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ニムロッド

2019-06-09 11:52:29 | 本・映画・テレビ

ニムロッド
上田岳弘


最近はめっきり下火になってしまったが
一時期世間を騒がせた仮想通貨
(乱高下に私も一喜一憂していた)
その仮想通貨を題材にした小説
私が手に取った理由もそれだ。

芥川賞受賞した作品
それならば、仮想通貨の今後の展望や
知られざる情報が書いてあるのではないか?
(今後の儲け話になるような)
そういった邪な気持ちがあった・・・

しかしだ、
仮想通貨の情報としては真新しいものは全くなく
すでに巷に溢れていることしか書かれていなかった。

世界観はこれでもかというぐらいにドライ。
描かれる人間模様も、表現方法も。
無味乾燥な印象を受けた。

本音のところは語彙力が乏しいようなかんじを受けた・・・

著者はあえてそういった表現に徹したのか?
もとよりそういった文体なのか。
ニムロッド以外の作品を読めば、それは判断できると思うのだが
残念ながら他の作品に手を伸ばしてみようとは読後に思えなかった・・・

作品の中で、1つのキーとなる「駄目な飛行機」という紹介があるのだが
元ネタはネットのNAVERまとめというサイトから引っ張ってきたとのことだ。
実際に検索すると発見できた・・・
コピペかよ・・・と、一気に興ざめした。

これが現代的な小説の書き方なのか・・・、とも考えた。

分厚い書物の中から、小説のネタを拾い上げることと
ネット状からコピペしてくること
同じく情報を取り出す行為として
「どちらが上でどちらが下」
そんなことは言えないのかもしれない。

ネットから得た情報は、書籍から得た情報よりも質的に劣る。
そう考えているのは、私の勝手な思い込みではないのだろうか。
そんなことも考えてしまう。


物語を振り返ってみると
色彩が一切に浮かび上がってこない
ひたすらにグレーな世界が広がっている。
そこまでの世界観に徹することこそが
この作品の魅力なのかもしれないが・・・

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