○技法俳句009・オノマトペ02・川崎展宏
○「鶏頭に鶏頭ごつと触れゐたる」(『観音』1982)(川崎展宏01)
○季語(鶏頭・三秋)
【鑑賞】:この句はオノマトペの効果が存分に発揮されています。鶏頭どうしが接触する際の「ごつと」という表現は、音のみならず鶏頭の物質感をも伝えて来ます。「スローモーション」の映像効果を持ち、さらにそれぞれの鶏頭が「ごつと触れ」るということで擬人化の要素も持っています。
○川崎展宏(かわさきてんこう)(1927~2009)
○好きな一句「戸口まで紅葉してをり鼠取」02
○季語(紅葉・晩秋)
【Profile】:広島県呉市出身。東京府立八中在学中、同校勤務の→加藤楸邨に師事。1970年、→森澄雄の「杉」創刊に際し、編集に加わる。1980年「貂(てん)」創刊。代表。「寒雷」同人。「夏」で第42回讀賣文学賞。「秋」で第13回詩歌文学賞受賞。「朝日俳壇」などの選者をつとめた。
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川崎展宏掲載句
03「大和」よりヨモツヒラサカスミレサク(『義仲』1978)(スミレ・三春)〈方法31・交信1〉2011/2/24
04赤い根のところ南無妙菠薐草(『秋』1997)(菠薐草・三春)〈方法35・仏教用語2〉2011/4/8
05新聞を読む立冬の目玉焼(立冬・初冬)〈五体61・目3〉2011/11/8
06塗椀が都へのぼる雪を出て(『秋』1997)(雪・晩冬)〈方法67・行為者隠蔽3〉2011/12/22
07熱燗や討入りおりた者同士(『夏』1990)(熱燗・三冬)〈方法107・歴史題材8〉2012/12/13
08犬の眼に冬至の赤い日が二つ(『葛の葉』1973)(冬至・仲冬)〈色彩154・赤12〉2013/12/22
09湯の街は端より暮るる鳳仙花(鳳仙花・初秋)〈次元663・端、先端15(空間)〉2024/8/27
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