みんなの僧

24で僧侶になり54で住職になるまで夢や悩みを聞き続けて30年。

本日 うなぎの日

2011-07-21 16:15:38 | 日記
参議院予算委員会が民主党の質疑になったので、遅めな昼飯を食べに外にでる。

腹積もりは、てんやの天丼で予算600円の予定だった。

街をプラると 何処からか鰻を焼く香ばしい匂いが漂ってくる。

日頃に増して。

で、匂いの発信地を発見。看板に「土用の丑・うなぎの日」とある。

器用貧乏の平賀源内さんが発想し、コピーライティングした。

生まれた時代が平賀源内に追いつかず 彼は財を成すことなく非業の死を遂げた。

この日は暑くて 切なくなる日だ。

平賀源内の菩提を弔うために 鰻を食す。

でも、ただ単に食べたいだけだけどね。うなぎを焼く香ばしい匂いには勝てまへんがな。

やっぱり美味いわ うな丼!ちょびっと奮発してうな丼定食945円なり。
タレをたっぷりかけて、蒲焼きの小ささをカバーす。

美味しかった!源内さん!

ご馳走さんでしたっ

参議院予算委員会 中断

2011-07-21 10:45:55 | 日記
国会である。紛糾している。質疑が中断している。
衆議院予算委員会に比べて参議院予算委員会は度々立ち往生する。

理由は、舌鋒鋭く毒気も強烈な自民党 西田昌史議員の存在と その大声が影響している。品位があるとは言い難いが、国民の苛立ちを代弁している怒りのヤジとも取れる。

それと前田武志予算委員長の深層心理に その要因を感じる。

ご本人から伺った訳ではないが、前田予算委員長は菅さんを総理として認めて無いのだろう。予算委員長は中立であるのが当然の立場であるが、やはり人の子 菅ソウリの政治姿勢と資質に 大いに疑問を持っているはずだ。

だから質疑の差配が自然と菅ソウリよりではなく、より中立でよりクールな立場をとっている。それを肌で感じる西田議員は、より居丈高に吼えまくる。

只今質疑は完全に中断している。一刻一秒を争う被災地復旧に当たっては有り得ない事だ。

その全ての要因と責任が菅ソウリであると 国民の総てに近い人々が確信している。
ただ菅とその夫人だけが、立場と権力と栄誉を手放したくないのだ。

小泉首相は国民の支持の上に成り立っていたカリスマだった。だから失政しても国民も自分たちの責任と反省し、来る事態に腹をくくれる。

しかし、国民の意志に反して居座り続ける菅ソウリは全てがカリソメの存在である。北朝鮮やバランスを欠いた極左翼国家にありがちな独裁そのものである。

台風一過はたいがい雲一つない青空になるもんだが、東京中にドンよりとした雲がたれ込め、国会議事堂上には雷雲が集まって来ている。まさに永田町風雲急を告げる。

日本の神様は左翼的な人物と政治が大嫌いだ。

おっ!質疑が再開だ。また



俳優菩薩 原田芳雄遺作 爽快活劇 名作「大鹿村騒動記」

2011-07-21 07:00:35 | 日記

オ モ シ ロ カッ!!
大鹿村騒動記

観せて頂く縁があって昨晩観に行った。銀座の東映。厳密には連れてってもらった。

芸能の原点がそこにはあった。芸能なしには生きられない日本民族の心情が表現されていた。コミカルに描かれた場面、場面はコンセントレーション高く 優れていて かつユーモラスで 心にシュム映画だった。

沁みるのではなく、シュムで行くのだ。心に。

素材に深く浸透した味わいの事を ヤマト言葉で シュムと言う。

この映画に誘ってもらった議員の先生、ご当人は ゆっくりとここ数年、映画をご覧になられて無かったそうな。

大鹿村騒動記の上映が始まって直ぐに、喜劇な映画と理解した。ので、先生がクスッとも笑われない場合 長く辛い時間になるかもと案じたが、全く無用であった。
主演の原田芳雄さんと 掛け合う出演者達の可笑しさったら ありゃしない可笑しさである。で、芸達者。

国会百戦錬磨の先生も ドンドンと その可笑しさに屈託なく笑い、知らぬ間にストーリーに引き込まれているのが横に居て分かった。
台風の湿気のせいで 汗臭いお客さんの匂いが 開演時には私も先生も気になったが あっという間に大鹿村での出来事に没頭して行った。

大人のいい加減さや ふしだら そして呑まれるかのように始まり、終焉を迎える大人の恋。

男女のいとおしい 馬鹿さ加減を描いても 素晴らしかった。

浄土に還られた原田芳雄さんが20年前に出会った長野県・大鹿の村歌舞伎。
村歌舞伎こそ 大衆芸能の原点と見抜いた原田芳雄さんが 大鹿村歌舞伎を題材に映画人としての集大成を込めた 大鹿村騒動記。

拙僧の田舎は上忍の里である。そして全国至る所に今も田舎があり、村がある。
言うまでもなく 村と田舎の数だけ問題があり、村民同士のトラブルがある。

しかし、どの村落もが大衆芸能や歌舞伎を村ちゅうで演ったり、演じたりする事は無い。しかし、大鹿村には村歌舞伎があり、300年もの間 村歌舞伎が続いている。

村歌舞伎があることによって 何処の村落でも起こり得る問題やトラブルが、単なる問題やトラブルから村歌舞伎を媒介として 人生と人間を味わうファクターに変質し、昇華していく。

そのダイナミズムと不可思議さに原田芳雄さんは気づいて惚れ込んだのだと思う。

惚れ込んで20年の季節を経て、この作品は結実した。
友情出演としか考えられないほど、デリシャスでゴージャスな出演者の皆さん。
大楠道代さん、岸部一徳さん、佐藤浩市さん、松たか子さん、石橋蓮司さん、瑛太くん、三国連太郎さんなどなど 魅力的で芸達者で かつ原田芳雄さんの心友たち。

マトモにギャランティすれば三億は必要だろう。

しかし良い意味でお金の匂いがしない映画である。が、リッチでコンセントレーションに溢れた 奇跡の映画である。
撮影自体は意外にも短期間で行われたそうだが、なにせ構想20年である。機が熟した時、気が合うジャズミュージシャン同士が そのインプロバイズされた演奏をするのに時間が要らないのと同様に、芸達者な心友同士は、その集中力を持って、短期間で大鹿村騒動記を作り上げたと思う。
シナリオも素晴らしく、テンポとリズム感に溢れ、出演者がスムーズに演じられるものだ。セリフもいちいち可笑しくて示唆的であった。

真剣に生きれば生きるほど 他人から見れば、人生はコミカルで可笑しい。

そしてコミカルで可笑しければ可笑しいほど 人生は切なくて 愛おしい。

原田芳雄さんの遺作となった大鹿村騒動記。
原田芳雄さんが俳優人生集大成としての この作品。名品で名作です。

拙僧が東京に出て来て初めて出会った小作品が 銀座で見た「ニューシネマ パラダイス」

気づいたら口コミで大ヒットしていた。

それと同じ気配と心情を大鹿村騒動記には感じる。
釈尊が入滅する時、「アー!この世(自然)は素晴らしい」と言われたそうだ。

この作品の最後にも原田芳雄さん流の俳優人生・辞世のセリフが登場する。是非 皆さんの眼と耳でご確認を。

映画鑑賞後、議員先生の取り計らいで とあるパーティーにて大鹿村騒動記プロデューサーの椎井 友紀子さん、監督の阪本順治さんと奇特にもお会いする事が出来た。

気のちっちゃい拙僧は、ろくすっぽご両人に話すことも出来ずパーティー会場を後にした。

映画中での設定では台風襲来も大事なポイントだったが、鑑賞後の東京も台風だった。大鹿村騒動記鑑賞日和かな? 原田芳雄さんの映画に対する情熱が 熱帯の気を呼んだのかも知れない。

映画を見終わって数時間が経つ。何かとても爽やかな時間だった。台風一過、抜けるような青空に原田芳雄さんの ほんまもんの大人の笑顔が見えるかもしれん。

阪本順治監督が拙僧に声かけて下さった。

「原田芳雄さんは浄土真宗ですよ!」

ありがとうございます!声かけて下さって。

原田芳雄さん!拙僧に取って大鹿村騒動記は「大切な映画」となりました。大切にまた観に行きます。次この世に生まれて来る時の為に 極楽浄土で静養しながら色々企んでて下さいね。
南無阿弥陀仏。」