依存症の頃に書いたブログを転記する。
昨日の農作業で忘れた仕事を片付けるため
黒いポリパイプ(直径50ミリ)7メートルを引きずって歩いていた。
弟の牛小屋近くに使えるゴミを片付ける為の半分は遊び仕事だった。
長いホースは軽トラックに入りきれないので
引っ張って歩いていたのを遠くから見ていたのだろう。
軽トラックがバックしてきた。
「お兄さん、ホースを持ったまま荷台に乗ったらいいよ・・・」
ピンときた。
「ありがとう、ユンボが働いている畑近くまで乗っけてくれ」
と頼んだ。
所定の場所までは運ばずに、
自分のゴミ処理畑に置き去りにして家路についた。
途中まで帰ったら、先ほどの軽トラックがもとの畑に戻っている。
彼は帰りがけに私のしている姿が目に付いて
手伝いをしてくれたのかと思っていた。
違った、
わざわざ車をまわしてくれたのだった。
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軽トラックを畑に残して歩いてきたのを思いだして、
自転車をこいで再び畑にもどった。
彼はそのあとも農作業(さといも畑)を続けていた。
父が亡くなって百か日はすぎたろうか・・・?
りっぱな跡継ぎに成長している。
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この家族の農作業の手順と仕上げには兼ねてから一目置いていた。
僕の圃場の隣なので朝晩に顔を合わせていた。
祖父方の古い親戚なので、
小学生の頃はかわいがってもらった。
亡くなったハナ兄との会話の最後のことを忘れ得ないだろう。
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朝の9時ごろだったろうか・・・、
お酒が切れかかってふらふらとさ迷っていた。
黒花海岸からの帰り道でHさん宅で
二号瓶から焼酎いっぱいを飲ませてもらった。
ミドリガメの話をしたあとの帰り道、
ハナ兄の親子がサトイモの種芋の収穫をしている場所に出くわした。
仲睦ましい作業の様子が羨ましかった。
息子のほうに コップ一杯の焼酎をねだったら、
家に引き返して持ってきてくれた。
待っている間に子供の頃の話をしたと思う。
コップ一杯をグッと飲み干して帰った。
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サトイモの種芋を収穫して
次の作付けに備える農業の姿勢に心打たれていた。
私たちがしてきた農業指導に
間違いはなかったと いまさらに思うことである。
コップ一杯の焼酎に
さりげない誠のこころが
なみなみと注がれていたのだ。
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忘れ得ない 人々である。