ヴァニラ・アイスはプラチナの夢をみるか?

サンプル数一人の話。日記、アニメの感想などを独りよがりに書いてます。

『さよならジュピター(1984)』映画は”やりたいこと”だけじゃ成立しない

2019-01-15 21:22:54 | 映画系
ここ最近、東宝の怪獣映画を観ているので怪獣映画以外の撮映画にも興味が湧きました。というワケで今回は東宝製のSF映画『さよならジュピター』の鑑賞いたしましたので感想を書いていきます。

『さよならジュピター』

1984年に公開された東宝と株式会社イオの共同製作による日本のSF映画。SF小説家の小松左京が監督(橋本幸治と共同)、脚本、製作(田中友幸と共同)と務めました。上映時間129分。

あらすじ

2125年、地球の人口は180億人に達し、深刻化していたエネルギー問題の解決のため2140年には木星を太陽化させる計画が着々と進んでいた。だが、火星で発見された地上絵から人類以外の知的生命体の存在を示唆する学者たちは計画中止を求める。一方、環境保護団体「ジュピター教団」の過激派達が木星を守ろうと木星計画の基地に度々テロ行為をはたらいていた。そんな折、あと2年でブラックホールが太陽へ衝突することが判明する。唯一の対策は木星太陽化計画を応用し木星を爆発させブラックホールに衝突させ、その軌道を変更する方法だけだった。木星爆破計画の立案者である主人公・本田英二は計画を進めるが、英二の恋人マリアを含むジュピター教団の過激派は爆破阻止のため基地に侵入する。はたして太陽系の運命は、英二たちの運命はいかに・・・。

感想

かなりツラい129分でした。

この映画、あらすじだけ読むとそこまでヒドい作品とも思えないんですが、「あれもやってみたい、これもやってみたい」といわんばかりに、とにかくいろいろな要素や物語のオマージュが詰め込まれています。

地球外知的生命体の存在、太陽系を巻き込む大災厄、ロミオとジュリエット、ジョーズ、スターウォーズなどなど129分間にいろいろありすぎて疲れます。しかもどれもちゃんと作ってないもんだから全然面白くない。

Whikipedhiaにさえ”「いろいろ詰め込み過ぎて破裂した」と、各方面で酷評されている”と掲載されていますが、まさしくその通りでした。

作り手側の「いろいろやってみたい!」って意欲はよくわかるんです。しかし観客に対する「面白い映画を鑑賞してもらいたい」という意欲には欠けていたようにも感じました。

その最たるものが”無重力ラブシーン”です。

ラブシーンは百歩譲るとして宇宙基地にいるからといってなぜ”フワフワ浮かんで絡む”必要があるというのでしょう?劇場でこのシーンにポカーンとした人も多かったと思います。

それからジュピター教団の本拠地で突如始まる『ジョーズ』。

サメの背びれが海にいる人間に迫ってくるシーンは『ジョーズ』そのまんま。まぁ襲ってくるサメは随分小ぶりで主人公三浦友和にあっけなく撃退されます。しかもこのシーンってまるまる無くても物語は成立します。スタッフが『ジョーズ』やってみたっかたんでしょう。

さよならジュピター_予告篇


自動翻訳機が活躍している設定なので劇中では多言語が飛び交います。例えば日本語を話す主人公と英語を話すヒロインとの会話では当然英語の部分に字幕が入るんですが、この演出に慣れるまでに結構時間がかかりました。

だって現代では普通じゃありえない状況ですからね。これも自分の映画の設定を大切にするがあまり観客に配慮しないこの映画の大きな特徴ともいえますね。
さよならジュピター 東宝DVD名作セレクション
三浦友和
東宝


主演が三浦友和、脇に森繁久彌、岡田真澄など役者は悪くないんですよ。演技も下手というワケでもありませんしね。まぁ外国の俳優さんは誰も知りませんが・・・。

それから少年科学者カルロス役はあのマーク・パンサーと知ってびっくり。どうりで日本語がうまいと思ったよ。

さよならジュピター〈上〉 (ハルキ文庫)
小松 左京
角川春樹事務所


さよならジュピター〈下〉 (ハルキ文庫)
小松 左京
角川春樹事務所


ワタクシは未読なのですが、ノベライズの方の評価はすごく高いらしいです。やっぱり話の筋は悪くないんですよ。映画の作り方が悪いんでしょう・・・。

まぁツッコミ所満載の映画ではあるのでお財布の中に余裕があればネタ探しに鑑賞するのもいいかもしれないんですが、オススメはしません。

ということで今回はここまで。次回乞うご期待!

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コメント (4)
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