橋下徹、安倍晋三、辻元清美のこと
2017.02.07 小林よしのりオフィシャルwebサイト
昨夜は「橋下羽鳥」の番組終了後、わしの個人ホームページが繋がらなくなった。橋下徹氏は『戦争論』『台湾論』『沖縄論』まで口に出していたから、よほどわしの作品を読んでくれていたのだろう。
もっとフランクに話し合えば分かり合える部分が拡大していくのだろうと思う。
問題は安倍晋三だ。橋下氏は権力への未練があるから安倍晋三と会うのだろうが、安倍も長くはない。安倍には国家ビジョンがない。
トランプの脅しに大慌てで貢物持っていく軽はずみさといい、プーチンに完全に騙されている愚かさといい、弱者のことを一顧だにしない冷徹さがあるのに、外交では「お花畑」の信頼関係で仲良しになれると信じている。
辻元清美との国会論戦で、日ロ交渉の幼稚さを暴露されていたが、実はあの論戦後に、自民党議員からも辻元氏は称賛されていたのだ。
自民党内でも安倍のロシア外交が危ういと思っている議員はいる。当たり前である。
マスコミは安倍のポチになってるから、「権力批判」の使命をもう失っている。
アメリカにもロシアにも「カネ」さえ出せば国を救えると信じている『おぼっちゃまくん』外交は相手国に足元を見られるだけである。
辻元氏は弱者に優しい政治家であるにも関わらず、最近は単なる護憲派の「お花畑」思想を脱して、防衛にも交にも強くなってきている。
実は安倍と対決するときは猛勉強をして、ものすごい緊張感で臨み、対決終了後は激しく消耗して落ち込んでいるのだ。覚悟が安倍ぼっちゃんとは全然違う。
安倍の太鼓持ち議員や、自称保守言論人や、ネトウヨ、提灯ライター、マスコミまで、いずれ分かるときが来るだろう。
安倍のレガシーは何もない。単なる朝敵であり、逆賊に過ぎなかったということを。
辻元清美氏の国会質問は肝が据わっている
辻元清美議員の国会質問をじっくり見た。肝が据わっているというか、大したものだ。日ロ交渉の問題は、共同声明にならず、プレス向け声明にしかならなかったことには、わしも疑問を感じていた。
ロシア国内で発表されたプレス声明には北方4島の名称が入っていないというのも、確かに怪しすぎる。 そして辻元氏が何度も強調していた国後に配置されたミサイルの問題、プーチンが来日する直前に配置された
ミサイルは、安倍首相の喉元に匕首を突き立てたようなものだという辻元氏の見立ては正しい。安倍首相はなめられているのだ!
わしが一番危惧するのは、経済協力で北方4島の住民と日本人が共に働く場合の主権問題だ。「特別なルール」なんか出来るのか?
そして安倍首相は「私の代で平和条約」と言ってるが、「平和条約」が優先されて、「主権の帰属」が置き去りにされたら、そこですべてが終了!
北方領土はロシアに帰属でおしまいだ。
「私の代で平和条約」というのが、非常に気になる。