そこで、中商春夏連覇

　あれは今から43年前のことでした。
小生は2年生。ですから断片的に覚えているだけですが、其の記憶の切れ端を見ていきませう。
　そのころ大阪ではPL学園が頭角を現し始めていました。
中京商業は昭和41年の選抜でそのPL学園といきなり対戦し、これを難なくしりぞけます。
　2回戦は覚えていませんが、準々決勝で米子東と対戦して11-2で勝った試合では、TV画面に続続と中京商業の選手がホームインするシーンが記憶にあります。
　同じ準々決勝で決勝で対戦することになる土佐が1-0で平安に勝った試合も記憶にあります。最終回、平安の最後の打者が内野フライでアウトになって土佐の勝利が決まった瞬間の球場の大歓声、土佐の白いユニフォームが小躍りしていました。
　準決勝は忘れもしません中京商業VS宇部商業の白熱したシーソーゲームの大激闘。なんだか延々と試合をやっていたやうな記憶があります。　　
　因縁は続くものですね。このときの選手だった中京商業西脇選手と宇部商業玉国選手が、それぞれ監督になって甲子園で激突したのが昭和63年の選抜で、このときは1-0で中京リード、しかも完全試合まであと１イニングという流れだったのですが、よもやの9回逆転本塁打で中京が沈没したのでした。
いずれも劇的な試合でした。
　決勝戦は高知の土佐と対戦。中京商業加藤、土佐上岡の対戦は1-0で中京商業が勝ちました。土佐の上岡はアンダースローの好投手で、後に慶応大に進んだかと思います。
　夏は初戦を2-0で秋田に完勝。「中京商業に安定感」と朝日新聞に書かれていたと思います。しかしここからがタフな試合の連続で、岡山東商業は田中という左腕投手に苦しめられ（5-4）、準々決勝では桐生に4-2、準決勝は報徳学園に2-1で辛勝し決勝の相手は松山商業。
　雨で一日順延しての決勝戦は松山商業が先制しますが中京商業が逆転して3-1で逃げ切り、念願の春夏連覇を達成しました。
　メンバーをはっきり覚えていませんが、投手加藤、捕手矢沢、一塁手・・・、二塁手光岡？、三塁手柴田、遊撃手平林、左翼手片野、中堅手西脇、右翼手伊熊だったかと・・。一塁はだれだったっけかなぁ・・。
　決勝戦では西脇が激走してあわや抜けるかという飛球を好捕。また、柴田は縁起を担いでユニフォームを洗濯しないまま、ひげもそらないままだったかと記憶しています。
　こうしてみると４３年前のことでもけっこうよみがえってくるものですね。それほど小生の中では中京商業が鮮烈に印象づけられていると言うことでせう。
　翌年は校名が中京商業→中京と校名が変わって夏連覇をめざしましたが、無念なるかな、準決勝で優勝した習志野に２-３で惜敗したのです。この試合は土壇場で機動力をつかって追い上げたと記憶していますが、序盤中盤はその得意の機動力を習志野の好投手石井の絶妙な牽制球で封じられてしまったのですね。
　
　そんなわけで、小生、昭和４１年以来、中京商業→中京→中京大中京のファンを実は密かに、ながぁぁくやっているのであります。