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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

"好き"より前に出てきてしまう感情に人間らしさを感じる『詩人の恋』

2020年11月22日 15時33分24秒 | 映画


【基本情報】
 原題:시인의 사랑
 英題:The Poet and the Boy
製作年:2017年
製作国:韓国
 配給:エスパース・サロウ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:127/175
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
自然豊かな済州島で生まれ育った詩人のテッキ(ヤン・イクチュン)は、
ここ数年スランプだ。
稼げない彼を支える妻ガンスン(チョン・ヘジン)が妊活を始めたことから、
テッキの人生に波が立ち始める。

乏精子症と診断され、
詩も浮かばず思い悩む彼を救ったのは、
港に開店したドーナツ屋で働く美青年セユン(チョン・ガラム)だった。

もっと彼を知りたい。
30代後半にして初めて芽生えた“守ってあげたい”という感情を隠しながら、
テッキは孤独を抱えるセユンと心を通わせ、
彼の人生は思わぬ方向へと進んでいく。

【感想】
今年多いな、ボーイズラブ。
この作品もおっさんと美少年のボーイズラブ
と言ってしまえばそれまでだけど、
純粋な恋愛映画というよりは、
恋愛よりも先に別の感情が出てきてしまうという、
なかなかに複雑な想いが交錯する内容だった。

テッキは初めての恋愛らしい恋愛の相手が
男だということに戸惑いを隠せず、
しかも最初は美少年がゆえの一目惚れみたいなものだから、
本当に好きなのかどうかってのがわからない状態だったんだよね。

歳も大きく離れているし、
好きというより守ってあげたいという
親心みたいなものも混じっていたんじゃないかと思う。

一方、セユンは父の介護もありお金に困っていたから、
テッキがいろいろ支援してくれることに甘えていた部分がある。
途中から、テッキの気持ちには気づいていたけど、
彼が結婚しているからこそ、一歩踏み出せず、
一定の距離感を保っていた。

ここがこの映画の印象的なところで、
二人が恋愛的なニュアンスで身体的に触れ合うところは
多分なかったんじゃないかなー。
それは、テッキが既婚者だったってのもあるけど、
やっぱり「好き」という感情の中に、
テッキは親心みたいなものが、
セユンは甘えみたいなものがあったからだと感じた。

とはいえ、お互いの気持ちはだんだん大きくなっていくから、
抑えきれない想いが爆発してしまうシーンもあるのだけど、
ロマンチックでドラマチックな二人だけの恋愛というよりも、
ポエム寄りの人間愛に近い印象の映画だったかな。
なので、観る人によっては少し物足りないと感じるかも(僕もそうだけどw)。

ちなみに、冒頭は『朝が来る』と似ていて、
子供を作ろうとしたら、
夫の精子に異常があることが発覚するという始まり。
ただ、同じ流れなのに、
妻のキャラクターやBGMの使い方によって、
ややコメディ感がある。
作り方で印象を180度変えることができるいい例だと思った。

映画『詩人の恋』公式サイト

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