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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

おひとりさまの快適さと誰かといることの大変さを考える『私をくいとめて』

2020年12月26日 17時39分24秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:日活

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:139/205
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
おひとりさまライフがすっかり板についた黒田みつ子(のん)、31歳。
みつ子がひとりで楽しく生きているのには訳がある。
脳内に相談役「A」(中村倫也)がいるのだ。

人間関係や身の振り方に迷ったときは、
もう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれる。
「A」といっしょに平和な日常がずっと続くと思っていた、そんなある日、
みつ子は取引先の年下の営業マン・多田くん(林遣都)に恋をしてしまう。

きっと多田くんと自分は両思いだと信じて、
みつ子は「A」と共に一歩前へ踏み出すことにするが……。

【感想】
まさにあらすじの通りの展開で、
おひとりさまの女性がそれを卒業していく過程を面白おかしく描いた映画。

ただ生きるだけなら、
このままひとりでも何不自由なく暮らせるはずなのに、
突如恋に落ちたがために状況が一変する。

久しぶりの恋心にドギマギしつつも、
何とか多田くんとの距離を縮めたいみつ子なんだけど、
ひとつ問題があるんだよね。

おひとりさまなら絶対共感できるだろうけど、「めんどくささ」(笑)
ひとりは楽よ。
誰かとスケジュール調整する必要もないし、
思いがけず傷つくこともないし、
気を遣うこともないし、すべてが自分の思いのまま。

でも、誰かといっしょにいるには「努力が必要」。
みつ子もそれを痛感しており、いっしょにいる中でも、
相手との距離の取り方がわからず、
「早くここから逃げ出したい!」と泣きわめく始末。

ここはもうトレードオフだよね(笑)
ひとりには究極の楽さはあるけれど、
やることに限界はある。
他人といると自由はある程度なくなるけど、
できることも増えるし、得られる喜びや感動は大きくなる。

どちらがいいというのはないけれど、
みつ子はその究極の選択を迫られることになるのがこの映画の見どころ。

それ以外でも、彼女が日頃溜めている鬱憤が
時として噴出してしまうのも面白い。
仕事での出来事や友達の結婚など、
事あるごとに昔を思い出しては、
「実はあのときこう思ってたんだよね」というのを、
もうひとりの自分「A」と対話していくのは共感できる人も多いだろう。

ただ、途中ちょっと中だるみしちゃうんだよね。
「ひとりでいるか、ふたりを取るか」
という葛藤がもっとあってもいいと思うんだけど、
「おひとりさま」からの脱却を扱っている割にはその葛藤が少ないかなー。

あと、「A」との対話って、演出上、
声は中村倫也が演じているけど、
いわゆる自問自答でしかなく、
実際に声に出ているのが、
まわりにも聞こえる独り言なのか、
それとも心の声をあえて口にしているだけで、
まわりには聞こえないものなのかがわからなかった(なお、原作は未読です)。

個人的には、超絶ナルシストのカーター(若林拓也)をもっと見たかったなー。
ああいう振り切ったキャラ好きだからwww

映画『私をくいとめて』|大ヒット上映中!

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