「午前十時の映画祭8」にて。
1967年のアメリカ映画。
タイトルからは想像できないほど、
人間ドラマが秀逸な結婚承諾ドラマだった。
当時はまだ黒人に対する偏見が色濃い時代だったと思うけど、
そんな中で白人ヒロインのジョアンナが
「あたし、この人と結婚するからよろしく!」
つって、両親は驚愕。
「なんで黒人と、、、?」
それは黒人男性のジョンの両親も同じで、
「なんで白人と、、、?」
後半から両家交えての説得劇なのだけど、
父親同士、母親同士、親子など、相手を入れ替えて、
ペアでお互いの考えをぶつけていくシーンが面白い。
男は現実的なマイナス面ばかり目について反対し、
女は感情を大事にして賛成し、
という男女の考えの違いがもろに出ている
主張のぶつかり合いが繰り広げられていた。
自分としては、ジョンの母親からジョアンナの父親へ放った
「男っていつしか情熱を忘れてしまうのよね。
だからそんな冷酷なことが言えるんだわ」
という旨のセリフが刺さった(笑)
結局、その一言が、
ジョアンナの父親の考えを変えることになり、
ハッピーエンドを迎えるのだけど、
同じ子供の幸せを願う中で、
こうも考えに違いが出るものなんだなというのと、
この映画においては、理性よりも感情が勝ったんだなと思った。
まあ、現実的には、気持ちだけでどうにかなる問題でもないとは思うけど(笑)
ちなみにジョアンナの父親役を演じたスペンサー・トレイシーは
本作の撮影終了後、心臓発作で亡くなり、
これが遺作となってしまったそう。。。
その妻役で、現実にも彼のパートナーだったキャサリン・ヘプバーンは、
それがショックでこの映画の完成版は観ていないらしい。
さらに、その2人の娘ジョアンナ役を演じたキャサリン・ホートンは、
キャサリン・ヘプバーンの実の姪というトリビア(笑)