私だけ...ゴメンナサイ

あの日、あの時
息子の用事で、大阪にいた私

福岡便に乗るため、伊丹空港で
溢れかえる人の視線の先、
大型スクリーンに映し出された映像に
気を失いそうになった……

どうしよう！

どうしたらいい？


眠れぬ夜を数日過ごした後……
少しずつ、連絡が取れ始め、
様子を聴く……

直ぐにでも、行く気で準備をしていた私

でも、みな、口を揃え、来るな！と言う

話を聞くと、市内中心部から山の手は
地震の被害だけ
ライフラインは止まってるものの
寝泊りは出来る
一番困ってるのは、食料

ガソリンも無く、買い物にも行けない
行ったところで、売ってない
たった1コのパンを買うために、数時間並ばないとならない

被害の酷かった場所には、
次々と、炊き出しや、支援物資が送られるものの
自宅で避難生活を送る、街中の人々は
飢えていた……


離れてるからこそ出来ること！


なぜか、九州でも買い占めがおこり、
購入制限のある、乾電池や簡単に食べられるモノを
こちらの友人が、手分けして、買出しに走ってくれた

中には、募金しても、即効性がなさそうだから、今！輸送費に充てて！と
包んでくれる人も...

早速、大きなダンボールに支援物資を詰め込んで、いち早く運送を開始した
佐川急便に、何十個と荷物を持ち込み
送る
送る
親戚、友人、各家庭に少しずつ...


離れてても出来る、精一杯の事をした

離れてなければ出来ない、出来る限りの事をした




でも、ずっと、

私だけ、暖かい部屋で過ごせて
ゴメンナサイ

私だけ、普通にご飯いただけて
ゴメンナサイ


あの日、あの時を思い出すと、
あの、ゴメンナサイ...の気持ちが蘇り
申し訳ない気持ちでいっぱいになる