昨日の首相官邸前における「原発再稼動反対」抗議行動について。

本当はこのネタ、書くつもりはなかったのだけど
どうしても気になることがあったので1回だけ、思うところを書こうと思う。
昨日のエントリで書いた「あるアクション」とは、
このところエライ盛り上がりを見せている
首相官邸前における「大飯原発再稼動反対」抗議集会のことだ
（警官隊と警察車両に囲まれての
抗議行動……なんて書くと、また心配しそうな
知人の顔が2～3、チラホラと思い浮かぶので
これ、本当は書きたくなかったのだｗｗｗｗ）。

毎週金曜日の夕刻より、都心の官庁街で開かれている
このデモについては、ここにきてようやく
ニュースなどで報じられるようになってきたため、
ご存知の方も多いかと思う。

昨日（6月29日）夜の抗議集会は
スゴイ盛り上がりで、はじめて参加した
ブログ主など、文字通り圧倒されっぱなしであった。
中でも印象的だったのは、参加していた人々が
本当にどこにでもいるような
「ごくごくフツーの人々」ばかりだった、という点だ。
マジな話、小さな子供を連れたファミリーだとか
スーツ姿のサラリーマン風、
あるいはタトゥーを入れたパンクス風などなど、
もう見事なくらいに「統一感なし」（笑）。
あえて言うなら、あの独特の雰囲気は
毎年夏に行われる
“高円寺阿波踊り”の観客席のノリに
近いものがあったかもしれない
（ちなみに、その“スーツ姿のサラリーマン風”ってやつの中に
公安の捜査官が含まれてるのですよ……なんて話はナシの方向でｗ）。

本当に、文字通り「万単位の」群集を集め、
たいした混乱もなく（← この部分については後述）
集会をまとめ上げた運営関係者のみなさんには
頭の下がる思いである。なんたって
ノーギャラで、あのクソ暑い中
一生懸命に頑張っているのだから、スゴイ連中である。
スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした!!

※ちなみに書くと、この抗議集会、
一部の報道で「一人の介護職人の呼びかけにより始まった」
ことにされているが、ツイッター上で
当の本人（＝“ファンシー生え蔵”氏）が
「発言の編集により、“そういうこと”にされてしまった」と
述べている通り、なんというか
もっとこう、自然発生的な「手作りの」イベントであるらしい。

そういう意味からしても、
今回の一連の抗議集会は、
ヘルメットに覆面姿の“コワイ人たち”が
ゲバ棒を振り回しているイメージの
従来の“それ”とはまったく異なる、
新しい時代の始まりを予感させる魅力を秘めた、
本当に素晴らしいものであると思う
（本当に、あれだけの群集が集まりながら
ゴミも散乱してなければ、ケンカもなかったんだからね！）。

で、だ。
昨日の午後8時、抗議集会が終わった後、
多くの参加者とともに、ブログ主は
トボトボと家路に着いたのである。
そう、多少の高揚感とともに……。

そうしたら、である。
ブログ主も、ついさきほど
ツイッターを通して知ったのであるが、
あのあと、警察の指示に従わず、現場に居座る集団がでたらしい。
しかも、しかも……。
あろうことか、その連中は
「押し合わず、みんなで帰りましょう」と訴える
主催者側に対して
「警察のいいなりになるな！」などと詰め寄ったらしい。
ちょっと信じられないような話であるが、
この事実、どうやら本当だったようだ。

先述したとおり、抗議集会の主催者の一人である
“ファンシー生え蔵”氏に対し、
大要、次のように発言している人が
ツイッター上で確認できる。
その人いわく
「官邸前デモに参加してガッカリ。
いいですか主催者の皆さん、
来週はじめには大飯が再稼動されちゃうんですよ。
警察と一緒になってデモのエネルギーを止めてどうするんだ！
ここらへんが彼らと安保世代の決定的な違い。」だって……。
はぁ？ 「安保世代との決定的な違い」だぁ……？
うん、違って結構じゃないですか!!
だって、ここで展開しているのは
もっとこう、ライトで（← 右翼的な、じゃなくて「軽くて」の意ｗ）、
誰もが気軽に参加できる、本当の意味で
肩のチカラが抜けた、ゆる～いカンジの運動なんだから……。

ここで気になってしまうのは、
主催者側の“ファンシー生え蔵”氏が
こうした一部の動きを受け、
「主催ができる限り参加者を主役として考え、
最低限抑えておかなければならない部分だけは
抑えているのだという事の理解が得られないのであれば、
この抗議行動は続ける必要はないでしょう」と
ツィートしている件だ。

彼は、このようにも語っている。
「今までは主催者がどういう方針でやるのかを
周知することで参加者の理解と協力を得る事が出来た。
しかし今回はそうではなかった。
今後早急にこの状況に対して対策を立てる必要がある」
「その対策が立てられないなら、
この抗議も続ける事は不可能だ。
参加者の理解を得る事が出来ないなら、
この器を保って行くこともまた不可能」
「この器がいつまでもあると思わないで欲しい。
不断の努力の積み重ねである事を念頭において欲しい」。
（いずれも“ファンシー生え蔵”氏のツィートより）

う～ん……これって本当に難しい問題だ。
何万人もの人間が集まれば、
中には、どうしても「カゲキな」考え方の持ち主も、
混じってしまうのかもしれない。
もっと書いてしまうと、
今回のように“一部で騒動を引き起こしている人”というのは
「カゲキな反原発思想の持ち主」というよりも、むしろ
ある思惑の下、原発推進勢力の側から送り込まれた、
ある種の“破壊工作員”的人物なのでは……？ などと
勘ぐったモノの見方さえ、したくなってくる
（ここらへんの考え方については、
当ブログのこちらのエントリなどを参照のこと！）。

とにかく、だ。
来週の金曜日にも、無事に
首相官邸前での抗議集会が行われるように、
参加者の皆さんにおかれましては
（もちろん、デモに参加できなくても心情的に賛同してくれる人も！）
こういった点について、ココロの片隅で
ちょっとは考えつつ、ルールを守った形での
意思表示をこころがけていただきたいと、
そのように考える次第である。

PS.
風のウワサによれば、官邸前での
抗議集会のあまりの盛り上がりぶりに、
急遽、国会＆首相官邸周辺で
道路工事の予定が組まれ始めている、とも……
（ま、ウソかホントかは分かりませんけどもｗ）。
とにかく、いろいろな意味で
シンドイ状況が生まれつつあるのも、事実。
こういうときだからこそ、
一致団結して頑張るほかない、よね？

<関連リンク>
※当ブログでの原発関連のエントリ一覧