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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

テレビメディアの興亡/辛坊治郎

2006年01月21日 00時09分13秒 | Weblog
『テレビメディアの興亡』(辛坊治郎/集英社新書)。
またテレビに関する本です。
でもこれは今まで読んできたものとは少し違います。
番組の内容やその生い立ちについてはまったく触れていません。
舞台はアメリカ。
そしてデジタル放送に主眼が置かれています。
日本よりも先にデジタル放送を開始したアメリカ。
そこで起こっている問題が日本でも起こるかもしれない。
そういった懸念を念頭において、
今アメリカで起こっている問題を考えながら、
日本でのデジタル放送について言及しています。
いろいろな会社の名前や人名、
また放送技術についての少し専門的な話などが多かったため、
少し読みにくい感じがしました。

それにしてもアメリカはすごいですね。
まず放送業界においてM&Aが盛んに行われています。
しかもその金額がハンパない!
会社によっては兆とかいってます。
またNFLなどの放送権についても書いてあり、
その値段と視聴率の高さに驚かされました。

この本で一番印象に残った点、
それはデジタル放送は
あまり視聴者にとってのメリットはないのではないか
ということです。
確かに画質はよくなるでしょうが、
実は双方向サービスなんてできないそうですし、
僕は今の画質で何も文句はありません。
それなのに2011年には今のテレビはすべて、
ただの箱になってしまうのですから、
無駄もいいところです。
しかも電波帯域の関係で、
チャンネル数も爆発的に増えるわけではないそうです。
仮に増えたとしても、
視聴者を惹きつけるほどのソフトを供給できるかは
甚だ疑問です。

本書にも書かれていますが、
良質のソフトの供給はとても大事なことです。
アメリカではソフト(番組)を作る会社が
ハード(テレビなど)を持つ会社を買収しているそうです。
日本ではありえませんね。
局がふんぞりかえっていますから。
アメリカの番組はほとんどハリウッド製だそうです。
日本もコストのかかる自社制作はやめて、
外部に発注することになるのでしょうか。
筆者曰く、それはハードを持つ側がソフトを作る側を支配するときにだけ、
有効な図式だそうです。
また、かなり前から放送業界の経営者たちは
そういうことを考えてきたそうです。
でもソフトが重視される今の時代、
ソフト作りを放棄したら、局は生き残れません。
でも似たり寄ったりな番組をつくっている今の業界に、
果たして今後視聴者をうならせるソフトを作れるのでしょうか。
僕も人に感動を与えるソフト作りをしたいですが、
いかんせんアイディアも知識も何もないため、
こんな偉そうなことを書いて大変恐縮です。

最近テレビやメディア系の本ばかり読んできて飽きました。
飽きているので、読むのに時間かかるし、
なかなか頭に入ってきません。
今度は違う種類の本を読もうと思います。
やっぱり同じことばかりしていては効率が落ちますね。
いろいろやって刺激を受けないと。

TVメディアの興亡―デジタル革命と多チャンネル時代

集英社

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