先日、細田監督の最新作『未来のミライ』を観賞してきました。まぁ劇場まで行った動機の半分はシン・エヴァの特報目当てだったんですがね・・・。
正直、『未来のミライ』は全然期待してなかったんですが、そんなに悪くなかったです。というかワタクシは結構楽しめました。この感想は公開中ってことで次回くらいに雑談記事の中で簡単に書く程度にしようと思いますのでご了承ください。
さて、今回は予告通り『サマーウォーズ』の感想なんぞを書いていきましょう。
スカパー課題アニメ映画8月号『サマーウォーズ』
本作は2009年8月1日から全国公開された細田守監督のオリジナル長編作品第一弾。日本の田舎と仮想空間というミスマッチな取り合わせの舞台に大家族と青春と世界の命運をかけた”戦争”を掛け合わせた不思議なSF作品です。上映時間115分。主題歌は山下達郎が担当しました。
細田監督は今作以降一貫して作品の中で”家族”をテーマに盛り込んだ映画作りを始めることになります。
それから意外なことに今をときめく俳優・神木隆之介の日本のアニメ映画では初めて主役をはった作品です。本作以外にも多数のアニメ作品に出演しているのに調べて初めて気づきました(ちなみに彼は2003年の海外のアニメ『キリクと魔女』にて主役の声を吹替えています)。
また神木隆之介の他、女優・富司純子など多くの本職ではない方々がキャスティングされています。
あらすじ
主人公はちょっと弱気で人付き合いも苦手な、17才の理系少年。
高校2年の夏休み、天才的な数学力を持ちながらも内気な性格の小磯健二は、憧れの先輩、夏希にアルバイトを頼まれる。二人が辿りついた先は、長野にある彼女の田舎。そこにいたのは総勢27人の大家族。夏希の曾祖母・栄は、室町時代から続く戦国一家・陣内家の当主であり、一族を束ねる大黒柱だ。
栄の誕生日を祝うために集った、個性豊かな「ご親戚」の面々。そこで健二は突然、夏希から「フィアンセのフリをして」と頼まれてしまう。
栄のためにと強引に頼み込まれ、数日間の滞在をすることになった健二。賑やかな親戚の面々に気圧されながら、必死に「フィアンセ」の大役を果たそうと奮闘するのだった。
そしてその夜、彼の携帯に謎の数字が連なったメールが届く。数学が得意な健二はその解読に夢中になるのだが…
翌朝、世界は大きく一変していた。健二を騙る何者かが、世界を混乱に陥れていたのだ。
「私たち一家でカタをつけるよ!」
栄の号令のもと、健二と夏希、そして陣内家の面々が、一致団結して世界の危機に立ち向かう!
(Amazonの商品概要欄より引用)
感想
この記事書くために再鑑賞しましたが、テンポの小気味よさに感動しました。ポンポンと次から次へと物語が展開していって飽きがこなかったですね。
偽装フィアンセ奮闘物語からの仮想空間OZのっとり事件に巻き込まれ、世界の命運までかけて戦うハメになるという改めて書いてみてもハチャメチャな展開なんですが、無理なくまとめて娯楽作品として2時間キッチリ楽しませてくれます。
まぁ終盤の元気玉的展開は少し安っぽい印象もあるんですが、娯楽作品の展開としては王道ですから、ワタクシのように捻くれている人以外は気にもしないでしょう。
また、主人公が数学に強い(パソコンにも強いケド)という性質も今までの主人公属性にない新しい試みで事件の発端から解決に至るまで活躍してくれます。こういうところは素直に面白かったです。
それから登場する大家族たちのキャラ立ちが楽しい。職業や性格、年齢もバラバラな人々が多数登場して各々動き回っているのですが、全然邪魔じゃない。
劇中にヒロインが大家族たちの紹介をしてくれるも全然覚えられないのです。でも大丈夫、覚えなくてもだいたいで十分どんなキャラかわかる描き方をしているし、それで全然かまわないんですよ。
大事なことはそれだけ個性的な面々を”栄おばぁちゃん”がまとめているという構図がわかっていればOKということ。そう考えるとすごくシンプルな関係性が見えてきて大家族の存在が物語の負担にならないんです。
個人的に小さい子供達がめちゃカワイイ動き(憎たらしいも含む)を魅せてくれて楽しかったです。細田監督は子供を描くことが上手い監督さんですよね。
「サマーウォーズ」 劇場用予告
ある意味、主人公よりも主人公っぽい”栄おばぁちゃん”はすごくカッコいいのですが、”主人公よりも主人公っぽい”キャラは物語半ばで退場するという法則には抗えなかったのは少し残念。
”栄おばぁちゃん”の退場のさせ方にはワタクシ不満がありますね。もうちょっと穏便にしても物語は壊れなかったと思うのですが・・・。
それから作画ですが、劇場用の作品ということでなかなか気合が入っていましたね。特に電脳空間OZを描いたCGのシーンは結構見どころが多いと思います。
そもそもデザインがポップでセンスを感じますし、暴走AI”ラブマシーン”をある空間内に閉じ込めようとするシーンはすごく印象的でした。
日常シーンとのギャップがアクセントにもなっていて本作の”飽きのこない”展開にも一役買っている印象です。
サマーウォーズ [DVD] | |
神木隆之介,桜庭 ななみ,富司純子,谷村美月,斎藤歩 | |
バップ |
神木くん、富司さんの演技には文句のつけようがないですね。
まぁ神木くんは幼少期からアニメの声優やってるからわかるんですが、富司さんの演技は意外でした。キャリアを重ねている役者さんて違うんでしょうね~。
ちなみに桜庭さんと谷村さんは・・・・、ま、嫌いじゃないとだけ言っておきます。
放送局:ファミリー劇場
放送日:8/18(土)21:00
8/25(土)19:00
公開されたのが2009年で、9年も前ですよ。早いもんです。公開当時は確か民主党政権になったばっかりで当時の鳩山首相も今作を観に行ってたのがニュースになってましたね~。
それはさておき、猛暑の夏で外出できないならこの作品を観ることをオススメしますよ。ビデオで見るなら損はしない作品だと思います。それに見た後にイカ(の姿)焼きを食べたくなるかもしれませんね。
さぁて、こんなところですね。次回はまたもや雑談記事になると思いますが、全ての話題をアニメ特集でいこうと思っていますので乞うご期待!
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