くさぶえの道

身辺雑記 思い出の記

テレビ局での謎の現象

2009-06-04 23:29:30 | 験す
 先日のNHKスタジオの見学の際、二、三年前経験したある一つの不思議な出来事を思い出した。TBSの見学会に初めて当選して参加した時のことだ。一緒に行くはずだった夫の都合がつかず、私一人の参加だった。

 十数人の見学者と一緒にミキサー室はじめ幾つかのスタジオや大道具の置き場や、模型の制作室など局内をあちこち案内され、進行中の番組も一つ見せて貰ってから、多分最後だったと思うが、或る女性キャスターがレギュラー出演するスタジオに入った。そこはライトが明るく華やかにセッティングされたコーナーで、見学者はかわるがわるキャスターのデスクに座り各自写真を撮りあったりした。その日私はカメラを持参して行かなかったが、携帯にカメラ機能があったので、見学コースに従って何箇所か撮り、その部屋でも記念に一つと携帯を構えた。すると驚いた事にファインダーを覗くと映像が、すべて逆さまになっている。瞬間頭が混乱してしまったのだが、それまでは普通に見えたのだからこんな筈はないと携帯を持ち変えたり色々試みたがどうしても逆さまはなおらない。携帯で写真を撮る事にまだあまり慣れていない頃だったので、何処かボタンを押し間違えたのかもなどと考えてその場は諦めた。

 その次に進んだがそこはまだ元気だった筑紫さんの番組のコーナーで、一部だけ壁で仕切られている続き部屋になっていた。デスクのほかには片隅に大きな白いソファーが置いてあった。私は携帯が妙な具合になっているのも忘れて、そこでもまた無意識に携帯のファインダーを覗いてしまったのだが、不思議な事にもう逆さま映像ではなくてまともになっていた。その事を訝る間もなく、今度はもっと変なことが起きていた。それはその白いソファーの真ん中に何やら超小型の人間がチョコンと座っている。白いズボンの足をきちんと揃えていて、明らかに男性と分かる。細身で10~15cm位なのだから人形といってもよいのだが、どういう訳か私には人間に見えた。ソファーの上にそんなものは勿論いなかった筈なので慌てて見直すとやはり何も座っていない。でもファインダーを通すとはっきりと見えるので、携帯に何か付いているのかとこすってみたり、同じ事を何回も繰り返して見たが結果は同じだった。そこで時間を取り過ぎたために、他の人たちはとうに先に行ってしまっていたので、誰に確かめることも出来なかった。頭が混乱したまま取り敢えずシャッターを切って保存にしてみた。改めて画面を見直したら、確かにそのものは実際に写っていたのだ。

 家に帰ってからパソコンに取り込んでみると、携帯の画質が荒くて、どの写真も全くの不出来だったが、特にソファー上の小人はきちんと揃えた足元や姿勢はそのままながら、ファインダー越しに見た時より更に小さく不鮮明な写真だった。何人かの人に見せて大いに気味悪がられたが、あまり立派な証拠写真とは言えなかったかもしれない。ちゃんとしたカメラを買ったのはそのあとだったので、その事が返す返すも残念に思われる。

 このような超常現象は自分には全く無縁と思っていたので、一体あれは何だったのかと今でも不思議でならない。