誕生日だからケーキを食べたいなーと言ったら母親は小さなフルーツケーキを買ってきてくれました。
そしていざ、夕食になった時、母は夕食と同時にケーキも出してきたのです。
「お母さん、ケーキってご飯終わった後だよね」
「一緒に食べるのよ」
「えっ、でも…こういうのって、デザートだよね?」
「後で食べたら、お腹がいっぱいになってておいしくないじゃない」
ええ、確かにそうかもしれませんが、普通はデザートですよ。二度言っても聞かなかったので、こりゃ駄目だと思い夕食と共にケーキは食べられることになりました。そしてテーブルにあるケーキを見た父までが「おい、ケーキはデザートじゃないのか!」と言っているのも何のその、母の夕食の一口目はケーキでした。
おまけに母はケーキを均等ではなくランダムに切り分けたのです。そして「ねえ、そっちのケーキにのっているフルーツ何かしら?」と、自分の皿ではない、まだ手つかずのケーキの上からフルーツをとって食べ始めました。
それをみた父親も、悪い大人をまねする子供のように手つかずのケーキからフルーツだけつまんで食べ出す始末。
「ちょっと、ちょっと待ってよ。そんなことしたら、ケーキがはげ山になるじゃない。自分用に取ったのだけ食べてよ」
慌てて注意したものの、ちゃんと食後に食べようとしていた私に残されていたのは、フルーツの跡形もなく、はげ山にされた誕生日ケーキでした…。くっすん。
…だれか、うちの家族に情緒をください…。