『Welcomeのぶ・ろ・ぐ』A recluse in Manila

隠遁オヤジは今日もまた桜散る散る日本と陽はまた昇るマニラにて世の無常を嘆きつつ、後は野となれ山となれ。

中京怒濤の大逆転で準決勝へ!

2006年10月29日 | 趣味(高校野球観戦)
 『徒然草』の百九段でしたか、「高名の木登りといひしをのこ・・」というくだりがあります。もう安心だと思ったときこそ失敗するという教訓として今日でも語り継がれています。教科書にも載っているのかな?なぜこんな話を書いたのかといいますと、きょうの中京大中京を見ていてふと『徒然草』を思い出したからです。

岐阜中京000000124 7
愛知中京420000000 6

 序盤1,2回に7安打を集中した中京大中京が6点をあげて早くも主導権を握ります。大方の人は「この試合はコールドになるな」と思ったことでしょう。
昨日は球場で大藤監督以下中京大中京の選手達は全員がノートをつけていましたから、夜のうちに中京小亦対策を念入りに練ったことでしょう。その甲斐あってきょうは一気に攻略しました。ここまでは理想的でした。
が・・・3回から中京が川口投手に交代したとき、中京大中京側としては「練習試合でも打ち崩しているから打てる打てる、この試合はもらった」と高をくくっていたのではないか・・・と推察します。
この試合の大きなポイントは、早々と炎上した小亦投手を3回からリリーフした川口投手が抜群の投球内容を見せたことにあるといっても過言ではないでしょう。(被安打2、四死球は2だったと思います。)交代したばかりの3回に簡単に3人で攻撃が終わったところから実は中京大中京の楽勝シナリオが狂っていた、そんな気がします。
 踏ん張る中京川口、守りきる中京守備陣、そんな中で打撃だけが相変わらず凡打を重ねていましたが、ようやく7回に1点返し、これで流れが中京に傾き始めました。
甲子園に行きたいという気持ちは中京大中京にもあるでしょう。それと同様に、中京にも何が何でもこのメンバーで甲子園に行きたいという強い執念があります。ですから簡単に負けるわけにはいかないのです。8回には角谷君の適時長打が出て2点返し3-6に。駅伝にたとえていいますと、それまで先を行く走者の姿を全く捉えることができなかったのが、やがて見え始め、見る見る近づき200mほど先にはっきりと見えるようになったという状態でしょうか。こうなると試合の行方は追っかける方に分があります。
 9回無死1,2塁で栗木君が適時打し、なおも1,3塁。この回は価値ある走塁が2つありました。そのひとつがこの栗木君。川口君が三振に倒れたときに2塁に盗塁しました。これで2,3塁になって先頭打者の小嶋真太郎君が同点適時打を放ちました。そして3塁まで進んだ小嶋君が、捕手が捕球しそこねてボールがコロコロと転がるその瞬間に迷うことなく本塁に突入して決勝点をもぎ取りました。この走塁が2つ目の価値ある走塁です。
 きょうは全員総力を挙げて勝ち取った勝利です。
これまで中京といえば先行逃げ切り型でしたし、追いつかれると弱いというのが特徴でした。しかしきょうは愛知1位、しかも優勝候補ナンバー1の中京大中京を相手に大逆転劇を演じたわけですから、大いに自信を持っていいと思います。

 中京は準決勝で海星と対戦します。
「高名の木登り」の教訓をいかすならば、「優勝候補に勝ったからといってもう安心などということは一つもない」ということです。海星はかなり強いです。中京は一度負けたと思って開き直って思い切りやってください。
がんばれ!中京高校!


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4 コメント

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ご苦労様です (中京ファンA)
2006-10-29 23:23:20
力作ですね(笑)。 読んでてとても気持ち良いです。

栗木君って勝負強いし すごく良い選手ですよね。 春からずっと応援しています。どうして スタメンで使われないのかな?

それにしても、川口くんの急成長には本当に驚かされます。地区大会や中京大中京との練習試合で失点を重ねていた投手が 短期間でこれほどまでに安定した投球を出来るようなるとは・・・、小亦君もうかうかしておれませんね。エースの座を奪われないように 次こそは素晴らしいピッチングを見せてほしいと思います。 小亦 頑張れ!!



名電が負けたことも含めて 中京に流れが来ているような気もしますが、おっしゃるように 決して おごることなく、油断することなく、全力で海星にぶつかっていってもらいたいです。
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成長著し (welcome)
2006-10-30 00:04:17
 中京ファンさんこんばんは。

 そうですね、栗木君は確かに勝負強いですね。怪我をしていましたので尾西君と交替で出場しているようです。怪我の方はきょう本人に聞きましたら「はい、もう大丈夫です。」とのことでした。尾西君も一発がありますからはずせません。

 川口君は4月から抜群に伸びています。とくに9月の県大会で成長し、さらに大坂遠征で伸びたのではないかと思われます。サイドで現在130キロ台後半のスピードが出ますから、ことによれば今後大化けする可能性があります。そして森君も密かに成長進化を遂げているようです。

 海星は強いですよ。今月15日に選手27人が食中毒で倒れるというアクシデントを乗り越えて名電戦に勝利したので、向こうにもかなり勢いがあります。

準決勝は、今日同様厳しい試合になると思っていたほうがいいでしょう。

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粘り強い (春一番)
2006-10-30 01:13:32
このような試合を経験すると、少しくらいのピンチでもへっちゃらになります。しぶとく粘り強いチームになると甲子園も見えてきますね。
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粘りの中京 (welcome)
2006-10-30 17:39:59
春一番さんこんにちは。

そうですね、こういう試合を経験すると、先取点を取られても自分たちの力を信じて落ち着いて試合が出来るとようになると思います。昨日の経験はいろいろな意味で中京にとっては収穫のあった千金の試合でした。

このチームは、簡単には勝たせてくれない「粘りの中京」を看板にして甲子園を目指して欲しいです。

準決勝からは粘りがないと勝ち上がれません。幸いにも打線も上向きです。投手陣も小亦くんだけではなく川口君、森君も安定してきました。いい傾向です。
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