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そしょくにっき

このはらの粗食な食生活+日々のつぶやき。おかしいことゆってると赤ペンはつっこむよ。

舞台「美しいこと」感想

2010-06-19 | Weblog
管理人の中沢です。木原じゃなくて申し訳ないのですが、ブログに少しお邪魔いたします。
先日、「美しいこと」の舞台を観に行きまして、感動が冷めないうちに少しだけ感想を
書かさせていただきます。
私の勝手な感想なので、読み飛ばしていただければ幸いです。

直前に高崎さんの代役として急遽松岡役となった与那嶺さん、私にはとても想像がつかない過酷な状況の中、イメージどおり、いやそれ以上の松岡が舞台の上にいました。

女装って、一歩間違うと笑いの方向に行ってしまう危うさがありますが、葉子さん、本当に美しかった…。
頭のてっぺんからつま先まで、その立居振舞、女性以上でした。
なんだろう、指先の動き、歩く時のすうっとした綺麗な足の運び方、すごく印象的でした。
喋れない設定なので、寛末とのやりとりが体の動きで表わされていて、こっくりと頷く所や、寛末にキスされそうになって顔をそむける所がもう、可愛くて可愛くて…これは男子にはたまらんわ!!というか普通の男女のラブシーンのように見てしまいました。

舞台上では松岡になったり、葉子になったりしなくてはいけないので、客席に背中を向けて着替える場面を何度が見たのですが、えっと、与那嶺さんの背中が美しかったです。特に肩甲骨が…変態のような感想でスミマセン。

与那嶺さんが、葉子の時は女性らしく、松岡の時は男性としてかっこよく、小説の描写そのままでした。

寛末役の井坂さんは、テレビや写真を拝見する限り、精悍な顔立ちで、とっても男らしい、寛末とは真逆の方ではないかと思われるのですが、これがまたちゃんとおどおどした、
どこか垢抜けない、もっさい寛末になってました。いつも猫背で、座るときは身長が高いのに窮屈そうに体育座りをしていて、そこも寛末がいるよ~!という感じでした。
小説通りの「なぜそれを松岡に言うかな?」と若干イラッとさせられる部分がちゃんと表現されていたので、すごいな、と思いました。

物語は後半、ついに松岡が真実を告白し、寛末に想いを拒絶されてしまいます。
体を繋ごうとしてはみるのですが、舞台の照明が落ちて、松岡が痛い、痛い、自分は葉子じゃない、と叫ぶのが本当に痛そうで悲しそうで、松岡がかわいそうだ、かわいそうだ、と思いながら息の詰まる想いで見ていました。
途中、何度が呼吸するのを忘れてました(笑)
松岡のけなげさや、気持ちを断ち切れない辛さ、松岡が気になり始めた寛末の自分自身にもわからない気持ちの行方、お互いの感情をぶつけあうセリフが胸に響きました。
寛末役の井坂さんは背が高く、細いけれどがっしりしていて、松岡役の与那嶺さんは華奢な感じで、お二人に体格差があったせいか、ラブなシーンは少し見るのがはずかしかったけれど、とっても絵になってました。2人がスーツなのもなんだか良かった(笑)

舞台のラストも切なさの残る終わり方で良かったです。
帰りに出演者の方々が観客を見送って下さるのですが、寛末の役を離れた井坂さんは格好良い好青年でした。
BL、女装というちょっと引いてしまいがちな役を果敢に引き受けてくださってありがとうございます!と、自分の立ち位置はどこなんだよ?と自分に突っ込みを入れつつ、お礼を言いたい気持ちです。

共演者のみなさまも、それぞれにとっても魅力があって、楽しめました。個人的には佐々木さんのノリが好きです(笑)
2時間半って長いかな~、と最初は思っていましたが、始まってみたらあっという間でした。生まれて初めて舞台というものを観ましたが、楽しかった!

BLという特殊な世界観は2次元でこっそり楽しむもので、それが3次元の世界になって生身の人間が演じるとなると、演じる方も観る方も辛いものがあるんじゃないか、と正直思っていましたが、そんなことは全くなかったのが凄かったです。
役者さんの熱が伝わってきました。そして観た後に、もう1回観たい!と思わせてくれる素敵な舞台でした。観に行って本当に良かった!

舞台は日曜日が千秋楽、怒涛の日々を過ごされた関係者の方々、本当にゆっくり休んでほしいです。そして高崎さんの一日も早い回復をお祈り申し上げます。

DVDも発売されるそうなので、興味のある方はぜひ!

なんだかだらだらと纏まらない感想でスミマセン。思いのたけを吐き出してしまったので、
ひとりよがりの感想になってしまったことも重ねてお詫びいたします。

中沢