石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会

震災がれきの広域処理に反対し、石川の里山里海、そして子どもたちの未来を放射能から守るため、活動していきます。

がれき受入反対の申し入れ、輪島崎町漁業会も

2012年04月26日 | 震災がれき
 「石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会」は署名活動の2次集約を受け、輪島市に対して受入断念を求め2度目の申し入れをおこなった。
 署名は前回から倍以上に増え7768筆に達した。

 
 今日の申し入れには輪島崎町漁業会も加わり、反対の申入書を提出した。


 対応した丹圃俊記福祉環境部長は皆さんの思いはお聞きしたとしつつ、今後、新たに岩手県の宮古市、山田町、大槌町を受け入れ候補地としてサンプル調査をおこない、住民への説明会をおこなっていく意向をあらためて示した。
 なお、サンプル調査については輪島ではおこなわないこと、独自の安全基準については、持ち込むがれきについて100Bq/kgという他県の例も紹介し検討中とし、焼却灰についても流出しない方法を検討中とした。

 また、クリーンセンターの地元の了解について、現在も協定・覚書を交わしており、震災がれきの搬入についても協定書がないとできないとの認識を示した。




 今日の両団体の申入書は下記の通り。

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2012年4月26日
輪 島 市 長
梶   文 秋 様
石川の里山里海、子どもたちの未来を
放射能から守る会
代 表  新 木 順 子

震災がれき受入反対の申入書

 私たちはさる3月14日、輪島市内外からの寄せられた3,024筆の署名を携え梶文秋市長宛てに震災がれきの受入断念の申し入れを行いました。市からは「安全な廃棄物の受け入れを検討する」との回答があり、受け入れの意向が改めて示されました。しかし、その後の輪島市は、そもそも存在しない「安全な廃棄物」を探して行き詰まり、それでも受入方針の旗を頑なに掲げ続け、闇雲に突き進んでいるように見受けられます。
 環境省や県が主催する市町説明会が開催されましたが、安全性について県民の理解が得られるような説明は聞かれません。梶市長からは輪島独自の安全基準を定めるとの発言もありますが、どの自治体から、どのような安全基準で、どのようながれきを受け入れる考えなのか全く説明がありません。その一方で、環境省への報告では年間6000トンの焼却ごみの受け入れが可能と数字ばかりが先行しています。安全の確認を後回しにし、受け入れに固執とする市長の姿勢に市民は不安と不信感を強めています。
 こうした中で、当初想定された名取市や石巻市、女川町の名前は消え、環境省による調整で宮古市と山田町、大槌町の名前が挙がってきました。宮古市や山田町、大槌町の震災がれきも、環境省の資料によると40~80Bq/kg程度のセシウムが検出されています。焼却灰として濃縮されれば1000Bq以上、2000Bqを超えることも想定されます。国の基準値は下回りますが、能登が放射能で汚染されることに変わりはありません。
 残念ながら宮城、岩手両県のがれきは単なる震災がれきではなく、放射能による汚染がれきであり、全国に拡散して焼却するような廃棄物ではないことを、政府も、そして輪島市も認識すべきです。東京電力と政府の責任によって国土の多くが放射能によって汚染された中で、さらに全国各地に「低レベル放射性廃棄物」の処分場を分散配置するような広域処理方針は世界各国からも批判されている愚策と言わざるをえません。
 放射能の影響をほとんど受けなかった能登を安全な食糧供給地域として守ること、子どもたちが安心して暮らせる地域として残すことは私たちの重要な役割です。
 2月19日から取り組んできた署名は市内外の多くの人たちの支持を得て、7,768筆に達したことを報告し、あらためて下記事項を要請します。



東日本大震災による震災がれきの受け入れを、ただちに断念されるよう求めます。

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2012年4月26日
輪 島 市 長
梶  文 秋 様
輪島崎町漁業会  
会長 坂 角 新 一     

放射能汚染がれき受入反対の申入書


 日頃、市勢の発展、漁業の振興にご尽力いただいておりますことに感謝申し上げます。また、昨年3月11日の東日本大震災による被災地に、輪島市として積極的な支援をおこなってこられたことにも心より敬意を表します。
 さて、今般、輪島市は東日本大震災による震災がれきの受け入れの方針を表明されました。少しでも被災地の皆さんの力になりたいという思いは私どもも同じです。しかし、がれき受け入れは輪島の漁業にとって死活問題であり、絶対に容認することはできません。
 市長はじめ市職員の皆様十分ご承知の通り、能登半島沖合は魚の種類が豊富で、全国的にも好漁場として知られている海域です。食用にできる海藻の種類も多く「海藻の宝庫」ともいわれています。豊かな生態系は、サザエやアワビにとっても絶好の生息環境となり、私たち漁民に多くの恵みをもたらしてくれる里海となっています。市場で高い評価を受ける魚介類が豊富なおかげで、太平洋側と異なり時化が多く年間出漁日数が少ないこの日本海側にあっても、輪島の漁業は比較的安定した経営が成り立っているといえます。
 ところが、放射能で汚染されたがれきを受け入れることによって、このような恵まれた漁業環境は一気に崩れてしまいます。焼却灰や排気筒からのセシウムを測定すれば、たとえ8000Bqという国の高い基準を下回っても、検出されることは間違いありません。様々な経路から環境を汚染し、豊かな里海への影響が懸念されます。今まで築いてきた石川県・輪島の魚は「安全・安心・新鮮・美味しい・美しい」の信頼が崩れ、自信をもってお客さんに勧められなくなってしまいます。たとえ魚介類から直接放射能が検出されるまでには時間がかかっても、真っ先に風評被害で魚価が下がります。漁をする私たちにとって、獲った魚が消費者から敬遠されることほどつらいことはありません。もちろん生活にも直結する深刻な問題です。
 さらに風評被害の影響は輪島だけにとどまらず能登全体、石川県全体へと広がります。漁業だけでいまなく農業にも、そして観光にも影響を与えます。一次産業の後継者育成が大きな課題である中で、誇りを持てない産業は若者からも敬遠されることになります。
 先祖代々受け継がれてきた豊かな里海を私たちは守り、引き継いでいく責任があります。福島第一原発事故による海洋汚染は深刻で、いまだ被害の全容も把握されていません。幸いにも汚染されなかった日本海の漁場を守ることは、日本人の食生活を守ることにもつながります。
 放射能で汚染されたがれきを受け入れることは絶対に反対であり、輪島崎漁業会の総意として、直ちに断念されるよう求めます。

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◇署名活動はさらに延長、3次集約は5月10日、4次集約は6月10日。
  受入断念の日まで続けます。
  署名用紙はこちらから
ネット署名も展開中
  携帯サイトからもOKです。
  
拡散大歓迎!
 
 



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