『透明人間』
【基本情報】
原題:The Invisible Man
製作年:2020年
製作国:アメリカ
⠀ 配給:東宝東和
【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:19/86
⠀ ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 映像:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 音楽:★★★★☆
【あらすじ】
富豪で天才科学者のエイドリアン(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)の
妻セシリア(エリザベス・モス)は、夫のモラハラに耐えられず、
ある晩家をこっそり抜け出すことに成功。
友人宅に身を寄せるセシリアだったが、
ある日から奇妙な体験をするようになり、
「見えない何か」に悩まされることになる。
まわりは誰も取り合ってくれず、ストレスが日に日に増していく中で、
ついにセシリアが持っていた疑惑が確信へと変わる。
【感想】
これまでの『透明人間』とはまったく異なるアプローチで面白かった!
現代風のホラーをベースに、
過去作の中で一番納得しやすい科学技術を用いた“透明化”。
要素としては、『パラノーマル・アクティビティ』と『ターミネーター2』と
『メタルギアソリッド』が入ってるかな。
今作で特徴的なのは、主人公が透明人間本人ではないということと、
その正体がずっとわからないこと。
これまでは、しょっぱなから透明人間が出てきて正体が明確だったり、
実験の失敗や事故により透明化してしまうなど、
透明化に到るプロセスが明示されていたから、
「わからない恐怖」がなくて、サスペンスな色合いが強かった。
しかし、今作においては、透明人間という概念が途中まで存在せず(あくまでも“見えない何か”)、
それが誰なのかも確信がないという「わからない恐怖」がある分、
ホラーとしての性質が強く出ていたと思う。
「わからいことがこんなに怖いなんて」というのは、
この映画を観て改めて感じた。
なお、個人的にはホラーはまったくダメで(笑)
ちょっとでも怖いと顔のどこかに手を置いて、
すぐに目を隠せるようじゃないとダメなぐらいには怖がりなんだけど、
前半は一人で観に来たことを本当に後悔した。。。
「見えない何か」がいつどうやって来るのかがわからないから、
常に画面のどこかに怪しいところがないか探っちゃうんだよね。
特に、カメラが引きになったときとか
「絶対どこか動くだろう!」って疑惑の目しかなかった(笑)
この感覚、まさに『パラノーマル・アクティビティ』。
音楽も怖いし、急にドーン!って来るから、
危うく「ひゃっ!」って声出そうだったよ。
(いや、僕のホラーのハードルが極端に低いだけで、
普通の人はそんなに怖くないのかもしれないけどw)
後半はパニックアクションで、精神病院を舞台に繰り広げられる攻防は、
完全に『ターミネーター2』。
セシリアがサラ・コナーにしか見えなかった。
『メタルギアソリッド』の要素は、、、
映画館で確かめてみてください(笑)
これは映画館で観た方がいい作品だし、
この夏ヒヤッとするにはちょうどいいと思う。
【その他】
ユニバーサルは1920年代から、
ミイラや透明人間などのモンスター映画を作っていて、
そのリブートを最近またやり始めたんだけど、
マーベルらしく「ダーク・ユニバース」という形で、
クロスオーバーさせる予定だった。
しかし、その第一弾となるトム・クルーズの
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』が興行的に振るわなかったことから、
ユニバース化の企画はなくなり、
単体としての作品で作られることになったとか。
でも、個人的には『ザ・マミー』も『透明人間』も面白かったし、
いくらでもやりようはあるから、
ぜひ「ダーク・ユニバース」を復活させて欲しいw