が家のザク大集合です。
ザクVer.2.0はたくさん並べたくて、某安売りネットショップのバーゲンで買い置きしていましたが、これで在庫切れっす。
次はF型やR型を作ってみたいですね。今のところそんな話は聞きませんが……



そもそもコイツと並べたくて作製したんですよね。
対決ではなくて、ザクとガンダムの共闘というシチュエーションが燃えます。


ということで、MGザクVer.2.0ボルジャーノン風味でした。
テクニックのある方は、本格的にボルジャーノンへ改造するのも良いですし、準備稿にあったギャバン用ヘッド(頭に☆のようなキズ跡があるタイプ)にするのも良いかも知れませんね。

彗星的 塗装あれこれ

2007-09-22 20:53:09 | ガンダム・模型情報
エルガイム・マークIIは今のところお見せできる段階に無いので、ちょっと趣旨を変えて自分が普段している塗装について紹介したいと思います。
最近ブログを見ていただいている方にも塗装のことを聞かれることが一番多いですからね。


知り合いでガンプラは無塗装でパチ組みだけはするという方がいるのですが、彼に言わせると何で最初から色が付いている物に塗装するのか良く分からないと言われちゃいます…
まぁ…それを言われては身も蓋もないんですが(汗)

個人的には小学生の頃も水性ホビーカラーを筆塗りで塗装とかしていたので、塗装についてはあまり抵抗がないというか、ガンプラを再開してからも環境さえ許せば塗装してみたいと常々思っていたので今の流れは結構普通のことだったりします。

このブログを最初の方から見てくださっている方はご存知かと思いますが、当初は筆や缶スプレーで塗っていて、エアブラシを使って塗装を始めたのはごく最近だったりしますので、塗装方法についてあれこれ語るのはおこがましいのですが、自分と同じくエアブラシを使ってみたいけどチョット……と思われている方がいれば参考になればと思います。



初公開、これが普段自分が使っているエアブラシです。
ギロロに持たせようとしましたが、重くて持たせられませんでした。そりゃ腱鞘炎にもなるわなぁ……

製品はボークス造形村オリジナルで、ダブルアクションタイプの口径0.3mmという極一般的なものです。
ダブルかシングルかはあまり拘りが無かったのですが、使い始めたのがたまたまダブルだったので今ではこれに慣れてしまっています。
ダブルアクションの特徴は、エアーの噴射と塗料の噴射が別々の操作になっていることで、ブラシ上部にあるボタンを押すことでエアーが出て、更にそのボタンを手前に倒すことで塗料が出る仕組みです。
反対にシングルアクションはボタンを押すことでエアーと塗料が同時に出る仕組みで、どちらが良いとは一概には言えませんが、広い面を均一に塗るにはシングルアクション、細かい塗装をするにはダブルアクションといった具合でしょうか。

このエアブラシにエアーを供給するのにはエアー缶かコンプレッサーが必要なのですが、エアー缶はランニングコストが高く付くので本格的に塗装を始めようと思ったらコンプレッサーは必須です。
熱帯魚の水槽に空気を送り込むアレを想像してもらえらばコンプレッサーの仕組みはおおよそ想像できると思います。
自分は、GSIクレオスのL5タイプを使っていて、ガンプラを塗装する位には十分なエアー供給量ですし、何と言っても騒音や振動が少なめなのが良いです。
マンション等の集合住宅に住んでいる身としてはこれが結構重要なのです(汗)

もう一つ装備として重要なのが塗装ブースと呼ばれているエアブラシ用の換気扇のようなものです。
無くてはいけないというわけではないですが、窓を開けて塗装しても部屋にはミストが舞いますし、塗装中の模型にもホコリが付きやすくもなりますので、塗装ブースはあればとても重宝します。
自分もベランダで塗装していた時は、暑さや寒さで随分と苦労しました。

但し、この塗装ブースはけっこう場所も取りますし、これを設置できるかどうかは各家庭の状況にもよると思いますので、この辺りがエアブラシ塗装ができる環境かどうかの分かれ目というところでしょうか。
まぁ、エアブラシが無くても塗装はできますし、冒頭の通り最近のガンプラには最初からある程度パーツで色分けされていますので何がなんでもと思わないほうが良いと思います。



かなり前に作製したもので、このブログで紹介したかどうかも忘れちゃいましたが、左のボールVer.kaは無塗装でつや消しクリアーを噴いただけの物、そして右側のジム改の成型色は水色と朱色のいわゆるジム色なのですが、それではボールとのマッチングがイマイチなので、センチネル版のカトキジムをイメージしたカラーで塗装してあります。

冒頭の同僚の問いに対する答えの一つは、このようにイメージするオリジナルカラーが再現できるということです。
そして、このジムは缶スプレーのサーフェイサーをそのままメインのグレーとして使用していて、胸の部分はガンダムカラースプレーのシャア用ピンクを使っています。缶スプレーは広い面を均一に塗装するのには向いていますが、調色ができないのでこのように近い色を探して塗るといったチョイスが必要になります。
当然ながらお店では試し塗りとかはできませんので、買って帰っていざ噴いてみると想像と全然違う色だったなんてこともしばしばありました。



ちなみに背面のバックパックはB-CLUB製の高機動バックパックを使ってカトキジムに近づけています。
缶スプレーで塗装して、パーツのエッジ部分をウエザリングマスターというツールで少し汚しただけでパーツそのままの色の完成品とは随分と違って見えます。




たぶんこれが初公開の彗星が始めてエアブラシで塗装した完成品です。
大好きなMGキュベレイを使って、エアブラシの使い方やグラデーション塗装を練習するために色々と試してあるのですが、今見るとあまり無塗装の完成品と大差ないような気がします…



白い部分は、濃い紫からほとんど白といえる極薄の紫への3段階のグラデーション。他の部分も濃薄2段階のグラデーションと、今よりも随分と手間隙掛けて塗っているのですが、その効果は写真ではあまり確認できませんねぇ…
それでも、今でもよく使う手段のメタリックや蛍光カラーをこの頃から既に多用してますね。




それでは最後に工程の説明をします。
以前にも書きましたが、パーツ表面のヒケやゲート跡を耐水ペーパーで処理した後、細かいペーパー傷を消して滑らかな表面にする為にサーフェイサーを掛けます。自分の場合は缶スプレータイプの1000番か物によっては1200番を使っています。

更にパーツの表面を黒(に近いグレー)で一旦真っ黒にします。
これは、尊敬するプロモデラーであるMAX渡辺さんが紹介しているMAX塗りの工程に準じています。
折角の成型色を黒くするのは気が引けますが、この黒に塗ることでその後の表情付けに役立ちます。
また、パーツの裏面にこの黒を残すことにより情報量が増えますし、無塗装の完成品との差別化も図れます。

ガンプラで使用されているプラスチックは、以前の物と比べると随分と光に透けにくくなりましたが、それでもやはり無塗装の場合は光を通してしまい、それがおもちゃぽさというか、プラモデル感を助長しています。
サーフェイサー及び下地の黒塗装をすることで、光の透過は殆どなくなりプラスチックにはない重厚感が生まれることになります。



塗料の濃度を3倍~5倍程度に薄めて、コンプレッサーのエア圧を極低圧にセットします。この為にコンプレッサーにはレギュレーターという減圧弁があると便利です。
塗料は一般的にラッカー塗料といわれる有機溶剤を含んだ物をメインに使用しているので、換気は念入りに行います。
エアブラシ塗装にはこのラッカー塗料が一番適していると思います。(健康を害する可能性があるので推奨はしませんが)
希釈するシンナーは、ガイアカラーのモデレイトという溶剤を使用しています。
リダーターという感想を遅くする成分が含まれていて、更にシンナー特有の臭いを緩和してあるタイプなので、自分はもっぱらこれを愛用しています。(臭いを緩和するだけで有害な成分はそのままなので換気は必須です)

元祖MAX塗りでは、更に薄く希釈した塗料を何度も繰り返し噴きつけて発色させますが、元祖MAX塗りのように手間隙を掛けるには時間もテクニックもないので、自分の場合はこの段階までほぼ一発で発色させてます。
最近の塗料は下地の隠蔽力が高いので、黒下地の上からでも結構発色してくれます。

塗装する際は、雑巾掛けのように端から四角く塗るのではなくて、真ん中から円をだんだん大きくしていくように塗っていきます。
パーツのエッジに下地の黒を残すように立体感をイメージしながら、塗るというよりは描くイメージですかね。



最後にパーツからブラシを離し気味に全体的に塗装します。
前段階でのメリハリをどこまで残すのかは自分のフィーリングなので一概には説明できませんが、あまり派手にエッジに黒を残さない方が今風に仕上がると思います。
パーツの立体感がほんの僅かに強調される位がベストだと思いますが、写真で見せるには前段階の派手にメリハリを付けた状態の方が分かりやすいかも知れませんね。



シールドのような一体物は割りと簡単ですが、本体のようないくつかのパーツが組み合わさった物については、1パーツ毎に塗装していては、いざ組み合わせた時の色味の違いや濃淡を均一にすることは非常に難しいので、自分は脚部なら脚部でフレームに組み込んだ状態で塗装します。

こうすれば、組み合わせた時に色味がバラバラなんてことは起こらないので、元祖MAX塗りの手法より初心者には向いていると思います。
関節部分にはみ出しても気にせずに、ここでも塗るというよりは描くイメージを大切にしてベタ塗りにならないように意識してブラシを運びます。



最後に、最近のガンプラというかマスターグレードの特徴を生かして塗装済みの装甲を外したフレームを塗ります。
フレームには殆どグレー系の色を使用するのですが、グレーはもっとも隠蔽力が高い色なので先程はみ出した色も覆い隠してくれます。

但し、最近のマスターグレードに採用されているABS樹脂製のパーツは、ラッカーシンナーで割れる可能性が示唆されているので、フレームを塗装する場合は自己判断でお願いします。
自分は、なるべくフレームにテンションが掛からないようにスナップフィットのダボは殆ど短くカットして接着材を使用して組み立てています。

ここで注意するのは、腕や脚などの外した装甲パーツは必ず左右分けて置いておかないと、組み立てた時に色味が合わなくなりますよ。


うまく説明できたか不安ですが、彗星は普段こんな感じで塗装を行っています。
若干、邪道な部分もありますが、参考にできる部分があれば取り入れてもらればと思います。


ここまで塗装について書いてきてなんなのですが、自分はプラ板工作やパテなどを使用した改造は苦手というかできないので、オリジナリティを発揮することができる唯一の手段が塗装というだけで、このブログにもコメントを寄せていただいているサスロさんや、かめっチさんのように塗装しなくてもマーカーやモデリングアイテムを巧みに使いオリジナリティを発揮している方々もいらっしゃるので、ガンプラをカッコよく仕上げるのに必ず塗装が必要と言うつもりは全くありません。

何といっても、塗装をするにはそれなりに失う物も多いですからね(部屋の景観とか…)

いまさらですが……R3 L-GAIM Mark-II その6

2007-09-19 00:41:29 | ガンダム・模型情報
“ファティマ”
エルガイム本編においては一切語られることのなかったヘビーメタルをコントロールする為のアンドロイドのような存在です。

このファティマがマークIIの設定画の中に描かれると、瞬く間に本編よりも永野さんが設定画の隅に書き込む内容や、インタビューで語るサイドストーリーこそがエルガイムの本質だと、ファンは永野さんの発言に一喜一憂していたと記憶しています。

番組の初期段階では準備されてはいたものの、表向きには総監督である富野監督が自分には扱いきれないとの判断で削除された設定でしたが、永野さんの中では捨て切れない設定だったと思われ、アニメ誌やムック本で描くイラストには何度もその存在をほのめかす描写がありました。

放送当時中学生だった自分は、そんな永野さんの発信する情報を貪るように読み集めていて、後の趣味志向に多大な影響を受けたのでした。


現在は残念ながら休載中であるファイブスター物語の中で描かれるファティマは、騎士(ヘッドライナー)のパートナーとして、専用のコクピットに乗り込み騎体の制御を行いますが、エルガイムでのファティマの位置づけは、永きに渡るポセイダルの独裁政権によって、人々の知識や技術はコントロールされて、誰もヘビーメタルの頭部にファティマのような存在が眠っていることを知らない時代といった感じでしょうか。



ター○ネイター?
ウチのカメラではこれ以上接写することができませんが、キットでは設定に合わせて内部構造が再現されていて、おでこにファティマがいるのが分かりますでしょうか?
実際には物凄く小さいですが、バンダイさんの成型技術によりファティマのシルエットが美しく再現されています。

ここに半透明のカバーが被さるのですが、カバー越しにファティマの造形が確認できるように光輝タイプのシルバーで塗装し、よりシルエットが際立つように黒でスミイレを行いました。

このネイキッドヘッドは、ファティマだけではなく、設定画に描かれているキバやほんの小さなディテールをもモールドしているスグレ物です。
以前紹介した頭部から伸びるパイプは、差し込み式で元に戻せるようにしてあります。




頭部の装甲を付けた状態です。
おでこのオレンジ色の部分(上から2番目)に薄っすらとファティマのシルエットが浮かんでいるのが確認できるでしょうか??

キットには、より明確にシルエットを浮かび上がらせる手段として、メッキシールにファティマのシルエットをプリントしたデカールが付属していますが、個人的には立体感のあるこの表現の方が気に入っています
デカールには、最終回でポセイダルの操るオージと対戦した時に浮かび上がった蝶々のようなシルエットも用意されているのでお好みでどうぞ。




昭和60年!に発売された角川書店のエルガイム本『重戦機エルガイムII』の裏表紙に描かれたイラストにもファティマのシルエットが描かれています。

ちなみにイラストには、B.TEMPLE №3 ♯3007 L-GAIM-MKIIとFATIMA[TEITA]FATISとキャプションが付いている通り、このマークIIの頭部は劇中には登場しなかったブラッド・テンプルの3番機の頭部であり、搭載されているファイティマは[ティータ]という個体という裏設定です。
このティータというファティマは、この本の裏表紙にも描かれていて、今でも尚、永野さんにとって大事な娘の一人としてファイブスター物語でも重要な位置を占めています。


余談ですが、富野監督がファティマを扱わなかった真の理由として、監督自身が人間(っぽい物)と機械の融合というテーマを生理的に嫌悪しているからだと後に語っておられます。同じ理由で、エヴァンゲリオンについても全否定でしたね(笑)

ファイブスターが始まった当初も、ファティマが与えるイメージにある種危険なフェティシズムがあるとのことで編集部に怒鳴り込んだというエピソードもありました。

ある意味正解なのかも知れませんが、富野監督が中途半端に扱わなかったことにより、ファイブスター物語が生まれたことにもなるので監督の英断ということになるのでしょうか。監督から永野さんに「エルガイム(の世界観)はお前にやる」とバトンタッチされて今に至るわけですからねぇ……

いまさらですが……R3 L-GAIM Mark-II その5

2007-09-17 23:27:45 | ガンダム・模型情報
宣言通り?今日はバスターランチャーです。

アニメメカの携帯武器に革命をもたらした……というのは言い過ぎかも知れませんが、やはり機体の身長をも越える武器(設定上では31.7m)というのはこのバスターランチャーが初めてではないでしょうか??

実は初出はエルガイム・マークIIではなく、劇中ではギャブレット・ギャブレーが操るA級HMアシュラ・テンプルが使ったのが最初だと記憶しています。
但し、そのデザインは永野氏曰く初期稿の物。

設定画としてはA級HMバッシュと共に描かれたのが最初だと思いますが、そのデザインが上記のアシュラ・テンプルが使ったのと同じ初期デザインの物で、後にバッシュがキット化された時に付属していたのが、エルガイム・マークIIのバスターランチャーと同じだったものですから、あれは間違いだ!いや設定画に描かれているのが初期稿だと結構話題になりましたね。

マークIIが使うことになるバスターランチャーは、ジャムってバッシュが捨てていった1本をキャオが回収した物です。この演出からも、バスターランチャーがとても扱いづらい武器に描かれていました。

上記の騒動を更にややこしくしたのは、この時に登場する2機のバッシュがそれぞれ初期稿バージョンと決定稿バージョンを装備していたこと。
バッシュがもしも(というか是非)1/100でキット化される際には、両方付けてくれるといいですね~(ただいま妄想中


キットの物は、旧キットのようにゴツ過ぎることなく、長さも十分でとても素晴らしい物ですが、こういった長物の武器の例に漏れる事無く、分割は男らしく真ん中からモナカ割りで、更に合わせ目の段差が凄いことになっているのでヤスリ掛けはペーパーなどではとても歯が立たず、金属ヤスリでゴリゴリ削りたおしました





とても魅力的な武器だったバスターランチャーですが、劇中では十分に描かれていたとは言いづらく、セレクターを使用する描写も無ければ、カートリッジを挿入してその破片が後方に爆煙と共にブっ飛んでいくという設定に描かれている描写もなかったと思います。
これは、バスターランチャーだけではなく全てにおいて、永野氏の膨大な設定を演出家が消化し切れていなかったのではないでしょうか。
作画のクオリティも著しく低い回が多かったり、エルガイム自体ちょっと早すぎる名作といった作品ですね。
今では逆にメカを描けるアニメーターさんが極端に少なくなっているので、殆どCGになっちゃうんでしょうけど




バスターランチャーとは対照的に、これって1/144じゃないの??
って位にこじんまりとしたパワーランチャーです。
設定的にはこの位の大きさが正しいのですが、いかんせん旧キットの印象が強すぎで……

設定では両腕とバインダーに3本×2で計8門まで装備できるそうですが、キットには1本しか付属しません。まぁ、劇中でも複数装備する描写はなかったしね……
一度、フル装備のマークIIというのも見てみたいですが、さすがに7本分も部品注文するのも大人げないので我慢、我慢




シールドではなくバインダー(笑)
キットには左右に装備できるように2つ付属しています。太っ腹~

このキットのバインダーはちょっとオリジナルなアレンジが施してあって、格子上のモールドの上にクリアパーツを被せることによってソーラーパネルに見えるというもの。
マークIIの設定にバインダーがソーラーパネルを兼ねると明言されているのは見たこと無い気がしますが、広義でのバインダーの説明の中にはソーラーパネルを兼ねる物もあると書かれているので、あながち間違いとかバンダイオリジナルといった訳でもなさそうです。
というか、このバインダーの形状からこれをソーラーパネルに見立ててしまうセンスに脱帽です。グッジョブ

せっかくバンダイからこのような素晴らしい提案があった訳ですから、塗装の際には自分なりのアンサーを出したいと思ってます。

またこのバインダーは武器庫も兼ねているので、スペアとして内蔵される武器はSマイン(手投げ弾)×4、セイバー(ライトセイバーやビームサーベルみたいな光剣)×16本!、バスターランチャーのカートリッジ×20個!!を内蔵できるようになっています。
劇中ではスペアを使用している描写はなかったように思いますが、ダバ達反乱軍の一行としては、より多くの武器を携帯できるメリットは大きいんでしょうね。


もう一つのバインダーと小物を除いて、これで殆どのパーツを組み終わりました。
実際には今組んでいるのは仮組み作業なので、この状態でバランスを見たり、関節の保持力を検証したりしながら塗装作業に入ります。

このキット、細かい部分を気にし過ぎていて、何か違ぅ~と手を付けていませんでしたが、いざ形にしてみるととても良いキットで、このクオリティのものがスクラッチやガレージキットではなく、バンダイのインジェクションキットとして手に入れられるという幸せを半年遅れでかみ締めています



P.S
主人公ダバ・マイロード役の平松さんは、エルガイム以降あまりアニメの仕事はやってなかったようですが、最近では現在放送中の人気アニメ『らき☆すた』で、主人公の泉こなた(CVは平野綾ちゃん)のお父さん役で出演中だったりします。
娘にギャルゲーやエ○ゲーを薦めてしまう困った父親役ですが(笑)

またミラウー・キャオ役の大塚さんは、その後も人気アニメに数多く登場していますが、現在は仮面ライダー電王のデネブ役でいい味出してますよね~

いまさらですが……R3 L-GAIM Mark-II その4

2007-09-16 23:33:24 | ガンダム・模型情報
ステルスガオー?いやSR-71ブラックバード??
いやいや(汗)エルガイム・マークIIの背負い物、ランドブースターです。

エルガイム(マークI)の背負い物は“ライト”という固有名称がありましたが、マークIIの物は殆ど標準装備のためか固有名称はないようです。

TOP写真のように単独で見ると、まるでステルス戦闘機のようなシルエットです。当時はステルス戦闘機なんて世の中に登場してなかったですけどね(笑)


エルガイムの世界ではフロッサーシステムという電気放電式の推進器が設定されていて、そのフロッサーを搭載したヘビーメタルは空中での行動も可能な訳ですが、このマークIIのランドブースターについては、永野さんのディテールアップ稿によると両肩上にある赤い部分はF-14と同じ可変ランプと設定されていて、更にジェットインテークとの書き込みもあるので、フロッサーシステムを補助する為のジェットエンジンを搭載した推進器であろうと想像できます。

ヘビーメタルは太陽光を取り入れて動力とする半永久機関のイメージが強かったので、ジェットエンジンを搭載しているのがけっこう意外でした。
まぁペンタゴナ・ワールドにあるジェットエンジンが、現在のジェット燃料を使用するタイプのエンジンと同じかどうかは分かりませんが……




本体に装着した場合のバランスはこんな感じです。
大きすぎず、小さすぎずの絶妙なバランスではないでしょうか?
初めて見た時は、マークIIの凶悪なフェイスイメージと重なって、悪魔のマントのようなオドロオドロしいイメージがありましたが、このマークII以降、このような黒い背負い物をしたロボットが数多く登場したした為か、今見るとそれ程ダークなイメージはないですね。




ペーパー跡で細かいキズだらけですいません(汗)
このように、色分けはほぼ完璧にパーツ分けされているので、無塗装派の方はもちろん、塗装する場合もマスキングの手間が掛からなくて助かります。
但し、主要パーツはタイヤキ式の上下張り合わせの上、段差が大きいので合わせ目消しは相当の労力を要します……
主翼?部分の大型のパーツには接続ピンが数多く存在するので、当然のようにヒケも多く、ランドブースターの表面処理でエナジーを使い果たしました


ロボットアニメに数多くの新風を巻き起こしたエルガイム・マークIIですが、飛行形態に変形する後半の主役機という位置づけは、前番組であるダンバインに登場するビルバインと同じコンセプトです。
それでも尚、マークIIがエポックメイキングな存在として記憶されている理由は、やはりアレの存在が大きいのではないでしょうか……

はたして明日までにお見せできる状態になるかどうか……