『Welcomeのぶ・ろ・ぐ』A recluse in Manila

隠遁オヤジは今日もまた桜散る散る日本と陽はまた昇るマニラにて世の無常を嘆きつつ、後は野となれ山となれ。

定期検診 「爆弾」抱えて歩む日々

2014年06月20日 | 閑話休題(世相、健康、独白等)
「定期検診」でした。
「定期検診」といっても、小生は内臓が悪いわけではありません。
ひとえに脳と眼です。

脳はどうしようもありません。もしかしたら「プラグ イン」されてないかも。(笑)
派生的にいえば脳の一部といわれている眼は、小生の場合、もともと網膜が弱く(眼の病気というのは感染症によるものは別としまして、突き詰めていきますと遺伝によるものが大きいそうです)、25年前には失明の危機に陥り、手術をしました。
機能が悪いところに手術をしましたので、健常者よりはるかに悪い状態で、それでも眼科的には「手術は成功」し、時々眼科医に診てもらいながら、現状維持につとめてきました。以来、日常生活は片方の眼が中心です。
その後、2011年には(あの大震災・津波の年ですから忘れません)、急激な視力低下を招き(原因は不明)、二つの大学病院をはしごして精密検査しまくり、可能性を消していった結果、結局手術になったのでした。
考えてみれば自分の手術部位は、これまですべて首から上です。

で、話を戻して「定期検診」ですが、このところ、弱い方の眼の見え方が(ただでさえ悪いなかで)、なんとなく見えにくいような気がしていたのです。
この、何となく変な感じというのは、けっこう大事ですね。
検診の結果、「ふうむ、これはちょっと気になりますね」と医師が宣うではありませんか。
医師は、25年前に大学病院で小生の眼の手術で執刀してくださった先生で信頼できますので、独立されてからもお世話になっています。

超音波写真や眼底写真を見ながら説明を聞くのですが、やはり、手術した方の眼に異変が。
弱い網膜と脈絡膜に「萎縮」が始まっているようです。
写真を見た瞬間、素人でも違いが分かるほどです。普通は網膜写真はオレンジ色なのですが、小生の片方は変色部分が多いです。(まるでどこかの惑星みたいな感じです。)
それが病変部位なのですが、説明を受け、なるほどと思うしだい。
しかしながら、どうしようにも手はありません。進行性のものかどうか、たぶん進行性ではないということですが、とりあえず、期間を短縮して3ヶ月単位で推移を診ていただくことに相成りました。
悲観的になるのは何ですが、ゆっくり光を失うのなら、まだ片方ありますから、それでいくしかありません。
それで、20年くらいもってくれれば御の字です。

このように、眼に一種の「爆弾」を抱えている状況です。
万が一、マニラで網膜関係や緑内障、黄斑部変性などになった場合、とても現地で眼科医にかかるわけにはいきません。
理由は簡単です。医療レベルが格段に違うからです。(仮に医療レベルが高いといっても手術代や入院費用が実費ですから、とんでもない負担になります。)
いくら海外(米国)で研修を積んだと言っても、臨床経験、手術経験、先端医療の導入経験などは、日本との比較さえ無理でしょう。
現状、他は知りませんが、少なくとも眼科分野においては、米国、日本、ドイツに勝る国は今のところはないと聞いています(英仏もいいことはいいのですが日米独が上だそうです)。
この先、フィリピンの医療が日本に追いつくことはないと考えますし、万が一、仮にそういうことがあれば、その時には小生はこの世にはいないでしょう。

健康なうちはフィリピンにいるのもいいでしょうが、病気のことを考えると、日本に頼らざるを得ません。この先健康でピンピンするよりも、病気とつきあいながらという生活の確率の方が高いわけです。
「この先フィリピンに比重を移すことは、わたしたちにとっては賢明な選択にはならないね」と相方とも話していたところです。

ガンは、自分と向き合う、あるいは家族と向き合う時間のある疾患といわれていますが、心臓は一歩間違うとそのままお別れ(これはこれで本人は苦痛も少なくていいように思います)することになります。
いっぽう、脳疾患は、一発でお別れになる場合もありますが、状況によっては、不自由な状態でひじょうに厳しい闘病生活を送ることも多々あります。
そうなりますと、海外にいると、なかなか厳しいかなと思うのです。
ちなみに、脳卒中で手術をすると、多分マニラでも米国でもカナダでも、日本円にすれば1,000万円は飛ぶと思います。
カナダは入院すると一日30万円くらいかかると聞いています。
「げーっ!そりゃたまらん!じゃあ、出ます」と言っても、チューブで繋がれた状態になれば、すぐには出られません。
「30万円x10日で300万円か、、、」
「はい、お支払いはキャッシュでお願いしまーす」
考えるだけでぞっとします。

この先、いろいろな面で日本も大変な状況になるでしょう。
しかし、結局、我々が頼るのは、自分の努力はもちろんですが、いざ医療となった場合は日本ですね。
もっとも、健康保険制度の行く末は風前の灯ですが、それでも治療行為においては日本の方が信頼度が高いですから、結局日本の医学に頼ると思います。
その頃は年金ももらえず、事実上の実費負担と同じ状況になっているかもしれませんが。

このところ、病気にかかる人が自分の回りで増えております。親の介護に直面している人もけっこういます(話を聞きますと深刻です)。
私たちの世代から少し上の世代の人たちは、ちょうど介護経験現在進行形の人が多いです。
加えて、自分の「検診」でも、不安を抱えることになりましたので、いろいろ考えさせられます。

旅先のヘルスケア


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